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【クリスマス】シーサイドタウンのクリスマスイヴ
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●クリスマスのRaton(3)●
【洋菓子店Raton:店内】
クリスマスリースの付いたドアをそっと押し開くと、手作りの楽しい飾り付けが、
猫島 寝太郎
を出迎える。厨房の方から漂ってくる、バターと甘い香りに目を細め、そして暖房で暖められた空気にマフラーをゆるめて、ほっと一息。
「ようやく順番だよ〜。ちゃんと予約しておいて良かったなぁ」
そして店内を見回した猫島は、レジの前にまださっきの巨漢の男と、サンタ服の女の子がいることに気が付いた。女の子はいつのまにか、お揃いのサンタ姿のぬいぐるみを手に持っていて、「らるるくん!」とか舌足らずな声ではしゃいでいる。そして、その2人と何やら話をしているスタッフたち。
どうやらこの店の店員さんが、あの子のことをケアしてくれているらしい。猫島はちょっと距離を置いて、その様子を見守ることにする。
さて、この幼児の素性が白沢先生だと分かった
楢木 春彦
だったが、
(いやでも先生の記憶はねぇだろうし、ココは知らないフリしとくか)
「えーっと、あーちゃん……だっけ?」
とラヴルくんが大層気に入ったらしい、あーちゃんに向かって話しかける。
「さっきめっちゃケーキ見てたけど、もしかして、お腹空いてんのか?」
「うん! あーちゃん、らるるくんといっしょに、ケーキたべるんだよぉ」
ラヴルくんまで食べるらしい。
「あーちゃんねぇ、プリンもだいすきなんだよぉ。あとシュークリームとねぇ、」
再びショーケースの中をガン見して、次々とお菓子を指さし始めるあーちゃん。しかしどう見てもお金を持ってる様子はないし、ろっこんで変身した姿だから、近くに親など居るはずもない。
「さてどーすっか……あ、俺ちょっと店長さんに相談してくるわ」
「……あーもう、仕方ねぇな!」
それまでずっと黙っていた
曖浜 鴻
が、そこでたまりかねたように叫んだ。
「そのショーケースに並んでいるケーキとお菓子、あるだけ全種類、俺が買う!
全部1個ずつ買うから、この子に好きなの食わせてやってくんねぇか?」
「はい、お買い上げありがとうございます。……って、ええっ、全種類!?」
厨房に行った楢木とレジを代わった
天之川 麗仁
が、目を白黒させて聞き返すが、
「男に二言はねぇ! 限定のブッシュ・ド・ノエルも含めて、
全種類つったら、全種類だ。やなんだよ、子供が腹空かせてんのは……!」
【洋菓子店Raton:ウッドデッキ】
「あの、混み合ってきましたので……ご相席になってもよろしいでしょうか?」
店員の
天之川 麗仁
からそう声を掛けられ、
北原 みゆき
はつついていたケーキから、ぼんやり顔を上げた。
「あっ、ハイ。どうぞ」
反射的にそう答えてしまったが、目の前に立っていたのは、40代の無骨な大男と、ぬいぐるみを手にぴょんぴょんはしゃいでいる、4歳ぐらいの幼児だ。どう見ても親子には見えない。
「い、いや違うぞ? そういうんじゃねぇぞ」
みゆきの不審そうな視線を、何か勘違いしたのか、あせった男が言う。
「俺の好みはこんな年下じゃなくって、
同年代から年上の色っぽい女……って何言わせんだぁぁ!」
顔を真っ赤にしてあせりまくる、その男──
曖浜 鴻
の様子に、気分がちょっと塞いでいた みゆきも思わず、くすりと笑ってしまう。どうやら、悪い人ではないみたい。
「どうぞ、座ってください。ちょうど1人で、手持ちぶさただったんです」
今度は心からそう席を勧め、そして鴻の名前と、このあーちゃんを連れている事情を聞いた。
「そっかー、迷子になっちゃったんだ。クリスマスに1人は、やっぱりさみしいよねぇ」
しみじみとそう話しかけるみゆき。自分も、デートのお誘いをしていた相手に、断られてしまった所だったから。けれどもあーちゃんは、ラヴルくんをテーブルに座らせて元気よく、
