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天界よりの試練 ――極天使・自由を歌う者ユヅキール――
巨大なチェーンソーを装備した右腕を、ユヅキールは避ける。合間合間を縫ってサダクビアの乱刃によるカマイタチ攻撃を放っていた春彦は、優木 遥斗から『湧水のピチカート』（単体MP自動回復）を施してもらっていた。
「いけるか？」
「ああ。よっしゃ、もういっちょいくぜ！」
春彦がそう言って魔法を詠唱しようとしたそのとき、ちょっとまって、と手を上げる物が1人。前線でユヅキールと切り結んでいた筈の夜海霧 楓である。
「？ どうした」
「ちょっと派手にいこうとおもってな。……恵御納！」
楓が叫ぶと、術者たちの護衛についていた恵御納 夏朝が駆け寄る。彼女は手に握った猫の手ウォーハンマー（以下、猫の手と表記）を見せつつも、勇ましい笑みを零す。
「他の重戦士がバテてきている。そろそろHSだ。派手に頼むぞ！」
「うんっ！」
夏朝は猫の手を振りかざし、思いっきり楓を飛ばす。と、彼はそれに合わせて抜刀し、滑りながらきりつける。
夏朝が持つ『ホームスマッシュ』（以下HSと表記）はこのスキルで殴った対象を空中へ吹き飛ばす、という物だった。それを聞いた楓は、おもしろい、と攻撃に組み込んで見る事を進めたのだ。
『おのれ……っ！』
そう叫ぶユヅキールの前で爆ぜる何か。どうやらすっ飛ぶ楓に合わせ都が放った『紅蓮爆射』（時間差で起爆ダメージを起こすスキル）を使ったらしい。少し離れた場所では、都がてへぺろしていた。
（凄くタイミングがよかった。ちょっとでもずれてたら巻き込まれていたぞ、俺）
ちらり、と視線だけでそう訴える楓だが、都は「ごめん」と苦笑した側からユヅキールに矢を放つ。楓はとりあえず疲労してそうな人をみつけて治癒士のほうへ向かわせた。
そんな事があっている間にも、第二陣が発射されようとしていた。
(・∀・) ＜次、よろしく
いつのまにか、きぐるみさんがHSの打診に来ていた。楓が飛んでくるのを見、「あれいいなぁ」とやってきたのである。ユヅキールの方を見れば、楓が前に立つ重戦士にそれとなく目配せをしている。
「それじゃあ、きぐるみさんもいってらっしゃーい！」
夏朝が再び『HS』を利用し、ふっとぶうさぎきぐるみさん。実にシュールだが絵になっている。
（・ω・）＜GO！
ユヅキールは己の目前に立ち、派手な剣裁きでヘイトを稼ぐアカリやちょこまかと動く九月やら真白、碧南に気を取られ、気づいていない。きぐるみさんは六角棍でユヅキールを串刺しにしようと、身構える！
だが、ユヅキールはふっ、と笑った。
『それで、どうするつもりだ？』
どん、と衝撃波が放たれる。だが、きぐるみさんは身を捻って避け、六角棍を勢いよく突き出す！
衝撃が手に伝わり、ユヅキールの表情が歪む。だが、その唇は楽しげに綻んでいた。不自然な体勢で落ちるきぐるみさん。このままでは何らかの攻撃が直撃する。だが、既に救いの手は近づいていた。
「ならば……っ！」
下がってエスカルゴから治療を受けていたサキリが予測して前進。ユヅキールの意識がきぐるみさんに向いている間に接近した彼は鎖鎌をはなち、ユヅキールを力いっぱい引き寄せた！ 分銅の部分は先日取得した「雪豹の爪」という武器である。ひっかかり具合は最高だ。
『しまった！』
「まだ始まったばかりだ！」
サキリが叫び、大斧を振るう。それにあわせて飛んできたのは、修が放った矢だ。
「避けろ、奴が歌うっ！」
修が叫び、三度放たれる衝撃波。咄嗟に離れるも、鈍い音を立てて衝撃が伝わる。そして、ユヅキールはまるで指揮をするように手を動かした。
