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【期末テスト】赤点?満点??冬寒波、四日間の死線<物語編>
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●テスト前日:図書室勉強会
「ここで、『き』『けり』は過去を示す助動詞だから……」
寝子高の図書室も、寝子島図書館同様に試験勉強をする学生たちで賑わっていた。
雨寺 凛
もその一人だ。
苦手な古文を復習していたが、そのうちむつかしい顔になり、うがーっと頭を掻きむしる。
「うーん、全然意味がわからないや……歌詞とかならスッと入ってくるんだけどなぁ」
凛は、古文のリズムを掴みあぐねて苦戦している。
音楽少女な凛ならリズムさえ掴めば頭に入ってくるのだろうが、あの明朝の教科書書体で読むと、途端にわからなくなるから不思議だ。
むんむん唸っていると、ぽん、と肩を叩かれた。
千鳥 雅人
だった。
童顔の彼の頭上で、かわいいアホ毛がぴょこんと踊る。
「もしかして、凛ちゃんもテスト勉強ー?」
「あれっ、雅人くんだ! こんにちは! 雅人くんも勉強しに来たの?」
「うん。よかったら一緒に勉強しない?」
「おおー、いいね! 協力してやれば楽しく勉強できそう。ここ、どうぞ」
凛は雅人のために隣の椅子を引いてやる。
雅人は座ると、苦手な英語の問題集を開き――あろうことか二秒で撃沈した。
「わー、雅人くん! どこで詰まってるの?」
「英語ー。単語はそこそこ覚えられるようになってきたけど、文法とかが全然ダメなんだよー。それにさ、……あんまり大きな声で言えないんだけど、ヒアリングの授業が子守歌に聞こえる事があって……」
「あはは、雅人くんは相変わらずだなぁ」
「他の人には秘密だよっ?」
「大丈夫、誰にも言わないよっ! それより英語なら聞いて。けっこう得意なの。英語の歌詞の曲とかも聞いたり歌ったりするしね」
「さすが凛ちゃん。じゃあ早速なんだけど、ここってさ……」
凛は身を乗り出して雅人の問題集を覗き込む。
「文法は頭で暗記するより、例文を読み上げてその語感やリズムで覚えちゃうといいよー。口も耳も使うと結構覚えられたりするんだよね」
凛のアドバイスに頷きながら、雅人は文章題を一つずつ着実に解いてゆく。
◇
凛や雅人と近い席で勉強していた
碧川 雪月
は、音を流していないヘッドフォンで外界の音を遮断して、集中して問題集に向かっていた。初日の試験科目は英語と音楽。それと苦手な世界史。この三科目を今日は集中して勉強しようと思い、手始めに英語の問題を解き終えたところである。
すこし休憩、とヘッドフォンをはずし、外の音に触れてみる。
と、いつの間にか隣の席に、長い三つ編みの、綺麗な人が座っていた。
その横顔に、雪月は一瞬見惚れていたような気がする。
(……確か生徒会の人……)
すると彼――
早坂 恩
は視線に気づき、にこりと笑みを返してきた。
「もしかしてあなたも図書室で苦手科目を勉強中?」
「は、はい……」
突然話しかけられて、雪月はどきまぎしながら頷く。
「私もなのよ。よかったら一緒にやらない?」
彼のひとなつこい笑みに、雪月は思わず頷いていた。ひとりで勉強するつもりで来た図書室だったが、恩が雅人や凛にも声を掛けたので、気づけばみんなで勉強会という流れである。
といってもおしゃべりは最小限。
「静かにやりましょ? 分からないところがあったら聞いてね」
雪月は頷く。一見、ひとりでやるのと変わらないようでもあるが、困った時に誰かが助けてくれるかもしれないという安心感は、心理的にはけっこう大きい。
恩は軽く世界史や理科の暗記モノを済ませ、メインディッシュの数学に取りかかろうとしていた。
基本がわかっても応用が上手く出来ないのが彼の悩みだ。
理解が足りないのかもしれない、と、小テストの復習と、問題集の数をこなす作戦である。そうすれば今まで見えなかったパターンが分かるのかもしれない。
しばらくして、雅人は難関だった英文問題を解き終えた。
達成感いっぱいでうーんと伸びをすると、今度は凛が雅人をつつく。
「ごめん、ここ教えて貰えないかな。私、英語は大丈夫なんだけど古文は苦手なんだよね……どうも聞き慣れない言葉は頭に入りづらくて……」
