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<月華>風花は、白く冷たき針
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「刹弦覚悟なのだっ!」
ぶんっ、と振り下ろされたバッド。様子を見ていた
後木 真央
である。そして、反対からは硝子の破片を持った
骨削 瓢
が迫った。彼は操られたように見せかけて潜入し、刹弦の雪を奪えないかとタイミングを狙っていたのである。もし演技がばれていたならば未練の開放を餌に影の貴人と月華世界の住人達が織り成すだろう愛憎劇、復讐劇を見てみたかった。混沌を好む彼らしい目的だ。
(和解なんて出来ないのだ。有紀ちゃんセンセ攫った時点で……!)
(あの面白そうな雪をおくれ!)
二つの冷たい感情に巻き込まれるように、美咲紀の胸を痛みが襲う。だが、彼女はいつの間にか修のそばへと戻っていた。金属バッドと硝子がぶつかり合い、砕け、嫌な音を立てる。
「うわぁっ!」
「失敗さねっ!」
瓢は倒れる真央を尻目に立ち上がり、懐からもう一つ硝子の破片を取り出す。まずいことになる、と蛇那伊とねむるが取り押さえようとしたその時、辺りを真っ白い雪が物凄く強く吹きぬけた。
(これぐらいで倒れてちゃ、猫鳴館の住人としての廃るさね)
瓢はどうにか交渉しようとしたが、大量の雪が彼へと襲い掛かる。さけきれなかった瓢は、その手足が壁へと押し付けられていくのが解った。
脳裏に叩き込まれたのは、幼い刹弦が大きな宮から連れ出される姿。愛らしい娘が、悲しげに見つめる。だが、刹弦が成長した姿になると、美しい娘になった彼女の顔から親しみが抜ける。他人を見るような眼差しが、見覚えのある人の物に見え、瓢は意識を失った。
(わぷっ! 刹弦どこなのだ? 金属バッドの錆にしてくれるのだ)
真央は真央で吹雪の中刹弦を探すも、みつからない。だが、何者かの視線を覚え……ゆっくりと顔を上げる。と、そこに彼は居た。
(こんどこそ!)
襲い掛かろうとした真央だったが、その足は……凍りついたように動かなかった。いや、真央の愛らしい緑の眼ごと氷の双眸が射抜いていた。
「くぅっ?!」
ねむるは、目に痛みを覚える。そして、胸の奥が冷たくなっていく事に気付いた。
(そうか、目視じゃなくて……
雪が目に入ると呪いが発動するんだ!
)
凍らせてたまるか、と拳を握り、意思を保とうとする。だが、痛みを伴って心が冷たくなっていく。
(このままじゃいけない)
ねむるが顔を上げると、刹弦は、冷たい眼のまま、一同を見渡していた。それは、誰もが息を飲むほど、感情の無い冷たい眼だった。ねむるは左目を押さえたまま刹弦を睨みつける。
「どうやら、彼を怒らせたみたいだ……」
心が凍りつきかけるのを必死に堪え、ねむるが声を振り絞る。氷によって手足を磔状態にされた瓢は気を失い、真央は刹弦を見上げたまま身動きが取れなくなっていた。
「美しい。ユキも美しいが、そなたの怒りも美しいな……」
刹弦は笑う。だが、その笑みの中にいろいろな感情が混じっている。渦巻き輝く銀河をも連想させる眼に圧倒された真央は、一瞬意識が飛んだ。
(あれ?)
真央の目の前では、自然に笑う刹弦の姿があった。そばには、どこか真央に似た女の子が居た。
だが、途中で刹弦は親を失い、彼女と引き離され、いろいろな物を失っていく。そして、死者の霊を慰めると言う過酷な神官としての勤めの中、彼は壊れていく。
――過度な感情が人々を惑わすのか?
だったら、感情なんて封じた方がいいのか?
その中で、彼は矛盾を抱く。感情に振り回されず、穏やかにも見える表情のない顔を美しいと思う一方、むき出しの強い感情にも強く引かれていた。
――王族の末席に生まれた私は、両親の死後神職につくべく厳しく育てられた。無邪気に笑うことすら叱られるほどに。
でも、彼女を思えば私も普通に笑ったり泣いたりできた。
刹弦の心を守っていたのは、彼女の文と、『心が自然に動かせる彼女のそばにいたい』という思いだけだった。心が壊れていても、そこだけで、人間性を失わずに居られた。
刹弦は、辛い勤めの果てにようやく婚姻を許され、彼女を迎えに行った。だが、彼女は、既に別の男性と結婚し刹弦の事を忘れていた。
途中から、文は別の人間が書いていた。彼女の書いた文字を態々真似て……。それを知った時、彼は絶望した。
『あなただけは信じていたのに』
「にゃうっ!?」
真央は己の悲鳴で我に帰った。無数の視線が身体に突き刺さり、脳裏は刹弦の彷徨で揺さ振られ、魂から走る痛みに彼女は崩れ落ちる。近くにいたねむるはどうにか心を震わせて身体を動かし、真央を抱きとめる。瞬間、2人は、とある事を悟る。
呪皇が世界にかけた呪いは、『失恋を自覚した瞬間』や『愛する人が死亡した姿を見た(ないし死んだと知った)』瞬間からじわじわと身体を侵蝕し、その身体が死亡した後、影の魔物となることを。
「久々に、むき出しの感情の美しさを思い出した……。ははは、そなた達には礼をせねばなぁ!」
「何を?!」
夏夜が抗議しようとしたその時、無数のきらめきが空間を覆った。冷たい空気が身体をなぶる。多くのものが思わず身を伏せたりして乗り切ろうとするなか、夏夜は体が浮かぶのを感じた。
「おやっ?! これってもしかして連行かナー?」
武道が首をかしげながらも飛び、ねむるは真央を守るように抱えたまま流れていく。瓢は目を覚まさぬまま白い嵐に掻き消える。
(目を開けていられないっ!)
夏夜もまた強く目を閉ざし、体にねこシールを貼って体を重くしようとした。だがシールは飛んでいき……やがて意識を失った。
――静寂。
「おい、日暮! 骨削!!」
我に帰った刀が呼びかける。だが、返事が無い。周りに居た者達は皆、凍えて体が強張っていた。
ばふっ、と鈍い音を立てて武道が落ちてくる。彼が立ち上がり雪を降り払いって後ろを振り返ると、我に帰った人々が、混乱している様子が見えた。傍らでは有紀が唖然とした様子で虚空を見ている。
「後木たちが……消えた?」
「……どうやら、数名攫われたみたいね」
呆然としてしまった蛇那伊は、あわてそうになる心を無理やり押さえつけて呟き、修が息を飲む。傍らでは亮が不安げに虚空を見上げていた。
「骨削、日暮、後木、桜庭、椿、恵御納……」
消えてしまった6人を助けなくては、と亮は拳を握り締めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月15日
参加申し込みの期限
2016年11月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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