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【クリスマス】星ヶ丘のホーリー☆ナイト
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「やっぱり食べ物もとっても豪華……これはきっとサンタさんからの贈り物ですね」
巫部紫苑は至福の表情を浮かべていた。ビッフェ方式のディナーには、紫苑が今年食べたどんな料理にも勝る豪華な美食が用意されていたのである。
キャビアがある。フォアグラがある。トリュフももちろんあるわけで、世界三大珍味は存分に食することができた。
チキンはもちろん七面鳥もあり、しかも量がふんだんに用意されているのだ。
おまけにおかわり自由と来ている。紫苑にとってこれは、食べ放題の世界なのであった。当初、量が少ないかも、と危惧していた彼女の不安は杞憂に終わった。上流階級の人は胃が小さいのか、それとも恋人との睦言に忙しく食べる暇がないのか、たいした量を食べないわけで、おかげで料理はいくらでもあるのだ。
船が港を出てからずいぶん時間が経った。彼女と同時期に食事を開始した客は、もうほとんどすべて食事を終えている。ある者はバルコニー席からジャズのステージを眺め、ある者はフロアに降りてそのジャズで踊り、またある者はデッキで恋人とささやきを交わしていた。
だが紫苑はまだ食べている。食べ続けている。
「美味しい物がたくさんあって、幸せです……」
食べる速度が極端に遅いからではない。むしろ彼女は早食いの部類だ。つまり、食べる量が多いのだ。ひたすらひたすら、とにかく食べている。あれもこれも食べている。それぞれ人の三倍は食べている。いや、三倍程度で済むだろうか……とにかく、食べているのだ。しかしマナーは完璧だ。食べ散らかしたり騒いだりしない。丁寧に丁寧に、ただ食事をずっと続けている。だから誰も、紫苑が乗船からずっとデッキに出ることもなくステージに目もくれず、ずーーーーーっと食べ続けていることを知らない。
さて上で『彼女と同時期に食事を開始した客は、もうほとんどすべて食事を終えている』と書いた。つまり全員がそうではない、ということだ。例外は一人だけいた。
紫苑と同様にまだ食事を続けている者……それは鬼河内萌である。
紫苑とは違い、萌の食事は静かではない。怒りをぶつけるようにして食べている。やけ食いのどか食いなのだ。
「Joulupukkiのサンタ★ポストの願いも叶わないし、ユウくんも来ないし……世界には奇跡も魔法もないんだよ!」
フランス料理? カモン! アイスクリーム? オーケー!
順序もなにもあったものではない。ヒラメを平らげたかと思えばスープに寄り道し、それが終わったらサラダとビーフをてんこ盛り、パンは全種類三つずつ取るという荒技を披露し、バターもこんもりと塗る。しかもその合間合間に、なぜかパンナコッタなどデザートを挟むという暴力的な食べ方だ。
「フレンチカレー!? 食べる食べる!」
厨房からフレンチカレー入りの大鍋が運ばれてくると、萌はそれこそ飢えた狼のごとくそこに挑んでいった。鬼と呼びたければ呼ぶがいい。カレーを食べてはおかわり、食べてはおかわり。すぐにおかわりだ。我、フレンチカレーの鬼たらん!
ちなみに萌の兄はカレーの魔神と呼ばれるほどのカレー好きなので、そのあたりDNA的にこの兄妹は近いということになるだろう。(なお兄と彼女とは、顔は全然似ていない)
「よっぽどカレーがお好きなのでしょうね」
紫苑は萌に気がついたが、声をかけることなく自分の皿にカレーをよそった。
……鍋は、ほとんど萌と紫苑の二人に独占されるような形で空になった。
まさかカレーが合図だったというのだろうか。
「よし、孤独を食欲でごまかすことができたゾっ♪」
両手を合わせごちそうさまして、萌はふらつく足で階上に向かった。噂のスター・デッキとやらで、夜風に吹かれ胃を休めよう。
同じ頃、最後のデザートを綺麗に平らげた紫苑も、ふと外を見て雪を見かけ、
「あら、雪……?」
とデッキに出て行ったのである。
高級店だから何も言わないものの、きっと今頃厨房一同、胸をなで下ろしていることだろう。
踊り疲れてラウンジにて、壬生由貴奈と屋敷野梢はドリンクのグラスを揺らす。
うっすらと汗をかいた梢は、緑色のソーダをストローで吸っていた。
「はあ……今日は本当、夢のようです。こーいう、セレブな生活って、確かに入ってみたい世界でしたから……」
由貴奈はルビーレッドのノンアルコールカクテルを一口含むと、
「で、感想は?」
「うーん、もちろん最高でしたけど、一年に一回くらいでいい気もします。毎日だったら疲れちゃいそう……なんか、憧れは憧れのままの方がいいのかなー、なんて……」
「私も……」
由貴奈はにこっと笑った。
「それでいいかなぁ。どこでだって、梢ちゃんといると楽しいし」
「ゆっきー先輩……! だったら」
だったらずっと、ずーっと一生一緒にいましょうね――そんな言葉が出そうになって梢は口をつぐんだ。セレブな由貴奈と庶民の自分とは違う。冗談でも迷惑をかけるようなことは言うべきではない――そんな気がしたからだ。
一瞬生じた沈黙を覆い隠すように、さっと梢はスマホを取り出した。
「だったら……あ、そーだ! 先輩、記念写真とりましょー! 今流行の自撮りです! 私はチキンのほうの地鶏のほうが好きですけど……なーんて!」
こずえちゃんは何を言いかけたのだろう――由貴奈は気になったが、問うことよりも笑顔で写真に収まるほうを選んだ。今はそのほうが、大切だ。
「はい、ぽーずっ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月09日
参加申し込みの期限
2016年02月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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