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オリジナルツリーで彩れば
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「これはリア充撲滅ツリーを作る機会!?リア充撲滅の神様ありがとうなのだ~」
そんな声を聞き付けた
八神 修
は、
後木 真央
のツリーを見て目を剥いた。
「真央……それ……」
「あっ修ちゃんなのだ~! 修ちゃんもツリーを作りに来たのだ?」
「ああ、そうだけど……それ、一体……」
真央は、商店街から段ボールとカッター借り自作彩色でオーナメント大量作成したようだ。
頂上には赤い星(しかもなんか毒々しい)。
「リア充以外に光あれっ!」
なんて叫びながら、オーナメントをつけている。
キスしているような可愛らしいエンジェルのオーナメントは2つに割って赤と黒でおどろおどろしく彩色され、独りで可愛く笑ってる天使像は黒くぬられて悪魔風になっている……。
定番のはずのサンタ人形は血塗れ彩色、服は黒く染められデビル風。
手の平サイズの血まみれの小さい斧や鉈、血塗れホッケーマスクに普通のホッケーマスク……。
一言でいうと ――ヤバい。
真っ赤なおはなのトナカイさんはホッケーマスク被せられ、既に暗い夜道なんて照らせないし、背中には黒い羽がついている。
プレゼントは血濡れ、鉈や斧がめり込んだような飾りが追加されており……。
もう一度言う。 ――ヤバい。
赤と黒でおどろおどろしいツリーを見た真央が最後に追加したのは、
『華やかさをプラスするため』
と、赤と黒と金のモールだった。
全体に巻きつけられたギラギラしたモールに、不穏なオーナメントたち。
何度でも言う。 ――ヤバい。
ツリーの下には置かれた大きなプレゼント箱には『汝の望みを書くが良い』『求めよ、ならば与えられん』とデカデカ書かれている。アヤシイ宗教にしか見えない。めっちゃこわい。さすがの修も冷や汗をたらり。
その箱の横には『リア充になるまでリア充撲滅』と記入と書かかれた札が。
なるほど、つまり自分がリア充になった暁には撲滅の鉄槌を免れるんですね、わかります。
巨大ツリーに取り掛かろうと主催の許可をとって電源確保し、目立たないよう配線をテープでとめながら真央の話を聞く修。
「リア充狩りがリア充になって、今までの気持ちを昇華するためバカップル化。そして新たなリア充狩りに倒される……ステキな輪廻なのだ全ての人に祝福を♪ なのだ」
可愛らしく言っているが、言っていることはかなりおっかない。
修はハハハと笑いながら、次は電飾を樹に。
脚立で登って上から見下ろすと、
浅山 小淋
と共に買い物に来ていた
哀坂 零葉
が現れた。
「浅山も参加しに?」
もしよければこの巨大ツリーの飾りつけをいっしょにやってくれないか? と、脚立の上から問いかけると、小淋は零葉の顔を見やる。
一緒にやっても良いかな? という顔に、零葉はしっかりと頷いた。
(私達だけではツリーの飾り付けも時間が掛りそうですし……)
「はい、皆さんが宜しければ一緒にやりましょう」
他にも参加者がいらっしゃるんですよね? と首を傾げる零葉に、修は頷く。
「そろそろ来る頃かと思うんだけど」
「あー……だる。なんでこんな寒い中、外でツリーの飾りつけなんかしなきゃいけないの
……まっ、八神が奢ってくれるらしーから手伝うのはやぶさかでもないってゆーか、後輩の頼みを無碍出来ないッてゆーか……」
ぶつぶつと文句を言いながらやってきたのは、
種田 凜乃
。
文句を言いながらも来てくれるあたり、悪い人ではないのだろうけれど、ちょっとした威圧感を放っている。既に参加が決まっている面々は少しだけ面喰らいながらも、会釈を返す。
「しっかし、このツリーでかくね? こんなのどーしろってか」
見上げるツリーの大きさに、途方に暮れる。
それは、当然凜乃に限ったことではない。そして、ようやっと凜乃は集まった面々を見回し、ニヤリと口角を上げた。
「ありゃ? 八神、助っ人連れてきたの?」
「連れて来たって言うか、通りかかったのをスカウトしたって言うか。みんな快く引き受けてくれたんだよ」
修が、ほんと助かる。と笑うと、凜乃は内心の焦りを隠しながら揶揄する。
「……って、女の子ばっか。モテモテじゃん、八神ー♪」
