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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ねこモンＧＯＧＯ！
【夜歩く】
桜 月は、夜の道の散歩をしながら、信号待ちの時間などを使って、檜扇 舞華の生放送をタイムシフト視聴していた。
（ふふ。そわそわしているスタッフなら私も今朝見かけたよ。それにしても、うちの寮のねこストップに『シャロック』がいたなんて。いや、ここは『うちの寮にねこ生の放送主がいたなんて』と驚くべきかな）
月は生放送にフリック入力で短いコメントを入力しつつ、寮に戻ったら自分も捕まえに行こうと心に決める。
（ネットゲームは楽しい。『ねこモンＧＯ！』は散歩をしているついでに遊べるから、最近は少し熱中気味なんだ）
あまり夢中になり過ぎてもいけないと思いつつ、散歩のついでについつい新しいねこモンとの出会いを求めてしまうあたり、ゲットされているのは自分の心かもしれないと月は微笑む。
（シャロックも是非欲しい。さっきのねこ生の放送主には感謝をしないとね）
小さくそう呟きつつ、けれど、月は散歩をやめない。
（でも、今はもう少し散歩を続けよう。屋外をゆるりと歩けるのは夜の間だけだからね）
月は、体質的に日光の下を長く歩くことができなかった。
それゆえに、夜は彼女の長い友人だった。夜の散歩は彼女の日課で、デザイナーを目指して自身で服飾デザインも行う彼女にとって、それは様々なアイデアと出逢う切欠にもなった。
ねこモンを始めてからは、これまでは立ち入らないような場所にも足を踏み入れるようになった。
その結果として、今までとは違った発見ができたこともあったり、路地裏でおいしいお茶を出してくれる店を見つけたこともあった。
だから、今夜も月は夜の空気を感じつつ、熱心にねこモンも探している。
「へぇ。こんなところにこんなお店があったんだ。いい佇まいのお店だね」
偶然に通りがかった店の外観に心惹かれ、ねこモンはいなくてもスマホで写真を撮影してみたりもする。
これが後々のデザインのアイデアに繋がったりもするから、インスピレーションや直感というものは侮れない。カメラのファインダーを通してしか見えない景色もあるのだということは、『ねこモンＧＯ！』をプレイして発見したことの一つだった。
無論、夜の散歩、とりわけ人気（ひとけ）のない路地裏などに女一人で赴くことは危険も伴う。
けれども、月に限ってはそれほど心配する必要もなかった。
なぜなら、彼女には手持ちのねこモンだけでなく、もう一人頼りになる『相棒』がいるからだ。
それは月の影だった。彼女のろっこん《月影の死神》は自身の影を立体化させて、自分の意思で操ることができるというものだった。発動時の影は物理干渉も可能で、何かあったときは二人で対処することが可能ということになる。
（彼女は私の頼りになる相棒だ）
ちらと月の光に浮かびあがる自身の影に視線を落し、月は口元に微笑を浮かべる。
彼女がいるから、月はどんな薄暗い場所も恐れる必要はない。
人生に困難はつきものだ。
けれど、頼りになる友達、仲間、相棒がいれば、どんな困難だって乗り越えられるはずだ。
そして、それはきっと誰にでも一人は存在する。
例えば、君の隣に。
例えば、君の目の前に。
例えば、君のスマートフォンの中に。
「さて、今夜はどんなねこモンに出会えるのかな？」
くすりと月明りの下で微笑んで、月はまだ見ぬ路地裏へとまた足を踏み入れたのだった。
桜 月は、夜の道の散歩をしながら、信号待ちの時間などを使って、檜扇 舞華の生放送をタイムシフト視聴していた。
（ふふ。そわそわしているスタッフなら私も今朝見かけたよ。それにしても、うちの寮のねこストップに『シャロック』がいたなんて。いや、ここは『うちの寮にねこ生の放送主がいたなんて』と驚くべきかな）
月は生放送にフリック入力で短いコメントを入力しつつ、寮に戻ったら自分も捕まえに行こうと心に決める。
（ネットゲームは楽しい。『ねこモンＧＯ！』は散歩をしているついでに遊べるから、最近は少し熱中気味なんだ）
あまり夢中になり過ぎてもいけないと思いつつ、散歩のついでについつい新しいねこモンとの出会いを求めてしまうあたり、ゲットされているのは自分の心かもしれないと月は微笑む。
（シャロックも是非欲しい。さっきのねこ生の放送主には感謝をしないとね）
