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ちくわクリーム事件の謎を追え!
これは、とある部室で起こった摩訶不思議な事件のお話。
寝子島高校、ミステリ研究会。
部室の扉を開け入ってきたのは、
新井 すばる
だった。自分以外の人の姿は見当たらない。
「あれ、まだ誰も来てな……うん?」
見当たらないのに、なにかの気配がする。
「アレは……」
そこですばるは、とんでもないものを目撃した。慌てて気配の方に駆け出すすばる。
「痛っ、ちょっ、あっ!」
直後、なにかが床に落下した。
「……これはまずいな……」
すばるはそれを見つめると、少しの間固まって何かを考える。
そして何事かを呟いた後、彼は部室を後にした。
神野 美野梨
と
ブリジット・アーチャー
が部室を訪れる、15分ほど前のことだった。
「ケーキが消えた?」
美野梨の問いかけに、ブリジットは首を縦に振った。
「ええ、ここで皆と食べようと思って買ってきてたの」
ブリジット曰く、買ったケーキはモンブラン。
曰く、私が最初に部室に来た時点ではまだ誰も来ていなかった。
曰く、モンブランの入った箱をテーブルの上に置いて一旦部室を離れた。
「そして、私と一緒に戻ってきたのよね」
「その通りよ。これは事件だわ」
「……まずは現場を調べてみましょう」
美野梨は冷静に、状況を把握すべくケーキが置いてあったというテーブルの付近へと近づいた。
「あれ? 何か落ちてる……これ、ちくわの切れ端?」
ふたりは顔を見合わせた。
この部室で、ちくわを落とすような人間はひとりしかいない。すばるだ。すばるといえばちくわだからだ。
「すばるくん……状況証拠は決定的だけど、信じたくないわね……」
「でもちくわよ? 確定じゃない」
「そうよね、ちくわだし……」
でも、と美野梨は思い直した。
「よく考えてみるとおかしいかも。もし犯人がすばるくんだとして、こんなに簡単に足がつく真似をするかしら?」
「でもちくわが……」
「一旦ちくわから離れましょう。他に何か、部室を離れる前に違和感は」
美野梨が言い終える前に、にゃあんと鳴き声がした。
声の方を見ると、アメリカンショートヘアーのかわいい猫が床を歩いていた。
「コーネリア!」
ブリジットが名前を呼び、両手を広げて出迎える。
「この子が、ブリジットさんの飼い猫なのね」
「ええ、コーネリアっていうの。この子に留守番を頼んでいたのよ」
「え?」
「だから、私が一旦部室を離れた時、コーネリアに留守番してもらっていたの」
「コーネリアが、現場にいたの?」
「そうよ」
じゃあコーネリアが食べたんじゃ……といたってまともな思考で美野梨は考えたが、ひとまずそれを飲み込んだ。
幸か不幸か、彼女にはうってつけのろっこんがある。
『猫との語らい』。
対象に向かってニャーと鳴くことで、猫科の生物と念話できるのだ。
「この子が現場にいたというなら、証猫としてお話を聞きましょう?」
言うが早いか、美野梨はろっこんを使ってコーネリアから話を聞いた。
「……えっ?」
「どうしたの、美野梨?」
「『あの変なちくわ男がケーキ食べた』ですって」
「ほらやっぱりすばるが犯人じゃない。ちくわの時点で確定だったのよ」
「待って、まだ結論づけるには早いと思うの」
「ちくわでも?」
「ちくわでも」
美野梨は、自らのろっこんを冷静に見つめる力を持っていた。
「私のろっこんは確かに猫の言葉が分かる。けど、それが真実がどうか判断する能力はないわ」
「そんな、コーネリアが嘘をついていると言うの……!?」
「そうは言ってないけど、あくまで決め手は理論に裏打ちされた推理ということよ」
「じゃあ、美野梨のその理論に裏打ちされた推理とやらを聞かせてもらおうかしら?」
ブリジットに促される形で、美野梨は自身の考えを口にした。
「まず、通常ちくわは一本丸ごと携帯するものよ」
「ちくわを携帯するっていう時点で全然理論的じゃないけど、でもまあ今回はいいわ、ちくわだから……じゃない、すばるだから」
「新井君は少なくとも、ちくわを粉々にして持ち運ぶような人じゃない。だからかけらのままポケットに入っているというのは不自然ということになるわよね」
「そうね、ちなみに常人ならどんな状態だろうとちくわがポケットに入ってること自体不自然だけど」
「ちくわはポケットに入っていた時点ではかけらではなかった……つまり、一本だったちくわがポケットから落ちて、食べられたからかけらになったという可能性は大きいわね」
「その通りだとして、かけらが残ったのはどうして?」
「それは……」
美野梨は、床に落ちたちくわのかけらを拾い上げた。よく見ると、ちくわにはちょこんとクリームがついている。
「これを見て」
「それは、モンブランのクリーム……!」
「モンブランを食べた後にちくわを食べようとすれば、こうなるわ。そしてちくわのかけらが残っていたのは、食べた犯人が最初にモンブランを食べ、満腹になったからなのでは?」
美野梨はそこから導き出される結論を、ブリジットに告げる。
「つまり、コーネリアが犯人、いえ犯猫ね」
「甘いわね、美野梨」
「え?」
一通り美野梨の推理を聞いていたブリジットは、彼女の話の中で大きな問題があることを指摘した。
「モンブランは、人数分あったの。思い出して。私は最初『皆で食べようと思って』と言ったわ」
「確かに言っていたわね。でもそれの何が問題?」
「コーネリアが完食するには、量が多すぎると思わない?」
