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君が泣いた日
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●
八神 修
が泣いた日
今でこそ病気をすることも少なくなったけれど、幼い頃の修は肺炎の後遺症で虚弱体質な子どもだった。八神という大家に引き取られて暫くは、ずっとそうだったと言ってもいいだろう。
ちょっとしたことでもすぐ熱を出して寝込み、元々発症していた小児喘息が酷くなって発作を起こし入院してしまうこともあったほどだ。
「……つまんないな」
そんな幼い修の呟きは、白い天井へと消えていく。発作を起こし、総合病院に入院していた修を見舞う者は屋敷の使用人くらいで、着替えや必要な物を持ってくるといった事務的に等しい行為でもあった。早く良くなって下さいね、と声を掛けてはくれるけれど、それだけ。それはそれで、ありがたいことなのだけれど、幼い修には一層寂しさが募るだけだった。
寂しいと、もっと居てほしいという言葉を飲み込んで、全てが白い部屋のベッドの上で修は天井を見上げて声を出さずに泣いた。泣いていれば誰かが来てくれるから、気に掛けてくれるから、八神家でついてしまった幼い頃の修の悲しい癖だ。
早く帰りたい……そう思っていた修に、変化が起きたのは病院の中庭で一人の少年に会ってからだった。同じように入院していた少年、拓と仲良くなったのだ。
幼い二人はすぐに打ち解けて、ラジコンカーで遊んだり時には看護師に軽く叱られるような可愛い悪戯をするような仲になった。小さな秘密も共有した、それは修にとって初めての経験でつまらない病院生活はいつしか家にいるよりも楽しいと思える程になっていた。
「なぁ、修の夢ってなんだ? 俺はサッカー選手! エース選手になりたい!」
「僕……僕はよくわかんない」
「なんだ、将来なりたいもの、まだないのか」
大人になった自分がどうしても想像できなくて、修は空を眺める。
「そのうち見つかるさ、心配すんなよ!」
「うん、そうだね」
いつか夢は見つかると、拓が笑ってくれたので修は少し安心して微笑んだ。長い期間ではなかったけれど、二人は確かに親友だった。けれどある日、小さな喧嘩をしてしまった。その日は1日つまらなかった、だから次の日、昨日はごめんねと謝る為にいつもの中庭で、拓が来るのを待ったがいつまでたっても彼は来なかった。
昨日の喧嘩のせいかな、そう思いながら彼の病室を訪ねた。やけに慌しい気配と、誰かが泣いている声。嫌な予感がしていたけれど、どうしても仲直りがしたかったから、修はそっと扉を開けたのだ。
目に映るのは動かない友人、泣き崩れる彼の母親、数人の医師と看護師、それから知らない男の人。呆然とする修に気が付いたのだろう、その男の人は拓の父親だと名乗って修を病室の外へと連れ出してくれた。
「拓から君のことは聞いていたよ」
そう言って、幼い修にもわかるように拓のことを話してくれた。長くは生きられない病気だったこと、それでも病院で友人ができて嬉しがっていたこと、最後に喧嘩してしまったことを気にして、ゴメンねと言っていたこと。
それからのことは、修はよく覚えていない。拓と遊んだラジコンを託され、気が付いたらオレンジに染まる病室でぼんやりと空を眺めていた。幼いながらに、死を理解しようとしていたのだろう。
人は必ず死ぬのだと。富める者にも貧しい者にも、それは等しく訪れるのだ。けれど、それはできるなら遅い方がいい、戦って勝てるのであれば、その方法を見つけるべきだ。
ならば、それをできるのは医療に従事する者だけだとぽろぽろと涙を零しながら修は思ったのだ。
「……随分と、懐かしい夢だな」
夕暮れに染まる自室で、目を覚ます。寝てしまったのかと身体を起こし、机へと向かった。大事に仕舞ってあった写真を取り出して眺める。写っているのは幼い頃の自分と拓だ。
「今でも、その想いは変わってはいないさ」
写真を仕舞って、夕焼けに染まる空を見る。まるであの日の空の色のようだと修は思う。そして幼い頃の、ほんのひと時を共に過ごした友の為に静かに泣いたのだった。
それは友を喪った悲しみの涙であり、病という敵を明確に認識した決意の涙だったのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月30日
参加申し込みの期限
2016年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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