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君が泣いた日
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●
鴻上 彰尋
が泣いた日
いつか、聞かなければならないと思っていたことがある。彰尋は自室に寝転がって天井をぼんやりと見上げながら考えていた。それがいつかなんてわからなかったけれど、機会があれば聞いてみたい……いや、聞かなければならないことだ。
自分が、母親にとって本当の子どもではないこと……本当の子どもではないから大切にされていないとかそんなことは一切ないけれど、思い出してしまったから。
「いつまでも、うやむやのままにはしておけない……よな」
あの日、兄との勝負に勝って譲り受けた祖父の扇を開いては閉じ、閉じては開いてを繰り返していると、玄関の方から元気な声が聞こえてきた。
「いってきまーす!」
「いってきまーす!」
「じゃあ、ちょっといってくる」
あの声は双子の弟と妹の声だ。それに兄の声……どうやら兄が双子を連れてどこかへ出掛けるところのようだった。
「はい、気をつけていってらっしゃい! お兄ちゃん、よろしくね」
「わかってる、それじゃ夕飯までには帰るから」
母が三人を見送って、玄関を閉める音が聞こえる。
「……ってことは、今家にいるのは俺と母さんだけか」
思いがけず、考えていた『いつか』がやってきたのではないか? と彰尋は扇を閉じて起き上がった。少なからず緊張する心を、深呼吸して落ち着かせると母がいるであろう居間へと向かう。
「母さん」
「あら、どうしたの彰尋」
「ちょっと、聞きたいことがあって」
「……そう、じゃあお茶を淹れるわね。少し待っててちょうだい」
台所に向かい、お茶を淹れる母の後姿を眺めながら彰尋は自分の聞きたいことを反芻する。自分に優しくしてくれる母を傷付けることはないだろうか、悲しませるようなことにはならないだろうか――?
「お待たせ、熱いから気をつけてね」
「あ、ああ……ありがとう、母さん」
「ふふ、どう致しまして。……さ、なんでも聞いてちょうだい」
その言葉は、まるで今から聞こうとしていることを既に知っているような口振りで、彰尋は覚悟を決めて母を真っ直ぐ見つめるとゆっくりと口を開いた。
「……母さん、俺は母さんの本当の子じゃ……ないね?」
少しだけ困ったように微笑む母は、手の中のお茶を一口飲んで、
「いつかは聞かれてしまうのかなって思ってたのよ」
と、彰尋から視線を逸らさずにそう言ったのだった。
ああ、自分の記憶は間違いではなかったのだと彰尋は思う。母ではない女の人の声と、おぼろげに浮かぶ顔……。
「彰尋、確かに私は貴方の本当の母親ではないけれど、本当の母親だと思って貴方に接してきたつもりよ。それだけは信じてね」
そう言うと、彼女は彰尋の本当の母親について語りだしたのだった。
「……本当の母さんは、母さんの姉妹だった……?」
「えぇ、本来なら彰尋は私の甥ということになるわね」
まったくの他人という訳ではなく、血は繋がっているのだと母は言う。どうして姉妹の夫と婚姻に至ったのか、本当の母親がどんな人だったのか……言いたくないこともあったかもしれないけれど、隠すことなく彰尋の問い掛けに答えてくれる母の顔は穏やかだった。
そうして暫く話をしていると、二人の間にあった見えないわだかまりのようなものが、すっと解けて消えていくような気がして、彰尋は不意にこみ上げるものを感じていた。
「彰尋……」
「俺は、赤の他人じゃなかったんだな、ちゃんと血が繋がって」
「ええ、そうよ。だから、というわけではないけれど貴方は私の大事な子だわ」
要らない子ではなかった、独りではなかったのだと彰尋は俯いて肩を震わせる。
「ありがとう、母さん」
顔を上げた彰尋は、まだ流れ堕ちる涙を隠すことなく、母へと笑って見せたのだった。
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担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月30日
参加申し込みの期限
2016年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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