「あーちゃん、1人じゃないよぉ? だって、らるるくんと、おねぇさんといっしょだもぉん!」
「えっ……(じーーん)」
「俺はカウントされてないのかよ……」
るーるるー。大きな背中を丸めて、今度は鴻の方が落ち込んでしまった。
「だ、大丈夫ですよ! 鴻さんには私が! この私がいっしょですから!」
「ううぅ……そ、そうかい?(涙目)」
あーちゃんがキャッキャ笑って、みゆきの手を取る鴻を指さし、
「ロ○ぃー」
「さっき回避できたのにぃ!?」
殺人的な仕打ちをする幼児だ……。そこに天之川が戻ってきて、先ほど鴻が注文したケーキとお菓子の数々を、テーブルいっぱいに並べた。そのカラフルなスイーツを見て、あーちゃんの機嫌もたちまち直る。
「わぁ、ケーキすごいねぇ! あーちゃん、おじさんのこと、だいすきになったよぉ♪
あーちゃんは、ものでつられるおんなだよぉ!」
「余計なことは言わなくていい」
さて改めて、テーブルに並んだスイーツを紹介しよう。ショートケーキに、チョコムース、ホワイトチョコケーキにガトーショコラ、ティラミス、ダックワーズ、4種のベリーベリータルト、マンゴーのレアチーズケーキ、ベイクドチーズケーキ、マフィン、シュークリーム、色とりどりのにくきゅうマカロン。
そして何と言っても目を惹くのは、その中心に鎮座まします、Ratonのクリスマス限定ケーキ。
\恵方巻きだよ/
「えっほまきだーぁ!!」
「ん? いやいや、ブッシュ・ド・ノエルな」
だよな?、と不安になって天之川に確認を求める鴻たちには構わず、あーちゃんが自信満々でその食べ方をレクチャーしてくれる。拝聴しよう。
「あのねぇ、えっほまきはねぇ、サンタさんのいる方がくを向いて、
3かい笑って食べるんだよぉ? やすまないでさいごまで食べないとだめなの!
そしたらサンタさんが来て、あーちゃんにプレゼントをくれるんだよぉ♪」
「何か、色々混ざってんぞ……」
コメカミを押さえるその鴻の隣りで、天之川もうーんと首を傾げる。
(大人の時の知識が、中途半端に混ざっちゃったのかな?)
「と言うか。そのブッシュ・ド・ノエルを丸ごと1本食べきるのは、
サイズ的にどう考えても、無理があるのでは……」
幼児先生の小さなお口と、ロールケーキの断面を見比べ、冷静にそう突っ込む天之川……には構わず、あーちゃんが椅子の上に立ち上がって、エヘンと宣言する。
「それじゃーあーちゃんこれから、えっほまきを食べるよぉ! えっと……」
ブッシュ・ド・ノエルを両手で持ったまま、キョロキョロし始める幼児に、つられた鴻もあせって、
「サンタさん? サンタさんのいる方角はどっちだ!」
「えぇと、北っぽい気がするからたぶん……あっち?」と みゆき。
「笑え! 3回笑うんだ! 何やってんだ、ほら店員さんも!」
「えええっ、ぼっ、僕もですか?」
「「わはははは! わはははは! わはははは!」」
何あのテーブル……。あらぬ方角を向いて、総立ちで大笑いし始める鴻、みゆき、天之川の3人に、ドン引きになる周囲のオシャレなお客さんたち。
その輪の中心で、高々とブッシュ・ド・ノエルをくわえたあーちゃんが、がぶっとそのまま1口、
「おいしーーーーーーーーーーぃぃ!!」
ぼとっっ。
あーちゃんの歯型を残して、ブッシュ・ド・ノエルが地面に落ちた。
「「………………」」
ウッドデッキに無残に転がるロールケーキを、そのまま無言で見つめる一同。
食べながら喋るから……とか、手でちゃんと持たないから……とか、様々なツッコミが彼らの胸に去来するが、ひと言でもそんなことを言ったら、たちまちこの子が泣いてしまいそうだ。
ていうか、もう泣いてるし。
「ふぇぇ……あーちゃんのえっほまきが……ふぐ、うぇ〜〜ん!」
台無しにしたブッシュ・ド・ノエルを見下ろし、わんわんと大泣きする白沢先生。
一同、なぐさめの言葉もない……そんな時だった。
「えーっと、あーちゃん?
