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ごめんねとごめんね
年の瀬は、みんな忙しい。
師走と書くだけはある。社会人ならなおのこと、多忙を極めるだろう。
内科医として働く
深倉 理紗子
と楽団に所属しコンサートラッシュを迎えていた
深林 真瞭
も、忙しさに追われていた。
しかもこのふたりの場合、ちょっと事情が事情なのだ。
理紗子は今年の秋、過労で倒れていた。
そのため11月は丸々一ヶ月、有給で療養生活を送った。
そして職場に復帰したのが今月の頭。つまり復帰からもうすぐ一ヶ月が経つ。
そういった背景があったため、しばらくは大事を取って勤務時間は短めになっていた。
とはいえ、それもいつまでも続くわけではない。
年末が重なったこともあるのか、少しずつ伸びていく勤務時間。
一方、真瞭も真瞭で大変な日々を過ごしていた。
自分が所属している楽団で、ちょっとしたゴタゴタが起こっていたのだ。
多数派工作、足の引っ張り合い……そんなことが度々起こる団体の中で過ごさなければいけないというのは、想像以上に彼女の神経をすり減らしていた。
普段は明るくフレンドリーな真瞭だけれど、気分屋な一面が悪い方向に手伝ったのか。
最近はめっきりテンションも上がらなくなっていた。
そこに、年末の第九へ向けての追い込みだ。
息つく間もないとはこのことなのだろう。
そんなふたりは、たくさんの時間を共に過ごした親友だった。
「はあ、今日も息苦しいな……」
リハーサルの休憩中。
真瞭は相変わらず淀んだ空気を放つ楽団の群れから抜け、ひとりスマホを触っていた。
「りさちんも、年末で忙しかったりしてるかな」
気分転換に。そう思って、真瞭は理紗子へと電話をかけた。
ほんの僅かな時間でも、心を許した親友と話をすれば気晴らしになると期待を込めて。
「もしもし?」
「あ、りさちん今仕事?」
「ううん、さっき終わったところだよ」
「そっか、じゃあちょっと話でも聞いてもらおっかな」
「どうしたの?」
「あのね、今日食べたお昼ご飯がね……」
なんてことのない、とりとめのない話。
真瞭が冗談交じりにその日の出来事を話せば、理紗子が笑って言葉を返す。
いつもと同じ、いつもの盛り上がり。
だけど、この時真瞭は理紗子の声に若干の違和感を覚えていた。
それはきっと、親友だからこそ気づけた、他の人なら見落としてしまうだろう些細な違い。
「ねえ、りさちん、最近疲れてない?」
「え、どうしたの急に?」
「なんか、声にちょっとだけ疲れが浮かんでるかなって思った」
「そう、かな。まだ復帰して一月弱だからペースを掴み切れていないのかも」
理紗子はそう言うが、真瞭は分かっていた。
彼女の勤務時間が、日に日に長くなっていってること。
それでも彼女は、頑張ってしまうんだろうってこと。
彼女が、華奢で繊細なのに無理しがちな性格だってこと。
「あんまり、無理しちゃダメだよ」
心配になった真瞭は、やや真面目なトーンで言った。
「うん、大丈夫だよ」
でも、その返ってきた一言が、この時の真瞭には少しだけ無責任に思えてしまった。
あるいは、もう少し余裕のある状態だったら、違った受け止め方も出来たのかもしれないけれど。
「大丈夫って、そうやって前も体壊したんじゃない。過労で倒れたこと、もう忘れたの?」
「忘れてなんか……」
「だいたい、りさちんはいっつもそう言って結局無茶するんだから。周りがどれだけ心配してるか、分かってる?」
ちょっとたしなめるだけのつもり……だったのだけど、自分でも思っていた以上に強めの口調になってしまった。
そんな真瞭の言葉にさすがの理紗子もカチンときたのか、反射的に言い返してしまった。
「人の心配するより、年末のコンサートの方心配したら? 演奏ミスやらかして恥かいても知らないよ?」
「なっ……!」
なによ、その低次元な嫌味。元々余裕がなかった心。
そこに言われた理紗子のセリフに、真瞭はさらに余裕のない言葉を浴びせてしまった。
「ご心配ありがとう。りさちんも過労で誤診やらかして、死人が出ないようにすることね!」
ぶつっ、と勢いよく電話を切る。
直後、溜息を吐いた。
「……何言ってるの、私」
急に、自己嫌悪に襲われる。
おかげで、休憩後のリハーサルの出来は散々なものだった。はっきり言えば、最低レベルの演奏。
でも。
「最低なのは……」
そう、自分だ。
翌日、この日もふたりは忙しかった。
理紗子は久しぶりに22時過ぎまで残業するはめになり、疲労が全身を襲っている。
一応、明日の診療日を終えれば正月明けまではお休みだ。
本当なら浮かれるところだけど、気が重かった。
久しぶりの残業で疲れた……というのもなくはないけれど、一番はそれじゃない。
昨夜の電話。
「なんであんなこと言っちゃうかな……」
あのやりとりを、理紗子は後悔していた。気の重さは、それが原因。
「まーちゃんにはまーちゃんの、先の見えない不安があるんだよね……」
自分にもそれがあって、お互いがその状態で、どこか心がささくれていて。
原因も理由も分かってはいる。
解決法も。
理紗子はスマホを手に取った。
解決するための方法は、ここにある。でも、気後れしてしまって画面をタップできない。
電話でもメールでもいいから、伝えなきゃ。
ごめんねって言葉を、伝えなきゃ。
スマホの画面が表示する時刻は、22時18分。
時を同じくして、真瞭もまた自分のスマホと睨めっこしていた。
「やっぱり、素直に謝らなきゃダメだよね」
気後れしている暇はない。
だいたい、後になればなるほど言い出しにくくなってしまうものだ。
とは思いつつも、それがパパッと出来れば苦労はないわけで。
「……って、悩んでてもしょうがないか! 気後れしてる暇はないって思ったならちゃんと動かなきゃ!」
そして彼女は、画面をタップした。
「わ、びっくりした」
持っていたスマホから突然着信音が鳴り、理紗子は慌てた。
画面に表示されたのは、見慣れた名前。少しだけ震える指で、理紗子は画面に触れた。
「もしもし?」
スマホの時刻表示が2で揃ったその時、ふたりの言葉と気持ちもぴったりと揃っていた。
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担当ゲームマスター
山中にいな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月04日
参加申し込みの期限
2016年03月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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