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ウィンター! 部活動のお時間です! ~文化部編~
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「観覧車が見えてきたな。さっきの家の娘の弟は、あの遊園地の観覧車のてっぺんから落ちたそうだ」
修の話に美咲紀が息を飲む。
「だって、係員さんが外から鍵かけるじゃないですか」
「人のやることにエラーはつきものだ。それに人の力の及ばない現象だったという可能性もある。それから遊園地のあちこちで幽霊を見たという噂が広まり、しばらくしてここは廃園になった」
修は冷静に言う。
「セッティングは昼のうちにしておくべきだと思うのだ」
真央の提案で、明るいうちに廃園に機材がセットされることになった。
観覧車、メリーゴーランド、カメラを設置する場所探索する場所を確認しながら真央は思う。
(さっきだっていなかったのだ、幽霊がいないってことを証明するのだ)
ののこのいないところでろっこんを使い、デブ三毛猫を召喚する。
「がおー、異常を見つけたら鳴いて知らせるのだ」
「ぶみゃー」
がおーはわかった、と言うように鳴くと、のそのそと歩きだした。
「キャンピングカーお泊まり楽しいにゃ。あったか野菜たっぷりシチューを私作りますよん」
自宅の菜園から持ってきた野菜を手に、美咲紀はご機嫌だ。
皆で手分けして食事の用意をしていると、八神家の運転手の風間が言った。
「それでは私は帰ります。明日の朝お迎えに上がりますので、皆さまお気をつけて」
「えっ、ご飯食べていかないの?」
ののこが言うが。
「はい、少々所用がありまして、失礼させていただきます。……それでは、修さま」
「ああ、明日もよろしく頼む。気をつけてな」
修が目くばせすると、頷いて一礼し風間は去って行った。
それを見送る修の口元に一瞬笑みが浮かんだ。
実は、修は風間に皆を少しだけ驚かせるよう内緒で話していた。
「さて、夕食前に遊園地を一回りすることにしよう」
幸い月明りで外は真っ暗ではなかった。
一行はレポートをしながら、遊園地をマグライトを付けて巡った。
「確かに一寸寂しい場所だな」
観覧車の下まで来た時。
白く透明な影が、すうっと横切った。
ぶみゃー、とがおーが鳴いた。
「な、何あれ!」
美弥子が叫ぶ。
「えっ、何がどうしたのだ?」
「どこどこ?」
デジカメを覗いていた真央と、ぼけっとしていたののこは気づいてないようだ。
「うーん、何か白いのが見えたような気もするけど」
美咲紀は首を傾げる。
「確かに見えました。しかしもういないようです」
夜目が利く月も言う。
(風間かな)
修は思い、レポートする。
「確かに白い影が横切ったが、消えてしまった。あるいは、転落死したという弟の霊が……?」
「やだ、もう帰ろう……」
美弥子が力なくつぶやく。
幽がそっとカバンの中のお祓い棒を握り締めつつ、のんびりと言った。
「ええ、もういないようですねぇ。でもそろそろお腹がすいてきました」
ひととおり巡ったが、そのあとは何も起こらなかった。
(脅かすにしてはあっけないな。もう少し盛り上げてもいいのに)
拍子抜けしながら修は思った。
一行は車内に戻り、夕食を食べることにした。
「お皿何枚?」
美咲紀はシチュー皿を出すが。
「……一枚多いようです」
月が指摘する。
「あれ、風間さんの分は抜いたのに、おかしいな」
「美味しそう! いただきまーす」
ののこが歓声をあげる。
美味しい食事を食べながら、話も盛り上がった。
「ちょっと怖かったけど楽しかったね~」
「では次号の編集会議をしよう。この体験記事のタイトルを野々と串田に付けて貰おう」
修に水を向けられ、
「えー、どうしようののこちゃん?」
美弥子はののこのほうを見る。
「うーん『ドキドキ! 幽霊屋敷と廃遊園地!』とか?」
「そのままだね……」
「では仮題にして、何か思いついたら言ってくれ」
幽が手を上げた。
「新聞部でも新しい事を試したり挑戦したり、普段使ってなかった物や行わなかった事も取り入れましょう」
「いいな。具体的な案はあるのか?」
「カメラ写真の記事だけに限らずビデオによる動画記事等にも注目したいです。今は動画から手軽に1コマだけ写真の様に切り抜き記事にも出来るので」
幽の意見に修は関心を持った。
「なるほど、それはぜひやってみたいな」
「ボクは外で見張りをすることにします。おやすみなさいー」
皆が寝る支度を始めると、幽は言った。
「いや、それじゃ寝られないし、車の中にいるほうが安全じゃないか?」
修は言うが。
「私も見張りは必要だと思います。途中で交代しましょうか」
皆が寝静まってからこっそり見張りに出るつもりだった月も言う。
「本当は除霊ができるボクが一晩見張ったほうがいいんだけど……先に行って何事もなかったら途中で交代ということでお願いしようかなあ。お札を渡しますから」
幽が言って車を降りる。
疲れたのか、ののこと真央はもういびきをかいていた。
皆が寝静まったころ、幽が戻ってきた。
「何事もありませんでした……でも、油断は禁物ですよぉ」
幽が月にお札を渡す。
月は頷くと、車を降りた。
静かだった。冬の山は虫の声さえしない。
(どことなく、私には怖さよりも物寂しさを感じますね)
月明かりに浮かぶ錆びた遊園地のアトラクション跡を眺める。
(誰にも相手にされなくなり、必要とされなくなり……そして朽ちていく様子が)
月は闇には慣れている。怖いのは、そんなものではない。
(もしかしたら、私もああなってしまうのではないか……という思いもあるのかもしれませんね)
今は、少しは皆の役に立てているはずだけれど――
その時。月の神経が何かに反応した。
(……今、視線を感じた気がしたのですが……)
物陰へ意識を向ける。
その時、光を放っていた空の月が雲に隠された。
フフフフ……
子供の笑い声と、足音。
それは、車のほうへ向かって――
(いけない!)
