this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
トワイライト・フェアリーテイル ―鳥篭の姫―
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
「華夜……。お前の生を願うあまり、幸せを蔑にしていた。その事は、申し訳なかった。決して、血を繋ぐためだけに、見合いを進めていた訳ではない事だけは、伝えたかった」
「兄上は、危うい私を案じて、真面目な殿方を選んでいた事を知っていましたわ」
華夜が、静かに返す。周囲が見守る中、座敷牢の近くに食事の席が準備されていく。それを確認し、修が言葉を紡いだ。
「食事にしよう。皆が待っているぞ? それとも……俺からでは受けてくれないかな?」
「そんなことはありませんわ」
修の言葉に釣られたのか、華夜が自分から扉を開けて来た。彼女は少しやつれたような顔をしていたが、女中がすかさず炎を燃やす松明を持ってくると、華夜は火を摘んでひょいっ、と口の中に運び入れてしまった。
同時に背中の翼が燃え上がり、みるみるうちに顔色が良くなっていく。華夜は申し訳無さそうな顔をして、周囲に頭を下げた。
こうして、華夜は座敷牢を出、炎を口にした。
紫は内心でため息を吐きながら、先ほどから嬉し泣きしている紅緒を見つめる。当初、彼女は、『華夜は紅緒が好きなのでは?』と考えているが、逆なのかもしれないな、と思う。なんとなくだが、戦っている間も必死に座敷牢へ向かおうとしていたからだ。
見事な食事がテーブルに並び、寝子島の住人達もお礼を兼ねて共に食事を取る事になった。珊夜は9人へ改めて礼を言う。
「君達のお陰で私たち兄妹は話し合うことが出来た。おかげで、私も目が覚めた。今後はもう少し華夜と話し合おうと思う」
そう言うと、彼は表情を引き締め、静かに言葉を紡ぐ。
「……君たちには、色々と語らねばならないな。たとえば、この世界の恋愛が妙に強引であることについて、とかな」
不思議に思っていた寝子島の住人達だったが、やがて騒動の中で聞いた事についてだという事に気付いた。
「この世界の住人にとって、恋は死の病にも等しい。求めた相手と結ばれなければ、高確率で死んでしまう。故に……月の世界の住人達は、恋に焦り踊らされやすい」
珊夜は、静かにそう告げる。一同はその答えに驚き、彼は酷く厳しい表情をしながら言葉を続けた。
「その呪いをかけた存在が、いるのだよ。その所為で我々は友と呼べる種族を1つ、隠さなくてはならなくなった」
一同は、その言葉に表情を曇らせた。
「そういえばだけど、華夜を殺そうとした男ってどんな人だった?」
不意に夏夜に問われ、珊夜は僅かに考えた。だが、彼が答えるよりも早く、紅緒が口を開く。
「……元々は優秀な紋様士で、そちらの世界で言う陰陽師に近い者でした。真面目で口数も少なく、誠実な男でした。
ですが、華夜様に対して想いが強すぎたようで……」
「私は、彼も今まで見合した人と変わらなくて、どうも嫌だったのよ。でも、まさか私に恋をしているなんて……」
華夜がそう戸惑ったように告げると、サキリは「自分に向けられる恋愛感情に慣れていないのか」と小さく呟く。
「あと、刺客の衣服を借りたら影に溶け込んじゃってびっくりしちゃった」
ねむるの言葉に、珊夜はふむ、と唸ってしまう。彼はお茶を1口飲むと静かに言った。
「こんな能力を持つ住人がいなかったから、戸惑った。だが、伝承には影を使う魔物が伝えられている。
もしかしたら、影や闇の能力を持つものは魔物と同類とみなされぬよう隠されていたのかもしれないな」
その言葉に「なるほど」と豪も頷いた。
その後、珊夜が兵士を例の男のところに向けると、彼は既に事切れていた。遺された手紙には華夜への想いが書き込まれ、最期には「結ばれぬのならば、せめて共に死にたい」と書かれていた。
捕らえられた兵士たちは尋問されても何も答えなかったが、主の死を告げられると静かに泣いた。そしてどうにか死なせて欲しいと懇願したが珊夜はそれを却下。自害できぬよう術をかけた上で、自分の下で働かせる事で償いをさせる事にした。
寝子島の住人達は皆、食事の後戻る事に。その前に、と紫はそれとなく華夜へと話しかけた。
「少し、いいかしら?」
「えぇ。……あのっ、先日は寝子島では本当に迷惑をかけましたわ。貴女には咄嗟にとはいえ熱気を当ててしまってごめんなさい」
華夜が謝罪し、紫はもう大丈夫よ、と笑う。彼女は優しい笑顔でそれとなくちらり、と紅緒を見る。
「華夜さんは、紅緒さんをどう思っているの?」
「兄の大切な部下の方です。私にとっては、ちょっと煩いけど頼りになる方ですわ」
華夜はどこかくすぐったそうにそういい、ちらり、と紅緒を見る。美咲紀が「それって脈あり? です?」とハートをときめかせると、それに気付いたのか、珊夜が穏やかな笑顔を見せた。そしてこっそりと近くにいたねむるたちに告げる。
「喧嘩する前に言い損ねたが、実は紅緒との見合いを考えていたのだ。長年華夜をみてきたから、もしかしたらとはな」
「うまくいくといいね」
ねむるがそういうと、視線の先で紅緒が僅かに頬を赤くする。華夜はそれに気付かず不思議そうに兄と紅緒を見比べる。その様子にその場にいた者達は「ちょっと前途多難かもしれない」と思うのだった。
(終)
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
菊華 伴
ファンレターはマスターページから!
菊華です。
今回はこのようになっております。
説得に関しては花丸です。
皆さんの言葉により華夜は兄と向き合う気持ちになりました。
戦闘に関しては刺客の心境に関して以外は対応できていましたので今回は『成功』でございます。
まぁ、残念な結果に一部なっておりますけれどもそちらは成功条件に入っていませんので。
『異世界の月』の話は微妙に恋愛がらみがメインです(その割に恋愛タグつけていませんが)。
しかも今後の流れに絡む内容も出てまいりました。
このシナリオを読んでいなくても参加できるよう工夫していく所存です。
また、今回は数名の方がフラグを立ててくださいましたので後日(ちょっと先かもしれませんけど)
続編を出したいと思っています。お楽しみに。
最期に。遅くなってしまいましたが龍目 豪さん、シナリオガイドに登場してくださりありがとうございます。
それでは、また縁がありましたらよろしくお願いします。
おまけ
今回は、珊夜と華夜から以下のものを頂きました。
・食事会の際にでたお料理
・華夜の羽
共通称号:晴ノ国の賓客
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
トワイライト・フェアリーテイル ―鳥篭の姫―
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
前回シナリオ
トワイライト・フェアリーテイル ―逃げ出した姫―
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月07日
参加申し込みの期限
2016年03月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!