「いいよ。古文は、実家に古い本が沢山あって、読む機会も多かったし得意だよ。わからないの、どこ?」
「えーとさ、この文章ってどういう意味かな……?」
「ここの文章はね、現代語だとこういう意味だから、ここの問題はー……」
教えて貰ったお返しに今度は自分がいいところを見せようと雅人は張り切る。
心なしか彼のアホ毛もぴょんっと元気になったようだ。
雅人は根気よく凛がわからないところを聞き出して、それに対して答えだけでなく、どうしてそうなるのかの理由も添えて説明した。
「あ、そういうことかぁ! 雅人くんの説明はわかりやすくて助かるよー!」
あまり人と交わるのが得意ではないのか、雪月は黙々と俯いたままだ。
恩はその手が止まっていることに気づいた。
「どこか分からない? 良かったら聞いて」
「あ……世界史の……」
雪月は口ごもる。
教えてもらえるのはありがたいけれど、迷惑じゃ、ないかな――そんな考えが首をもたげる。
しかし恩は、雪月の不安を拭うようにやさしく先を促した。
「世界史の?」
「人の名前を覚えるのが、苦手で……覚えるコツとか、あるのかな……って」
「わかるわ。カタカタ名前がいっぱい出てくるとこんがらがるわよね」
恩は大いに理解を示すと、
「噂によると歴史の流れを大雑把に把握してから人名や固有名詞を覚えていくのがいいらしいんだけど、試験まで間がないから、試験範囲の分だけ相関図を作って覚えるっていうのはどうかしらね。ほら、図にしてみると、文章の中に羅列されているときより視覚的に頭に入るじゃない? 本当に核になる人物は数人だから、そこから広げていって……」
試しにひとり、ノートに名前を書くと、そこから矢印で別の名前に繋いでいく。
雪月は感心しながらそれを見つめ、それからまた申し訳ないような気持ちになった。
先輩、本当は迷惑じゃない?
恩の顔色を伺ってしまう。
恩はこれといって困った様子も迷惑がっている様子もなく、むしろ人に教えることを楽しんでいるようだ。
雪月は小さく首を振る。
(……すぐ人の顔色を伺うの、よくないな……)
「ん? なあに?」
「……いえ、なんでも……すごくわかりやすいです」
「そう? よかったわ」
この恩のやさしい眼差しが、雪月の心をわずかに溶かしたのは間違いなかった。
◇
胸元に『鈴木』と刺繍の入ったジャージを着た女子が図書室を覗きに来たのは、太陽が校庭の西側の木々にひっかかる頃だった。あまり見かけない顔立ちで、試験前の緊張感などどこ吹く風、まるでダンスでも踊るように軽やかな足取りで、勉強に励む学生と本棚の森を抜けてゆく。
手前の席の子たちが筆記用具を片付け帰り支度をしている。恩たちだ。
「あの、今日は本当に、ありがとうございました……とても、助かりました」
「どういたしまして。ほら、伊達に一年長くないわけよ」
恩は礼を言う雪月にウィンクで答える。
「今日はありがとー! すっごく助かったよー!」
雅人も笑顔だ。凛に向かって、寮まで送ってゆくよ、と申し出ている。
「ありがとう! そしたら送って貰おうかな。お互い良い点が取れるといいね!」
そこに、見知らぬ『鈴木』さんが「みんな頑張ってね」と、にこやかに声を掛けて去ってゆく。
「ん? 誰か知り合い?」と雅人。
「ううん」と凛が首を振る。
「っていうか、学内であまり見かけない子ねぇ」と恩が首を傾げ、
「……」雪月は黙って彼女を見送る。
『鈴木』さんこと、ろっこん<Sweet nostalgia>で16歳に変身した
木鈴 寧々子
は、その後も軽やかな足取りで学内をゆるりと見て回った。
空き教室に入る。
冷えた窓際の席に座り、窓の外、空を眺める。
真上はもう暗い雪雲。
西の方の空だけが辛うじて夕暮れ色を残している。
寧々子が学校を訪れてしまったそのわけは。
ただ、ちょっとだけ学校の窓から夕日が沈むのを見てみたくなった、それだけなのだ。
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担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月01日
参加申し込みの期限
2016年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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