瞬時に悟った月は、車へ走った。
修は、複数の足音で目を覚ました。
眠りに戻ろうとした意識が、あることに気づいて急にクリアになる。
「なあ……俺達以外いない筈だよな。なんでさっきから外で足音がするんだ」
隣では、幽がお払い棒とお札を手に窓の外を見つめていた。
「やはりボクが見張るべきでしたか」
(風間がこんな時間に驚かせにくるとは思えない)
修は電話しようとスマホを手に取ったが、そこに表示されたのは。
「圏外?! 昼間は圏外じゃなかったぞ」
コツコツ。
その時、車のドアがノックされた……!!
「離れて」
幽が言い、ドアに近づく。
窓の外に白い影が見えた——
「……開けないで!」
月の声だった。
車の外で、月は得体の知れない白い透明なモノ相手にナイフを構えていた。
しかしナイフは影をすり抜けるばかりなのに、白い影が重なった月の体は冷えていく。
「あそぼうよ……いかないで」
(……小さな男の子の声?)
「開けなきゃ常闇が入れないじゃないか」
ドアに駆け寄る修。
「……車、出せますか」
それを止め、幽が言った。
「運転はできるが、常闇を置いてはいけない」
「私なら大丈夫です。追いつきます」
月は無表情に言った。
(そのほうがいい。皆が逃げてくれさえすれば、なんとでもなります)
だが、幽は不敵に笑った。
「置いていきませんよ。常闇さん、お札を投げつけて一瞬で車に飛び込んでください。部長はドアを閉めると同時に車を出して」
「……わかった」
修はすぐに運転席に飛んでいき、エンジンをかけた。
(緊急事態だ、免許のことは御免、だな)
「行きますよ!」
幽が一気にドアを開く! と同時に白いモノが一斉に車へ向かおうとするが。
月は猫のような俊敏さでそこへお札を投げつけ、敵に背を向けぬまま、自分の体で入り口をふさぐように車へ飛び込んだ。
それは背面飛びのような動きだった。
「出して!」
幽は月を中へ押し込み、ドアを閉めながら叫ぶ。
エンジンをふかしていた修は一気にギアを入れ、アクセルを踏み込んだ。
走る車の窓を白い手が叩く。
幽はお祓い棒を振り、お札を窓に張り付けて何かを唱え言う。
「弟さんを止めてください、お願いします」
車の中から透明な影が出ていくのを感じながら、一心に祈り続けた。
「……ん、もう朝なのだ?」
真央や美咲紀、美弥子が目を覚ました時には、窓の外には何もなかった。
どうにか振り切れたようだが、修は麓に着くまで車を止めなかった。
「もしもし、風間、どこにいる? 何……?」
やっと風間と電話が通じた。
風間はあの後、何故か山に近づけなかったのだという。
「じゃあ……ゆうべ見たあの影も」
ぞくり、と修の背筋が冷たくなった。
「常闇さん、大丈夫ですか。暖かいお茶でも飲みましょう」
「ええ……大丈夫です」
幽がお茶を淹れてくれる間、ふと思いついて月はポケットに手を入れた。
手に触れたのは、バラバラになった身代わり人形。
「……助かりました」
そんな中、ののこは一人高いびきをかいていた。
「何があったんです?」
美咲紀はふと思い出した。
「そういえば……昨日なんだか人数が1人多い気がしてました。今はもう感じませんね」
「どこまで記事にして良いのか……」
疲れた顔の修に幽はお茶を渡す。
「まぁ、様々な怪奇やいわく的な現象は聞きますけど一つだけ言えるのは……あらゆる科学や原理でも説明で成り立たないような不思議な事例は一杯ある……ってことかなぁ」
そしてハンディカムを手にして、自分を写す。
「信じるか、信じないかはみなさん次第!」
某都市伝説番組の様にカメラ目線で指をさし、幽は笑顔でポーズを決めた。
(みんななんか言ってたけど、不思議体験はしなかったのだ……ん、何なのだコレ?)
不思議体験しなかったのは殺気が漏れすぎたからだろうか。
しかし現像された真央の撮った写真には白い影がしっかり写っていた。
「……ピンぼけすぎるな、記事には使えない」
写真を見せるとしばしの沈黙の後、修はそう答えたのだった。
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担当ゲームマスター
天村花海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
24人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月16日
参加申し込みの期限
2016年03月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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