猫様ゲーム！｜リアクション

猫様ゲーム！

【第６ゲーム】

「あっ、次は私が親猫？　うわー、お胸がどきんこどきんこだよー！」
　なんて言いつつも、入江みつびは笑顔満点。先ほどは彼女も、お財布に結構なダメージを受けたはずですけれど、
「でも、せっかくだもん。めいっぱい楽しまなきゃねっ♪」
　サーフィンガールな彼女は、そんな記憶もサッパリと波に流してしまったのでしょうか、いつもの明るいスマイルそのままです。
「ヨエコちゃん、私たちをリア充にしてくれるんでしょ？　私も、私だけを見てくれる彼氏が欲しいなー」
「おー任せろー！　けどなー、あんまり高望みはしないでくれなー？　ブサイクがイケメンや美少女と結ばれるなんてのは、マンガとか映画だけの話……」
「もしくはネッシー」
「えっネッシー？」
　ぽかんと口を開けたヨエコさんには構わず、みつびはきらッきらと瞳を輝かせるのです。
「今日の私は、ピュア！　ピュアといったら、みつびちゃん！　かまぼこぴゅあぴゅあ祭りでアイウォンCHU☆　ってなもんよー（ウィンクぱっちん）、元気いっぱい胸おっぱいでがんばりまーす♥」
「おー……何言ってんだこいつは、脳ミソ湧いてんのかー……？　さっぱり意味が分かんないぞー……？」

親猫：入江みつびの命令

『ハッピーバレンタイーン☆』美味しいチョコをご馳走しちゃうからね！

【マッチングダイス！】６回目
※サイコロの結果はこちら

子猫Ａ：白真白「やっと私の出番だねっ。可愛い女の子の手作りチョコが食べられるなんて、ラッキー♪」
子猫Ｂ：御剣刀「俺に任せろ！！　どんな命令だってやり遂げてやるぜ！！」

　子猫ふたりの目の前へと、どん、どどん！　どさどさどさ！　積み上がるのは、形も色も大きさも多種多様な、無数のチョコたち。
「というわけで、セクシーなみつびおねーさんの命令は、コレ！　来るべき聖日のために作ったチョコを、試食して欲しいのよ。全部食べてねっ？」
「うわぁ、すごい量だねー」
　真白は左右で色の違う綺麗な瞳をぱちぱちと瞬かせながらも、やっぱり女の子。甘い物には弱いのでしょうか、
「おっけ、おっけ！　やるよー、盛り上がっていこー！」
　命令にも前向きです。
　大食漢な刀は元より、食べる気マンマン！
「ああっ、食って食って食いまくってやるさ！！　さあ！！　試食を始めようぜっ！！」
　何とも頼もしい……のはいいとして、何だか本日の彼はいつにも増してアツく激しく、やる気に満ち溢れておりました。神魂のせいでしょうかね？

【猫様ダイス！】14

○料理の腕前（実際の腕に関わらず、猫様ゲーム中は以下に準拠）

１：最高！
２：なかなか
３：フツウ
４：イマイチ……
５：これはキツイ……
６：リバース必至

見た目：３　味：１

みつび「まずはこれ、『かまぼこチョコ』！　中にかまぼこが入ってるの。うーん、新食感☆みたいな、ねっ」
刀「ふむ！！　見た目は普通のチョコだな！！　だが、味はどうかなっ！？」
真白「うんうん。それじゃ、いただきまーっす」
　ぱくりっ

刀＆真白「「………………！！」」

真白「こ、これは……！　刀君！？」

刀「ああっ白、間違いねえ！！　こいつは、このチョコは！！　とろける口どけはまるで淡雪のごとく、程よい甘さはしつこすぎず、さりとて口の中で主張することを止めない……！！」

真白「そこまでなら良く出来たチョコ、でもこれは！　この、かまぼこの食感は！　ぷるぷるでふわふわ、まるでグミのように柔らかい歯触りが、チョコの口どけを相乗効果でより鮮明に演出してる……！」

刀「それだけじゃねえ！！　この、漂うほのかな魚介の香り……こいつがアクセントになってやがるんだッ！！　ただのチョコじゃねえ、オンリーワンかつナンバーワンなんだ、そう言ってるんだこいつは……このかまぼこの野郎はッ！！」

真白「分かる……分かるよッ！！　ただでさえクォリティの高いこのチョコの中へ、かまぼこが……ううん、かまぼこさんが入ることで、お互いを補いながら高め合っているんだよ！　ふたりはベストパートナー、ううん違う！　かまぼこさんとチョコさんは、仲睦まじい恋人同士！　長年連れ添った、熟年夫婦の成せる業なんだよ……ッ！！」

刀「その通りだ、つまりこのチョコは……！」
真白「そうだよ、このチョコは！」

刀＆真白「めっっっ………………ちゃウマーーーーーーーーーッッッ！！」

「あはは、大げさだなー。でも美味しいって言ってくれて嬉しいなー♪」
　あまりのウマさに飛び出すオーバーアクションも相まって、みつびは上機嫌。徐々に彼女も興が乗ってきたのか、
「さっ、次はこれだよー、『美足チョコ』！　これはね、私の３２１ある魅力のひとつ、足の裏のうつくしー形を型を取ってみたのよー。ほーらリアルでしょー？」
　すっと次なるチョコを差し出すと、ふたりもさっそく、ぱくり！　口に入れまして、
「お、美味しい！　チョコの味はもはや言うことなし、だけどこの食感は……刀君！？」
「ああ、白！！　この形が秘密なんだ、彼女の足の形！！　この滑らかな曲線が、得も言われぬ舌触りをもたらしているんだッ！！」
　などと、大絶賛です。

　その後も、みつびがチョコを取り出すたび、
「次はこれ、『サーフィンチョコ』！　潮風を感じられるように塩水を入れてみたんだー、うーん私って天才！」
「な、なんてこった！！　潮風香るチョコだって……！？　その通りだ、あんた天才だぜ！！」
「他にもいっぱいあるのよー、『お尻チョコ』に『おっぱい』チョコ、『ギターチョコ』に『サーフボードチョコ』！　まだまだあるから、たくさん食べてねー？　あなたたちラッキーベイベーよー、本当は私のダーリン候補しか味わえないラブ注入チョコなんだからね！」
「うわぁすごい、絶品チョコがこんなにたくさん！　やめられない止まらないーっ」
　なんてしばし、手作りチョコ試食会は続いたのでした。

ヨエコ「……そんなウマいのかーこれ？」
　ぱくり
ヨエコ「Σなんだこれウマいなー！　やるじゃないかー、あいつ頭の中はお花畑だけど、料理は美味いんだなー。神さまはちゃんと見てるんだなー、たとえどーしようもないミジンコに生まれたとしても、特技のひとつでもあれば、１ミリくらいは人生上向くかもしれないもんなー」

白真白と御剣刀は、
入江みつびの命令『ハッピーバレンタイーン☆』
を達成しました。

真白＆刀「「チョコレートのファンタジスタやーーーーーーーーー！！」」

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