「そのモーション……、魔導士は離れろ！」
サキリの背中に冷たい汗が浮かぶ。彼には、なにが起こるか予想できていたのだ。
何処からとも無く聞こえてくる行進曲。その勇ましい響きが血を沸き立たせ、詠唱をやめさせる。あえて自らユヅキールに近づく事で、他の魔導士が巻き込ませまい、とした亮は自分の異変に気付いた。
（この高ぶりは……っ！）
体がかっ、と熱くなり、亮は確信する。【怒り】のBSがついてしまい、杖を手にユヅキールへと殴りに行こうとしてしまう。それは、運悪くひっかかってしまった左右も同じで。
「でもっ、治療とかしなくてはいけないのに？！」
「これが、【怒り】……っ！」
そして、この場において【怒り】を添付させたらいけない存在に、【怒り】が添付されていた。――翼である。
翼が持つ武器、レイジングバーサーカーには、特徴がある。超重量とそれに見合う攻撃力。そして、装備者のBS【怒り】耐性を下げる、という点だった。
そして、そんな彼女は特殊パッシブスキル『レイジングラッシュ』を取得していた。
「いっけえええっ！」
翼の攻撃速度があがり、紅蓮の炎が武器の軌跡を彩る。ユヅキールは打ち据えられ、怯んだところをアカリと刀が其々の獲物を閃かせる。
攻撃をしようとしていた碧南の前に出、翼は【怒り】のまま武器を振るいつづける。
「な、ななな何？！」
「落ち着け。いまは大人しく治癒されとけ」
遥斗に窘められた碧南は、鬼神の如く獲物を振るう翼の姿をほんの少しだけ見つめ続けた。
次に遥斗は、杖でユヅキールに殴りかかろうとする亮へ回復とBS解除を施し、正気に戻す。礼を述べた亮は思いのほか効果があった【怒り】の効果に内心苦笑する。
「これは確かに、熱くなるよな」
碧南と遥斗も苦笑し、其々次の行動を開始した。
「いけるか？」
「ああ。よっしゃ、もういっちょいくぜ！」
春彦がそう言って魔法を詠唱しようとしたそのとき、ちょっとまって、と手を上げる物が1人。前線でユヅキールと切り結んでいた筈の夜海霧 楓である。
「？ どうした」
「ちょっと派手にいこうとおもってな。……恵御納！」
楓が叫ぶと、術者たちの護衛についていた恵御納 夏朝が駆け寄る。彼女は手に握った猫の手ウォーハンマー（以下、猫の手と表記）を見せつつも、勇ましい笑みを零す。
「他の重戦士がバテてきている。そろそろHSだ。派手に頼むぞ！」
「うんっ！」
夏朝は猫の手を振りかざし、思いっきり楓を飛ばす。と、彼はそれに合わせて抜刀し、滑りながらきりつける。
夏朝が持つ『ホームスマッシュ』（以下HSと表記）はこのスキルで殴った対象を空中へ吹き飛ばす、という物だった。それを聞いた楓は、おもしろい、と攻撃に組み込んで見る事を進めたのだ。
『おのれ……っ！』
そう叫ぶユヅキールの前で爆ぜる何か。どうやらすっ飛ぶ楓に合わせ都が放った『紅蓮爆射』（時間差で起爆ダメージを起こすスキル）を使ったらしい。少し離れた場所では、都がてへぺろしていた。
（凄くタイミングがよかった。ちょっとでもずれてたら巻き込まれていたぞ、俺）
ちらり、と視線だけでそう訴える楓だが、都は「ごめん」と苦笑した側からユヅキールに矢を放つ。楓はとりあえず疲労してそうな人をみつけて治癒士のほうへ向かわせた。
そんな事があっている間にも、第二陣が発射されようとしていた。
(・∀・) ＜次、よろしく
いつのまにか、きぐるみさんがHSの打診に来ていた。楓が飛んでくるのを見、「あれいいなぁ」とやってきたのである。ユヅキールの方を見れば、楓が前に立つ重戦士にそれとなく目配せをしている。
「それじゃあ、きぐるみさんもいってらっしゃーい！」