コレ店長さんが作ってくれたから、一緒に食おうぜ」
魔法のように
楢木 春彦
が現れ、キラキラのエフェクト付きで、あーちゃんの目の前にサーブしたのは──
「えっほまきだぁぁ!!」
子供の口に合わせて細めに巻いた、ミニサイズのブッシュ・ド・ノエルだ!
「どうしたんだい、これ?」
そう訊ねる天之川に、楢木が厨房の方を振り向いて言う。
「今日はヘルプだからってことで、俺のバイト代を、現物支給で貰ってきた」
見ればその天之川に、厨房からウインクだけ贈ってまたすぐ仕事に戻る、
荒井 景貴
の姿が。
「あんなに忙しいのに、こんな気遣いまで……」
そして、そのケーキをさっそく楢木に貰って、んぐ……んぐ……と今度は真剣な顔で、端から丸呑みにしていくあーちゃん。あと少し……残り1cm……やった! ついにブッシュ・ド・ノエルの、恵方食いに成功!
立ち上がって喝采する一同、その真ん中でお口にチョコクリームを付けたまま、あーちゃんが楢木のエプロンにしがみつき、とびきりの笑顔で彼を見上げる。
「えっほまき、あーちゃんにも食べられたよぉ! すっごくおいしかったー!
あーちゃん、おにぃさんのこと、だいすきになったよぉ♪」
「気を付けろ、店員さん……そいつ、魔性の女だぞ……」
「えっ、えっ? なんすかそれ?」
それでも。口のチョコを指で拭い、ラヴルくんにもそのクリームを食べさせているあーちゃんの、その満ち足りた様子を見て。鴻はぽつりと一言、
「……子供が幸せに物食ってるのは、やっぱ見ていて和むもんだぜ」
「あ、俺。今日はこれで店の手伝い終わりなんすけど、
良かったらこの焼菓子、一緒に食わねーっすか?
こっちは自腹、俺からのサービスっす」
屈託なくそう言って笑う楢木に、鴻も頷き、みゆきの方にも振り向いて言う。
「俺もあるだけ全種類なんて、つい衝動買いしちまったが、さすがに全部は食いきれねぇ。
これも何かの縁だ、よかったら、コレ食うの一緒に手伝ってくれねぇか?」
「えっ……私もいいんですか? じゃあ、ぜ、ぜひ!」
【洋菓子店Raton:店内】
「お待たせしました、猫島様。ご予約のブッシュ・ド・ノエルですが……猫島様?」
自分が呼ばれているのにようやく気が付き、
猫島 寝太郎
はカウンターの方を振り返った。
きょとんとレジで、こちらを見ている
紅林 柳霞
に、
「あ、ごめんなさい、お代だよねぇ〜」
代金分のお金をレジに置いて、それからもう1つ、柳霞に聞いてみる。
「あそこのウッドデッキに、小さな女の子がいるけど」
「えっ、あ、はい」
柳霞もガラス越しに外を見て、このお客さんが言っているのが、あーちゃんのことだとすぐに分かった。呆れ顔でそれでも世話を焼いてくれる、素敵な大人たちに囲まれて、それはそれは幸せそうに(手掴みで)ケーキを頬張っている。
「あそこのテーブルの飲み物のお代、自分が払ってもいいかなぁ?」
「えっ、お知り合いなんですか?」
びっくりしてそう聞き返す柳霞に、
「いや、そういうわけでもないんだけど〜」
困ったように猫島はふにゃりと笑って、でも。
「でも何となく今日は、誰かにクリスマスプレゼントをしたい気分なんだよねぇ〜」
そうして猫島は再び自転車にまたがり、家族の待つ自宅へと帰っていく。
彼の家のある、旧市街へと帰っていく。
島の北にある旧市街が、彼の住む町だ。
あーちゃんが、えっほまきで願った方角だ。
あのねぇ、えっほまきはねぇ、サンタさんのいる方がくを向いて食べるんだよぉ?
えぇと、サンタさんがいるのは、北っぽい気がするからたぶん……あっち?
そしたらサンタさんが来て、あーちゃんにプレゼントをくれるのー!
あーちゃんの願いを、そうとは知らずに叶えたサンタが、鼻唄まじりに彼の住む町へと帰っていく。
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定員
1000人
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62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月12日
参加申し込みの期限
2016年02月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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