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冬の色に贈る
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「さて、みんなできたかな? ひとりずつ発表してもらうわね」
久保田先生が促し、最初に立ち上がったのは碧南。
緊張した面持ちでノートに書かれた詩を読み始めた。
『みかん色の封筒に包まれて
夏から冬に宛てた手紙が届いた
封を切ると広がる甘酸っぱい香り
便箋を開くとはじけるような果汁は
今頃になって夏の終わりと
幼い恋心の終わりを伝えていた』
読み終えたところで、ふう、っと息を吐く。そして気を入れ直してノートに目を落とした。
「あの、さっきのブレインストーミングの中でも、みんな“みかん”っていう単語が出ていて、でも捉え方が全然違うんです。
私にとっての“みかん”は夏からの贈り物なんです。みかんって、夏の太陽をたっぷり浴びてすくすく育つじゃないですか? それで、秋に収穫して、冬の定番みたいになっていて……。
夏がぎゅっと詰まった果実が、冬の私たち届くような、そんな感じ、かな」
えへへ、と碧南は笑う。
「私寒いの苦手だから、みかんを食べていると、夏の日が戻ってくるような気がして、あったかくなれるような気がするの。だから、今回の私のテーマ色は……みかん色? かな。
……あの日のことを思い出して、ちょっとしんみりしちゃうけど」
小さく呟いた最後の一言は、教室のあちこちから起きた拍手にかき消される。
碧南は照れたように笑いながら椅子に座りなおした。
「1番手からなかなか素敵な色を持って来たわね! 素敵な詩だったわ、ありがとう!」
*
『葉の落ちた広葉樹の茶色い幹も
葉の残る針葉樹の深い緑色も
全てを包んで
そして残るのは
冷たく撥ね返す
青白い月明かりだけ』
静かな声でそう発表したのは雪月。
雪月は「解説も、するの……?」と首を傾げた。
「詩を書く、なんて、小学生ぶりだったから……大した内容じゃ、ないんだけど……。
私の地元では、毎年この季節に、ある程度雪が積もって。その景色を、夜に見るのが好き、だったから。
朝、太陽の光を反射して、キラキラしている雪も綺麗だけど……でも、月明かりを反射した青白い光は、もっともっと綺麗だったなって、思い出して。
夜の、月明かりを跳ね返す、あの雪景色を表現できたら、と思いました」
他の生徒たちが真剣に聴いている様子を見て、雪月は困ったように視線を泳がせる。
「……本当は、ベランダに出ているときの、肌を刺す寒さとか、月明かりが当たらない暗闇に、吸い込まれてしまいそうな感じとか、そういうところも好きだけど……。
今回は“色”だったから……私のテーマは、雪が反射する月明かりの色、です」
拍手が起こり、雪月はほっとしたように椅子を引いた。
「静かな夜とすべてを包み込む抱擁をイメージさせるような詩でしたね。ありがとう!」
久保田先生の言葉に、雪月は僅かに頷く。
離れた故郷は今年の冬もきっと雪が積もるのだろう。
そして誰かが、同じように夜の雪景色を見ているのだろう。
*
「私も碧川さんに近く、空気の澄んだ冬の夜の黒、というテーマで詩を作りました」
そう話すのは蓮。
持ち上げたノートからは先ほど使っていた付箋がはらはらと落ちてきた。
『冬銀河
黒影作る
月明かり』
短く言い終えた蓮は、そのまま解説を続ける。
「最初は“冬銀河 夜の帳の 月明かり 枯れ木に黒く 濃い影落とす、という短歌を作っていたのですが、影という言葉は月影や星影など光を意味することがあるので、今回ははっきり黒影と表現するようにしました
この詩は、私が暮らす猫鳴館からみえる星空や月夜をイメージしています。猫鳴館はよく停電しますし、学校の裏山で森に埋もれているので、街の明かりも届きません。
だからこそ、星空がよく見えます。月の明るさに気付かされることも多々ありますね。良く晴れた満月の日には、地面にはっきりと影ができるんです。
この、月明かりの下に落ちる影が、黒影なんです」
淀みなく言い終えると、蓮は碧南や五月、セレッソに笑いかけた。
「皆さんと意見を出し合ったかいがありました。ありがとうございます」
「私も、みかんにあんなにいろいろ解釈があるなんて思わなかった。声をかけてくれてありがとうね」
「ひとりで考えるよりイメージまとまったし、よかったよ」
「そうナノ! こういうのをなんて言うのカシラ? えーと、3人寄れば……?」
「3人寄れば文殊の知恵、ですね」
セレッソの言葉を引き取り、久保田先生が繋ぐ。
蓮は、そのとおり、と言わんばかりに大きく頷いた。
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担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月11日
参加申し込みの期限
2015年12月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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