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冬の色に贈る
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「はいはーい! じゃあ次行きますねー」
そう言って立ち上がったのは五月。眼鏡を中指でくいっとあげると、読み始めた。
『雪道に 足跡綴る 夕暮れの
家路に灯る 窓越しの金』
五月はテーマを「冬の帰り道と家々の灯り」と説明する。
「さっきブレインストーミングをしていて思ったんですが、冬って本当に日が落ちるの早いですよね。学校帰りに寄り道したり、部活動やアルバイトが少しでも長引くとすぐ真っ暗になってしまいます。
だからかな、薄暗いとか冷たいイメージってあるような気がしまして。
でもそんな寒い雪の日に、積もった雪を踏みしめながら家に帰るまでの道中、家々から漏れる暖かそうな灯りが気持ちをほっとさせるような。
それでいて家路を急がせるような、そんなイメージで作ってみました。光の色はやっぱり金色かなぁ、と」
ひとしきり拍手が鳴りやむのを待って、五月は感想を漏らした。
「それにしても、自分で詩を作るっていうのはなかなか面白いですね。みっちゃん先生の言うとおり、他の季節ほどでないにしろ冬もいろんな色に溢れていて、薄い空の色や、雪の白色がそれを引き立てているような気がしますね。ふっふ」
「そうでしょう? 普段意識をしていなくても、いろんなところに出会いは落ちているの」
「男性との出会いは?」
「何も聞こえません!!!」
久保田先生の切り返しに教室が沸く。
五月は満足そうに席に着いた。
*
「みんなの詩を聞いて、想像するとなんだか心があったかくなるノ」
セレッソはにこにこと、皆の詩を書きうつしたノートを見つめる。
詩の解説を聞きながら、そっと目を閉じてその情景を想像すると、より一層その詩の世界に入り込めるのだ。
「ワタシね、沢山色がありすぎて迷ったノ! 五月ちゃんたちといろいろ単語を出したけど、いっぱいありすぎて、絞れなかったノヨ」
そう前置きして詩を読み始める。
『冬の色。綺麗な白のような空気の中に 高く澄んだ空の青、針葉樹の緑、灯りの橙、花の赤。
まるで初めて読む絵本のページを捲るような楽しさと
いろいろな色彩が 私を出迎える』
照れたように笑うと、セレッソは続けた。
「冬の澄んだ空気の中にいると、冬そのものが真っ白なキャンバスに思えてきたノ。さっきの話の中で出たどの色も、冬という季節の上にあるから、きっとずっと綺麗なのヨ!」
絵本のページに翻弄されるように、冬を飾る色にも目が移り、気分も高まっていく。
セレッソのなかに訪れた冬は、華やかで暖かい色をしていたのだろう。
「美和チャンせんせーの授業、頑張っているけど、きちんと出来ているカシラ? 表現って難しいのヨ」
「素敵な詩だったわ。ありがとう」
少し不安げに呟いたセレッソに、久保田先生は微笑みかける。
その表情に、セレッソは安心したように表情を崩した。
*
次に立ち上がったのは月。雪のように白い髪がさらりとこぼれた。
『夜道を歩く。
見上げればそこにあるのは銀色に輝く満月。
月の光を受ける冷たく透き通るような藍色の空。
その下には葉が落ち切って茶色い肌を晒す銀杏並木。
灰色のアスファルトを埋め尽くす黄色い絨毯。
その上を歩く私の吐く息は白く、頬は赤く染まっているだろう。』
洋服のデザインを描きあげる時と同じように、自分の中に浮かんだ表現を文字に直し並べていく。
それは水滴が落ちる最中、様々な色を映して輝いて行くように、多様な色を聞く者に想像させた。
「肌で感じる空気の冷たさを、上手く書ければまた違った形になったのかもしれません。
私は、最近夜の散歩に出かけたときに感じた印象を詩という形にしました。散歩自体は習慣ですが、季節によって様子が全く違うので、とても楽しいですよ」
さらりと解説をつけ、席に座り直す。
ふと外を見れば、遠目に賑わう街が見えた。
「そうか、そういえばもうすぐクリスマスなのか。そちらを使えばもっと華やかな詩が書けたかもしれないな」
そう呟きながら、無意識に動かしていた手は、真白なノートに線を残して行く。
今年のクリスマスは、どんな日になるのだろうか。
*
「なんだぁ? 冬の夜を題材にしてる奴が結構いるんだな」
フィーナは他の人たちの題材に興味津々とばかりにあたりをぐるりと見渡すと、自分の作品に目を落とした。
『シンシンと夜を照らす蒼白の月
青白い光はただただ寒いと木々は身を縮ませ、青黒い影を落とす
海もまた静かに黒を湛えその寒さを受け止めているようで…
街だけが唯一異色を放ち、寒さなど知らないとでもいうように明るく、暖かな色
闇夜のともし火のような…儚くとも確かな温かみを持つそんな色を放つ人の街の灯火』
あたしも結局は夜のイメージなんだけどな、とフィーナは続ける。
「基本的には夜の方が季節の色が出てると思ってんだよな。この詩のイメージは……ちょっと気恥ずかしいけど、この街なんだ。
冬の色って言うより、この街の色って言った方がずっとしっくりくるんだよな」
「ふっふ、なかなか素敵に捉えていらっしゃいますね?」
「……否定はしねぇよ」
五月の言葉に、フィーナはぷいっとそっぽを向く。
フィーナの描いた色は冬の色。そして街の色。なにより、街に住まう住人達の暖かい心の色だった。
ぶっきらぼうな口調の中に、少しずつ寝子島の街を気に入っていくような。そんな未来が少しだけ見えた。
フィーナは視線を窓の外に移す。視界に広がるのは、様々な人たちが互いに支えあい、フシギなできごとからフツウを護っている街。
そんな寝子島の街を見つめながら、フィーナは小さくため息をつく。
「勢いで書くと、後々恥ずかしくなるもんがあるよなぁ……。さっ、あたしはいいから次行こうぜ!」
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担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月11日
参加申し込みの期限
2015年12月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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