小さくそう呟きつつ、けれど、月は散歩をやめない。
（でも、今はもう少し散歩を続けよう。屋外をゆるりと歩けるのは夜の間だけだからね）
月は、体質的に日光の下を長く歩くことができなかった。
それゆえに、夜は彼女の長い友人だった。夜の散歩は彼女の日課で、デザイナーを目指して自身で服飾デザインも行う彼女にとって、それは様々なアイデアと出逢う切欠にもなった。
ねこモンを始めてからは、これまでは立ち入らないような場所にも足を踏み入れるようになった。
その結果として、今までとは違った発見ができたこともあったり、路地裏でおいしいお茶を出してくれる店を見つけたこともあった。
だから、今夜も月は夜の空気を感じつつ、熱心にねこモンも探している。
「へぇ。こんなところにこんなお店があったんだ。いい佇まいのお店だね」
偶然に通りがかった店の外観に心惹かれ、ねこモンはいなくてもスマホで写真を撮影してみたりもする。
これが後々のデザインのアイデアに繋がったりもするから、インスピレーションや直感というものは侮れない。カメラのファインダーを通してしか見えない景色もあるのだということは、『ねこモンＧＯ！』をプレイして発見したことの一つだった。
無論、夜の散歩、とりわけ人気（ひとけ）のない路地裏などに女一人で赴くことは危険も伴う。
けれども、月に限ってはそれほど心配する必要もなかった。
なぜなら、彼女には手持ちのねこモンだけでなく、もう一人頼りになる『相棒』がいるからだ。
それは月の影だった。彼女のろっこん《月影の死神》は自身の影を立体化させて、自分の意思で操ることができるというものだった。発動時の影は物理干渉も可能で、何かあったときは二人で対処することが可能ということになる。
（彼女は私の頼りになる相棒だ）
ちらと月の光に浮かびあがる自身の影に視線を落し、月は口元に微笑を浮かべる。
彼女がいるから、月はどんな薄暗い場所も恐れる必要はない。
人生に困難はつきものだ。
けれど、頼りになる友達、仲間、相棒がいれば、どんな困難だって乗り越えられるはずだ。
そして、それはきっと誰にでも一人は存在する。
例えば、君の隣に。
例えば、君の目の前に。
例えば、君のスマートフォンの中に。
「さて、今夜はどんなねこモンに出会えるのかな？」
くすりと月明りの下で微笑んで、月はまだ見ぬ路地裏へとまた足を踏み入れたのだった。
あとがき
担当マスター：
水月 鏡花
ファンレターはマスターページから！
というわけで、ご参加頂いた皆様お疲れ様でした。ＭＳの水月 鏡花です。
そういうわけで、今回はスマホゲーム回でした。ブームが完全に過ぎ去ってしまわないうちに公開したかったのですが、間に合ったでしょうか？ とりあえず間に合ったことにしておいてください。どっちにしろ、元ネタのあのゲームは面白いですね。私、原作ゲームはドストライク世代なのです。『ＧＯ！』の方はやってませんけど（問題発言
さて、そんなわけで、今後もゲーム・漫画のオマージュネタはバンバンやっていきたいなーと思いつつ、今回はこのあたりで。
それでは最後になりましたが、ご参加頂いた方、ここまでお読み頂いた方、そして「らっかみ！」に関わる全ての方々に感謝を。
ではでは、またどこかのあとがきでお会いできることを祈って。
そういうわけで、今回はスマホゲーム回でした。ブームが完全に過ぎ去ってしまわないうちに公開したかったのですが、間に合ったでしょうか？ とりあえず間に合ったことにしておいてください。どっちにしろ、元ネタのあのゲームは面白いですね。私、原作ゲームはドストライク世代なのです。『ＧＯ！』の方はやってませんけど（問題発言
さて、そんなわけで、今後もゲーム・漫画のオマージュネタはバンバンやっていきたいなーと思いつつ、今回はこのあたりで。
それでは最後になりましたが、ご参加頂いた方、ここまでお読み頂いた方、そして「らっかみ！」に関わる全ての方々に感謝を。
ではでは、またどこかのあとがきでお会いできることを祈って。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2016年08月10日
- 参加申し込みの期限
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- 2016年08月17日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2016年08月17日 11時00分
