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【17】おめでとうと、ありがとう
キッチンから響いて来る調理の物音に耳を澄ませ、
勅使河原 悠
は小さく吐息をついた。
目の前のテレビ画面では、しきりと笑いが起こっているが、少しもそちらに集中できない。
とうとう彼女は立ち上がり、キッチンを覗きに行った。
「お姉ちゃん、張り切りすぎじゃない……? 大丈夫?」
尋ねる彼女に姉は、「大丈夫だから、できるまで待ってなさい」と笑って答えるばかりだ。
しかたなく彼女は再びテレビの前に戻る。
今日、一月二十八日は、悠の誕生日だった。
姉と二人暮らしの彼女だが、体の弱い姉を案じて、普段は半分以上の家事を彼女がやっている。
むろん、晩御飯を作るのも普段は彼女の役目だ。
だが今日は、誕生日ということで、姉が食事と更にはケーキも作ってくれるという。
姉の方が料理は上手なので、正直、気持ちはうれしかった。
だが、無理をさせてしまうのではないかと、心配でたまらない。
とはいえ、当人がご機嫌で大丈夫だと言うのだから、無理に自分がやるわけにもいかない。
テレビの前に戻ったものの、相変わらず内容は全然頭に入って来ず、キッチンの方ばかりが気になって、悠はまた吐息をついた。
その時だ。
「あら、いやだ」
キッチンから、姉の声が聞こえて来た。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
慌ててキッチンへ行くと、姉が困ったように彼女を見やる。
「生クリームが切れてるの忘れてて……。これじゃ、ケーキができないわ」
「私、買いに行って来るね」
踵を返す悠に姉は自分が行くと言い出した。
「私が行って来るから、お姉ちゃんはその間、休んでいて」
それを押しとどめ、悠は財布と携帯電話を手に家を出た。
外はすでに日が落ちていたが、参道商店街はどこもかしこも街灯で照らされ、それぞれの店からあふれる光もあって、ずいぶんと明るかった。
その通りを歩き出してすぐに悠は、寝子高の音楽教師、
津止 孝道
と出くわした。
(あ……!)
普段なら、驚いて会釈してすれ違って終わりだっただろう。
だが今日は、姉に料理を作ってもらえてうれしいせいなのだろうか。
「津止先生、こんばんわ」
声に出して、挨拶することができた。
「勅使河原か。……何をしているんだ?」
孝道は目顔で挨拶を返して、訊いて来る。
「あ……。今日は、私の誕生日で――」
悠は正直に、事の次第を話して生クリームを買いに行く途中だと告げた。そしてふと、問い返す。
「そういえば、先生は誕生日、いつなんですか……?」
「私か? 今月の十一日だ」
答える孝道に、同じ一月生まれと知って、悠は目を見張る。
「先生も、一月生まれだったんですね……」
言って彼女は、改めて孝道を見やった。
「もう過ぎてしまいました、けど……おめでとうございます、先生」
「とりあえず、ありがとう――と言っておくべきか」
小さく肩をすくめて返すと、孝道は悠を見据える。
「君こそ、誕生日おめでとう。……早く目的のものを買って、家に戻れ。姉が待っているのだろう?」
「はい。……ありがとうございます……」
うなずいて、一礼すると悠は再び歩き出した。
生クリームを手に悠が家に帰ると、姉は出来上がった料理をテーブルに並べているところだった。
「遅くなって、ごめん」
言って、生クリームを渡すと姉は笑って受け取る。
「待っている間に、料理は全部できたから、あとはケーキをデコレーションするだけよ」
「なら、私も手伝う」
言って悠も、エプロンを身に着けた。
途中で孝道に会ったことなど話しながら、二人で生クリームをホイップし、姉がすでにスライスして用意してあったイチゴと缶詰のミカンを生クリームと共に挟む。
それが終わると今度は、二人で交互にケーキを生クリームで塗って、更に綺麗に飾りつけて行った。
「さあ、できたわ」
姉が言って、完成したケーキを少し離れて眺めやる。
それをテーブルの真ん中に置くと、二人はエプロンをはずして、席に着いた。
「誕生日おめでとう」
いつもより少し豪華な夕食と、ケーキの並ぶテーブルを前に、姉が真っ直ぐ悠を見て言った。
途端に悠は、じんわりと温かいものが胸に湧いて来るのを感じる。
最初は姉の心配ばかりしていたが、やっぱりこうやって祝ってもらえるのは、嬉しいのだ。
「ありがとう、お姉ちゃん」
素直な言葉と笑みが、口からこぼれた。
「よかった、喜んでもらえて」
姉も、ホッとしたように微笑む。
そうして二人は、食事を始めた。
二人だけのお祝いだったが、そこには常に笑いと和やかな空気が満ちていたのだった――。
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担当ゲームマスター
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月24日
参加申し込みの期限
2016年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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