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【クリスマス】星ヶ丘のホーリー☆ナイト
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本日も
七枷 陣
はタブレットPCに向かっていた。そうしていつもの巨大掲示板サイトにアクセスし、雑談スレッドにて「クリスマス(笑)」といった風なことを書いては大喜利合戦をしたりして、不毛といえば不毛だが、それなりに知的な時間をつぶしを楽しんでいた。
ところがそんななか、『外に出たらどう? 星ヶ丘とか』という投稿が直接陣宛(といってもこちらも匿名、相手も匿名だが)に飛んできたのである。どうやら女性、それも年下らしい相手であった。このところ彼女(?)はよく陣に絡んでくる。『そんなオマエこそぼっちで自宅警備なうの罠w』などと即レスして、そのまま陣はタブレットを閉じてしまった。
なぜなのか? それは、ここでまた突然の訪問者が来て、リアルに『……おや、誰か来たようだ』になるような予感(悪寒?)がしたからである。ちょっと前に、ネオ巌流島なる場所で行われた意味不明の大会みたいなのに、また連行されてはかなわない。
「……外でも出るか」
黒のダウンジャケットを羽織って、陣はあえて外に出ることにした。
コンビニでも行って帰るだけの予定が、なぜか星ヶ丘に足が向いたのは、やはり例の投稿が影響していたるのかもしれない。
灯斗南と緋紅朱赫乃はならんで教会に入った。
まず赫乃の提案で、二人でガラス細工の展示を見学した。
赫乃は特にステンドグラスに心を奪われ、しばし足を止めて見入った。
「綺麗、だね……」
夢見るような透明度、つややかな質感も素晴らしいが、とりわけ注目したいのは色使いだ。細部だけ見れば奇抜な色の組み合わせであっても、全体としては調和がとれている。
「そうだな」
短く斗南は返した。同意しないでもない。けれど彼は、自分の抱いた感想を巧みに表現する言葉を持たない。むしろ多言を用いれば用いるほど、本質から遠のくような気がした。
けれどそれをどうとったか、
「……男の子、は、あまり、興味、なかった、かな?」
赫乃は、小動物のような苦笑を示した。
「別に」
斗南はまた短く答えるのである。
「あっちの、コンサート、も、いってみよ、っか……」
気を遣ったのか本当に興味が湧いたのか、赫乃は斗南を促してステージ前の席へと向かった。
少年聖歌隊が歌う。この年頃の少年にしか出せない混じりけのない美声、これが折り重なると、声は燦然たるハーモニーとなる。
「合唱とか、すごい、ね。綺麗な、歌声……」
満ち足りたように赫乃は目を細めるのだった。斗南はその横顔を一瞥だけして、また目を舞台に戻した。
聖歌隊のステージが終わっても、しばし会場には熱気の余韻のようなものが漂っていた。
このとき彼らの前を、一組の男女が横切った。
「……え、ここで踊れって言うんですか?」
「まさか、もうちょっと広いところがいいな。うーん、ステージの上とか?」
「って先輩いきなり大胆提案すぎー!」
「はっはっは……」
そんな会話が漏れ聞こえた。それが誰と誰かまでは確認していない。
カップルか? と斗南は思う。彼にとってはそれだけのことだったが、赫乃にとってはそれにとどまらぬらしい。
それまで感想を語っていた彼女がこのとき、急に口を閉ざしたからだ。暗い映画館で上映終了後、ふっとライトがついたときのような顔をしていた。
うらやましい、それが赫乃の感じた最初の言葉だ。
幸せそうな雰囲気に喜ばしいと思う一方で、本当だったら自分も――と考えてしまう。
コンサートは小休止だ。席を立つ者が少なくない。ステージ上でも入れ替えが始まっている。
けれど赫乃は動かず、斗南も動かず、ただ、無言で座ったままでいた。
まさか――斗南の心に浮かんだ疑問、そして、理由を説明できない苛立ちに答えるように、赫乃が再び口を開いた。
「……灯、君。理由、尋ね、ないんだ、ね」
彼の沈黙を肯定と受け取って赫乃は続けた。
「うん、……私ね、あの人に、振られたの」
消え入りそうな声、決して赫乃は涙を流していない。いないのだが、泣いているように見える。
「いい女性に、なれなかった、から……迷惑に、なっちゃった、から」
斗南は言葉を発しないが、座ったまま、自分の膝を手でつかんでいた。
――気に入らない。
それが、斗南の心に浮かんだ言葉だ。
大人しくて、優しくて、庇護欲をかき立てられる彼女を振るような男のセンスが気に入らなかった。
彼女に訊きたいことはある。けれど、それこそ野暮の極みだとも思う。訊いたところで、何が解決するわけでもないのだ。
「灯、君、今夜は……一緒に、いてくれて、ありがとう」
赫乃は前に向き直った。斗南の優しさに触れ、すこし落ち着いた気がする。
「来年、……」
ここで言葉が途切れた。
来年は、とも、来年も、とも言いかけて、やめたのだ。
かわりに赫乃は言ったのだった。
「いい年、で、あります、ように……」
さあ、次の出演者がステージに上がった。
今夜はふたりで、ただ黙って、コンサートを鑑賞しよう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月09日
参加申し込みの期限
2016年02月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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