「!」
「それに……箱はどこ?」
言われてみれば、モンブランを入れていた箱がなくなっている。
コーネリアがケーキを食べた後、部室に来たすばるを襲いちくわを食べたのであれば、箱が消えているのはおかしい。
「箱が消えたことから分かること……それは、犯人は人間だということよ!」
猫は箱に入ることはあっても、箱を隠すことはないだろう。確かに、ブリジットの話には一理ある。
「犯人は、ちくわを食べながら部室に入ってきてモンブランを見つけたのよ」
「それで、そのモンブランを食べた……?」
「ええ。落ちていたちくわのかけらこそ、犯人が途中でちくわを食べるのをやめ、モンブランを盗んだ動かぬ証拠よ」
だいたい、とブリジットは付け加える。
「コーネリアが『すばるが食べた』って言ってるんなら確定じゃない」
「でも、このちくわについたクリームは?」
「それは……そうね……」
一瞬言葉が出てこなかったブリジットだが、すぐに閃いた。
「すばるのことだし、ちくわにクリームつけて食べてもおかしくないわ。それか、箸代わりに使ったとか」
「そんなの非論理的よ!」
「論理とか言い出したら、ちくわがポケットに入ってる時点で非論理的じゃない」
「だってそれは新井君だから……! ちくわだから……!」
ふたりの推理合戦が熾烈を極めていたその時、部室の扉が開いた。
ブリジットと美野梨が振り返ると、そこには今や容疑者となったすばるの姿。
「自首しに来たのね、真犯人」
「だから、犯人はコーネリアよ」
「えーと、もしかしてケーキの話?」
とぼけた(と少なくともふたりは思った)様子の彼に、ふたりはすばるとコーネリア、どちらが犯人か問いただした。
直後、すばるは思わず笑ってしまった。
「……?」
不思議な顔をする美野梨とブリジットを見て、「ごめんごめん」と笑って頭を下げながら口を開く。
「不注意でケーキを壊しちゃってね、買いに行ってたんだ。ほら」
そう言ってすばるが差し出したのは、ブリジットが持ってきたのと同じモンブランだった。
ちゃんと、人数分揃っている。
「ケーキを買いに行く、ってメモでも残しておけば良かったね」
「どういうこと?」
「まあまあ、とりあえず紅茶でもいれるから、その間ふたりが考えた推理でも聞かせてほしいな」
とぽとぽと紅茶をカップに注ぐすばるに語られる、美野梨とブリジットの推理。
それらを聞きながら、すばるは思い返していた。
目の前のふたりには語られることのない、真実を。
すばるが部室を訪れた時に見たのは、テーブルの上に置いてあったモンブランに興味津々のコーネリアだった。
箱を器用に開けて食べようとしているコーネリアを見て「人用のケーキを食べさせては一大事」とコーネリア捕獲に乗り出した。
残念ながら既に一口つままれた後だったが、どうにかコーネリアをケーキから離すことには成功した。
しかしどうもすばるはあまり好かれていなかったらしく、この時思いっきり猫パンチを食らっていた。
「痛っ、ちょっ、あっ!」
それがたまたま目にヒットし、思わずすばるは抱えていたコーネリアを落としてしまった。
何の不運か、落下したコーネリアの下にはケーキがあったのだ。
「……これはまずいな……」
とりあえずつぶれてしまった部分はゴミ箱に入れた。しかし残りをこのままというわけにも。
新しいのを買いに行こうか。
でも店名は箱を見れば一目瞭然だけど、この店のモンブランには洋酒入りとそうでないものの2種類があるのをすばるは知っていた。
こればかりは、外見では分からないので味見の必要がある。すばるはぺろっと残った部分のケーキをなめた。
「あ、洋酒入りタイプか、おいしいなこれ」
ついでに結構な量を食べてしまったのは墓場までの秘密だ。
「おっと、皆が来る前に急いで買ってこないとね」
そう言って部室を去ったすばるは気付いていなかった。ポケットから、ちくわを落としていたことに。
「では、ミス研のプリンセスおふたり、お茶の用意ができましたよ」
真実は胸に秘めたまま、すばるはウインクしつつ紅茶を美野梨とブリジットに差し出す。
「そうそう、コーネリアにもちゃんと猫用ケーキを買ってきたんだった。これなら食べていいよ……って痛っ!」
またもや猫パンチを食らうすばる。やっぱり、好かれてはいないらしい。
「結局、すばるの不注意ってオチね……まあ推理の結果は誤差の範囲ってとこね」
「今回の事件に名前をつけるなら、『犯人はふたり』とかそんな感じかな?」
「何言ってるの、すばるの不注意でしょ、犯人はすばるでいいじゃない」
「故意じゃないのに、名前を冠するのはかわいそうよ。ちくわクリーム事件ってとこかしら」
「うん、いいね。名案」
こうしてちくわクリーム事件は、無事幕を閉じた。
これにてQ.E.D.である。
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2人まで
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日常
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月04日
参加申し込みの期限
2016年03月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月11日 11時00分
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