夏朝が再び『HS』を利用し、ふっとぶ
（・ω・）＜GO！
ユヅキールは己の目前に立ち、派手な剣裁きでヘイトを稼ぐアカリやちょこまかと動く九月やら真白、碧南に気を取られ、気づいていない。きぐるみさんは六角棍でユヅキールを串刺しにしようと、身構える！
だが、ユヅキールはふっ、と笑った。
『それで、どうするつもりだ？』
どん、と衝撃波が放たれる。だが、きぐるみさんは身を捻って避け、六角棍を勢いよく突き出す！
衝撃が手に伝わり、ユヅキールの表情が歪む。だが、その唇は楽しげに綻んでいた。不自然な体勢で落ちるきぐるみさん。このままでは何らかの攻撃が直撃する。だが、既に救いの手は近づいていた。
「ならば……っ！」
下がってエスカルゴから治療を受けていたサキリが予測して前進。ユヅキールの意識がきぐるみさんに向いている間に接近した彼は鎖鎌をはなち、ユヅキールを力いっぱい引き寄せた！ 分銅の部分は先日取得した「雪豹の爪」という武器である。ひっかかり具合は最高だ。
『しまった！』
「まだ始まったばかりだ！」
サキリが叫び、大斧を振るう。それにあわせて飛んできたのは、修が放った矢だ。
「避けろ、奴が歌うっ！」
修が叫び、三度放たれる衝撃波。咄嗟に離れるも、鈍い音を立てて衝撃が伝わる。そして、ユヅキールはまるで指揮をするように手を動かした。
「そのモーション……、魔導士は離れろ！」
サキリの背中に冷たい汗が浮かぶ。彼には、なにが起こるか予想できていたのだ。
何処からとも無く聞こえてくる行進曲。その勇ましい響きが血を沸き立たせ、詠唱をやめさせる。あえて自らユヅキールに近づく事で、他の魔導士が巻き込ませまい、とした亮は自分の異変に気付いた。
（この高ぶりは……っ！）
体がかっ、と熱くなり、亮は確信する。【怒り】のBSがついてしまい、杖を手にユヅキールへと殴りに行こうとしてしまう。それは、運悪くひっかかってしまった左右も同じで。
「でもっ、治療とかしなくてはいけないのに？！」
「これが、【怒り】……っ！」
そして、この場において【怒り】を添付させたらいけない存在に、【怒り】が添付されていた。――翼である。
翼が持つ武器、レイジングバーサーカーには、特徴がある。超重量とそれに見合う攻撃力。そして、装備者のBS【怒り】耐性を下げる、という点だった。
そして、そんな彼女は特殊パッシブスキル『レイジングラッシュ』を取得していた。
「いっけえええっ！」
翼の攻撃速度があがり、紅蓮の炎が武器の軌跡を彩る。ユヅキールは打ち据えられ、怯んだところをアカリと刀が其々の獲物を閃かせる。
攻撃をしようとしていた碧南の前に出、翼は【怒り】のまま武器を振るいつづける。
「な、ななな何？！」
「落ち着け。いまは大人しく治癒されとけ」
遥斗に窘められた碧南は、鬼神の如く獲物を振るう翼の姿をほんの少しだけ見つめ続けた。
次に遥斗は、杖でユヅキールに殴りかかろうとする亮へ回復とBS解除を施し、正気に戻す。礼を述べた亮は思いのほか効果があった【怒り】の効果に内心苦笑する。
「これは確かに、熱くなるよな」
碧南と遥斗も苦笑し、其々次の行動を開始した。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2016年10月11日
- 参加申し込みの期限
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- 2016年10月18日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2016年10月18日 11時00分
