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<月華>風花は、白く冷たき針
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「随分賑やかな様子だな」
急に聞こえてきた声に、全員が我に帰る。そこにいたのは、この宮の主、刹弦その人だったからだ。後からは円とねむるもついてきている。その頃には騒ぎを聞きつけた夏夜と零も到着していた。修と美咲紀も慌てて駆け込む。
「迷い込んだ猫は、最初1匹だと思ったが。この騒ぎは困るな。客人たちになにかあったら困る」
(これはちょっとまずいか……?)
武道は内心で苦虫をかんだ顔になった。当初彼が騒ぎを起こして引き付けている間に連れ出してもらう予定だったのだ。だが、ここで美咲紀から救助の話を聞き、少しだけ胸の痞えがとれた気がした。
「我が宮から客人を連れ出そうと言う魂胆か。いやはや、恐れ入った。進入されればすぐに判るのだが、今回はわからなかったな」
刹弦がアルカイックスマイルでそういった瞬間、亮が彼目掛けボールを投げた。この状態で説得は難しそうだ、と判断したのだ。刹弦がボールを弾こうと手を動かし、気がそれている間に懐へと潜り込んだ。
「はぁっ!」
「おっと」
亮の拳を、びゅう、と美しい吹雪でいなす。だが、それは近くにいた円やねむるにも飛びかかった。ねむるはすぐ目を閉ざして身を縮め、円とともに下がる。
咄嗟に零がそばにあった硝子をろっこん『朱雀之舞・翼刀』を使って粉々に。煌いて砕け散る硝子と吹雪は交じり合い、美しい光景を生み出す。
(これで乱反射がおき、術を相殺するはず!)
亮は吹雪を避け、円が背中をひっぱって回避を助ける。ねむるはその様子を見、にぃ、と笑った。
「大当たり! やっぱり、目視しなきゃ効果はないんですね? 案外ちょろいや。あー、でも、この状態だと何もできやしないんですよねぇ。ま、人の個性たる表情を奪う行為から美しさが生まれるとか勘違いしている貴方のアホ面を見なくて済みますし?」
ねむるの言葉に、刹弦はやれやれ、というような眼差しを向ける。
「私がいつ、そんな事を?」
「俺、見てましたよ? 笑わない高野先生に対して『美しい』って言って見とれていたのを。ある意味変態と言ってもいいかもねぇ」
刹弦を煽ろうとねむるは言葉を続ける。それに乗っかる形で武道が言葉を続けた。
「その客人たちは、幸せだと誰が判断するんだ? お前は何も感じないといったじゃないか!」
「無駄に心が感情で乱され、振り回されるのは苦痛だとは思わないか? 心が動かぬこと。それはある意味心を癒すことだと、おもったがな。ま、そうやって乱れ呆れ怒る姿も、美しいと思っていた時もあったんだ」
「矛盾じゃないか」
アルカイックスマイルのまま、刹弦は言葉を続ける。その中に違和感を覚えた夏夜が言葉を挟んできた。ゆっくりと首を傾げる刹弦の目をしっかりと見た夏夜は、表情を引き締めた。
「笑い声はなく、微笑みもない、それが『幸せ』な表情なら、貴様は何故『くすくす笑う』? そんな表情を浮かべる? 何をもって『幸せ』とするんだ? 何故、貴様は『幸せな客人』と違う表情なのか?」
雲の国の宮で言った彼の言葉を混ぜて夏夜は刹弦に訴えかけ、そこで彼は初めて表情を曇らせる。だが、そこから紡がれた言葉は、意外な物だった。
「私は、確かにあの顔を『幸せ』な顔だと言った。……いやはや、心とは難しいものでな。己ではなかなかそういかないのだよ。私の術は私にはかけられん」
そう言いながら、彼はもう一度雪を降らせる。だが、今度は静かに、深々と……。攻撃の意思の滲まないものだった。
「
目視しなければいい、と誰が言った?
」
うっかり目視したねむるの表情が強張る。そして、自分の心が凍りつかない事を実感し、思わず唇を噛む。
「感情に振り回されず、美しいものに囲まれて暮らす。そういう暮らしにあこがれただけさ」
「ふざけるな! 彼らには生活があるんだぞ!」
亮が叫ぶのも気にせず、刹弦は僅かに眉を伏せる。だが、そこで静かに進み出る者がいた。円である。
「あのさ。お互いの感情に振り回されるのも案外悪くはないと思うよ。そのせいで衝突したりしてもさ、それも喜びなんじゃないかな?」
円は小さく笑い、刹弦は痛みを堪えるような顔で見つめ返す。
「何故だ? 心が痛くなるというのに……、苦しくなるだけだというのに」
「相手が違うから、尊敬したり好きになれる。心が反応するから、そうなるんだと思うんだ」
にっこり笑って、刹弦の手を取る。一瞬惚けてしまう刹弦。様々な思いが滲む中、夏夜と刀がいう。
「刹弦、貴様は『幸せではない』……のかもしれないな」
「あと、あんたさ。他人の感情が怖いのか? 感情を封じるのは、それもあるんじゃないのかなって思ったんだ」
刹弦は、その言葉に「あぁ」と、小さな声で頷いたように、見えた。その時、円や刀、夏夜の脳裏にはうっすらと、孤独に耐えるような幼い刹弦の姿をみたような気がしたのだ。
「もしかして……寂しいんですか?」
美咲紀が、悲しげな眼差しをみせ……刹弦を抱きしめる。突然の事に、彼は目を丸くし……そのぬくもりに、僅かに目を伏せた。恐る恐る腕を彼女の背中に伸ばし、ゆっくりと首を傾げる。
「手伝えることなら、手伝うよ。刹弦さん」
美咲紀の笑みに、彼は漸く表情を緩めようとした。
――だが、その時。僅かなきらめきを彼は見逃さなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月15日
参加申し込みの期限
2016年11月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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