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ある日の出来事。-1月その2-
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加藤 神々ノ黄昏
は困惑していた。
(誘惑が、多すぎる……!)
シーサイドアウトレットの入り口に仁王立ちになり、呆然とその世界を見る。
洒落たトルソーの飾られた雑貨屋。
甘い香りを漂わせるクレープ屋。
少し外れた方からは、ゲームの楽しそうな音。
色とりどりの花が咲く花屋。
芳しい香りを店外にも運ぶ香水店……。
(って、違うのです! 私は、そんなことをすることに来たわけでは……!)
そう、神々ノ黄昏の目的は別にあった。
今日この地に立った理由は、元をたどれば以前一人で行ったフリーマーケットだ。
そこで、貯めに貯めたお小遣いを使い、最高にクール(当社比)な服を買ってきたことを母に認められ、なんと五千円という大金を渡されたのだ。
額面に映る樋口女史の顔を見つめながら震える神々ノ黄昏に、母は言う。
「そのお金を以って、自らのセンスで服を選び、買って来なさい。そうすれば――」
その先は、わかるわね? とばかりに言われなかったが、神々ノ黄昏にはもちろん伝わっていた。
(これは念願の、【脱・お姉さまのお下がり】という偉業への試金石!
お母さまに私のセンスを認めていただくことができれば、それも容易になろうというものなのでございますです!)
そう、これは小さな一歩。
だが、個人的な野望への大きな一歩でもあるのだ。
そしてその足は――クレープ屋さんへ向かった。
「あれ」
クレープ屋の前に一番に到着した
緒方 御幸
は、メニュー表の前でうんうんと唸る少女に目を留めた。
(どうしたんだろ、すごく悩んでいるみたいだけど……)
「おまえ……小さいものがすきだからって、ミセーネンシャリャクシュはやめろよ」
「わっ! びっくりした、菱屋くんか」
後ろから突如
菱屋 日向
に話しかけられ、御幸は一歩後ずさる。
「ていうかよく未成年者略取なんて言葉知ってたね」
「昨日眠れなくてつけたニュースでやってた。で、なにしてんの」
「あの子がもうかれこれ五分はうんうん悩んでいるものだから、どうしたものかなあ……と」
金髪少女のことを手のひらで示して言うと、さっそく日向が行動を起こした。嫌な予感がする。
「あにしてっだおめー、並んでんのか並んでねーのかわかりにくいんだよ」
「ひ、菱屋くん! 言葉をね! もうちょっと選ぼうね!?」
しかし少女は大して気にした様子もなく、ペコリと頭を下げてきた。
「紛らわしい位置に佇んでおり申し訳ございませんでした。私は今、悩んでいる最中なのでまだ並んではおりません。どうぞお先にお買い上げ下さいでございます」
丁寧すぎるほど丁寧な少女の文言に、御幸と日向はポカンと顔を見合わせる。
「なんか変わったガキだな」
「ガキとか言わない、失礼でしょ。えっと、お嬢ちゃん、何と悩んでいるのかな? よければお姉さんと少しずつ交換しようか?」
「! 本当なのですか!」
「うん。何と悩んでいたの?」
「チョコマロンクレープにするか、キャラメルバナナストロベリーにするか否か……でございます」
「あ、どっちも美味しそう。キミが食べたいのは、どっちかっていうとどっち?」
「えと……チョコマロンクレープ、でございます」
「じゃあ私がキャラメルバナナストロベリーを頼むから、少し食べるといいよ」
「いいのですか……? お姉さまの大切なお金を私のために使わせてしまって……」
「いいよいいよ、クレープ一個くらい」
世の中には、なんと懐の広い人がいるのだろうか。そう思いながら、好意に神々ノ黄昏は頷く。
「では……チョコマロンクレープ一個。でございます」
「私は、キャラメルバナナストロベリー。菱屋くんはどうする?」
「上村が来てからにする」
「あっずるい、後で私も食べたくなるじゃんそれ」
「上村来てねえのに先に食おうとするおまえもおまえだろ、判断は自分でするんだな」
「むー意地悪だな。まあいいや、その時考えようっと。ほら、お嬢ちゃん……だと言い難いな。お名前なんていうの?」
「え……あの……」
まさか、神々ノ黄昏です、とは言えない。正直神々ノ黄昏は、自分の名前が普通じゃなさすぎて嫌いなのだ。
「……カトー、と呼んでいただければと」
「カトーちゃんね、わかった。じゃあ、カトーちゃん。これ、食べていいよ」
差し出されたクレープを受け取って食べると、キャラメルソースのほのかな苦味と甘みがバナナと生クリームによくマッチしていて、こっちを選んでもよかったかも、と思った。
続いて自分で注文した、チョコマロンクレープを食べる。こちらも美味しい。マロングラッセやマロンホイップは、チョコの甘みとぶつかることなく、見事なハーモニーを奏でていた。
「お姉さまのクレープ、美味しかったです。ありがとうございましたなのです」
クレープを食べ終えると、神々ノ黄昏はまだクレープを食べている御幸にきちんとしたお辞儀をして去っていった。
そして――次なる誘惑に引っかかってしまったのである。
「あれは……!」
(お姉さまと一緒に来た時は結局取れなかったUFOキャッチャー!)
しかも、その時狙っていたぬいぐるみは手前に置かれており、非常に取りやすそうだ。
先ほどクレープを買ったので小銭はある。一度くらいチャレンジしてもいいのではないか?
悩みに悩み、悩み抜き――神々ノ黄昏は、五百円玉を百円玉に両替し、筐体の中に投入した。
が、上手くいかない。対象に触れはするがちょっと動くだけで、落ちそうにはなかった。
残る百円玉は一枚。
ふと気付いて財布を見ると、頼もしく見えた樋口女史の姿はもうなく、紙幣最弱と呼ばれる夏目先生が四人いるだけだ。
(いえ! 最弱の存在とはいえ四枚合わされば最強に見えます! まだいける!)
何がまだいける、のかわからなかったが最後の一枚を投入した瞬間――
「ちょっと貸してみろ」
先ほど聞いた声が頭上から振ってきて、レバーを操作された。
「あああ!」
なんてことを! なけなしの百円が! と悲鳴を上げそうになる神々ノ黄昏に対し、彼――確か、菱屋くん、と呼ばれていた――は簡単にそのぬいぐるみを落としてみせた。
「へたくそすぎて見てらんねーんだよ、ばーか。他のゲームした方がまだ有意義だぞ。じゃーな」
菱屋と呼ばれていた彼はそう言い残し、ゲームセンターの奥へと去っていった。
「あ……お礼……」
言おうとしたが、ゲームセンター特有の賑やかさに神々ノ黄昏の声はかき消され、また、人混みによって菱屋の姿もどこかへ消え、結局お礼は言えず終いとなったのだった。
さて、なんとか残った夏目先生四枚。
これだけあれば、アウトレットでしかも安売り中のこの期間ならコーディネート一式揃う。
あとは――
「はあっ! 行列のできるポップコーン屋さん……!」
「あれは! 触り心地がすべすべだったもっちりクッション……!」
この、数多の誘惑に神々ノ黄昏が打ち勝てるかどうかだが、それは神のみぞ知る。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
灰島懐音
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月06日
参加申し込みの期限
2016年05月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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