自分がモテないというか、なんというか、そういうところは今だけは忘れたい。気にしないでおきたい。
その様子にぽかんとする女子たちに、凜乃は一応自己紹介をする。
「まっ、あたしは種田凜乃。そこの八神の部活の先輩って事でよろしく」
少し距離のある言い方だったが、皆一様によろしくと挨拶を交し合う。
「立派なモミの木ですね~」
商店街のスタッフに参加を求められて、折角なのでと巨大ツリーにやってきたのは
御巫 時子
。
「飾るのも時間がかかりそう」
でも、楽しそうですね、と既に集まっていたメンバーにそっと声をかける時子に、面々は頷く。
「そっかぁ、もうクリスマスも近いんだよねぇ」
その傍らに、
壬生 由貴奈
も並ぶ。
「壬生先輩!」
「あ、やがみん」
一緒に飾りつけをしよう、と、もうすでに暗黙の了解のようになっている。
駆け付けた
毒島 虹子
も、折角なので大きなツリーに参加したいとこのツリー装飾に参加することになった。
さて。ちょっと視点を変えると、このツリーのほど近くで勧誘が行われているではないですか。
「そこの背の高いお嬢さん! あなたのような人を待ってました! その背の高さを活かしてぜひクリスマスツリーを飾っちゃってください!」
なぁんとなくストリートをぶらついていたら、そんな運営スタッフに捕まってしまったのが
羽生 碧南
。もんのすご~く微妙な勧誘だったが、なんだかそんなものにももう慣れた。
半ば強引に連れてこられたツリー装飾会場で、碧南は色々なツリーの中から15メートルのツリーを選択した。こんな大きなクリスマスツリーなんてあまり見ないので物珍しさもあるけど、他のツリーだと自分と同じ背丈のものもあって目立ってしまいそうなので、あえて15メートルのツリーを選んでみた次第。180㎝の長身を持つ彼女でも、きっとここなら目立ちすぎず活躍できるはず。15メートルのツリーの下に来ちゃえば、もうみんな同じようなサイズである。
「というわけで、よろしく~」
みんなで顔を見合わせて、よろしく、と朗らかにあいさつを交し合う。
そこに通りかかったのは、
常闇 月
。
ブラウスにホットパンツ、黒いオーバーニーソックスを纏い、月は首元にまいたマフラーを少しずり下げて口を開いた。
「なるほど、賑やかだなと思ったらこういったイベントがあったんですね」
見知った顔に、月は巨大ツリーの下へとやってくる。
「や、よかったら手伝ってくれないか?」
修にそう頼まれて、月は集まった面々の顔を見てこくりと頷く。
「この場をもちまして初めまして、一年十組の常闇です」
顔見知りも何人かはいるが、月は丁寧にお辞儀をする。そこで、小淋と目が合った。
にっこりとほほ笑み、小淋もスケッチブックに何やら書いてみんなの前に差し出す。
『一年二組、
浅山 小淋
です。よろしくお願いします』
そんなこんなで集まった巨大ツリーの飾りつけメンバーたち。
碧南は、何を飾ろうかと腕を組んで考え込む。そして、閃いたように顔をあげると、近くの文房具屋に走り色紙を購入してきた。彼女はペンを持ち、その場でサラサラとイラストを仕上げていく。描かれていくのは彼女お気に入りの乙女ゲームのキャラクターたち。……といっても、お気に入りはたくさんいるのでその中でも超厳選した何名かである。彼らにサンタ服を着せ、すっかりクリスマスムード全開になったイケメンたちを碧南は両腕に抱え、プレゼントっぽい箱と電飾を持って立ち上がった。
機械いじりが趣味の由貴奈も、電飾を持って立ち上がる。
「ちょっと電飾に凝ってみよっか」
持ち込んだ電飾は、柔らかな色のもの。他の人が持ち込んだ飾りや電飾と喧嘩しないよう、気を使っての事だ。柔らかな色調の電飾を、どう光らせるかも彼女の腕の見せ所である。クレーンは使わず、木の下の方の飾りつけにいそしむ由貴奈。
「これだけでなかなか豪勢な感じは出るけど……んー、ただのライトだけじゃ寂しいかな」
そんなこともあろうかと、豆電球に自作で星形やハート形を被せた電飾をじゃらり、と取り出す。
「あと猫型のライトを拵えてみようかねぇ」
持ち込んだ材料をぱぱっとくみ上げて、見事な猫ライトを作り上げた彼女は満足そうにそれを木の枝に巻きつけていった。
「わぁ! すごいすごい!」
碧南は凝った電飾に目をキラキラさせて歓声を送る。
「あとは……雨とか雪で漏電しないよう防水に気を付けておけば大丈夫かなぁ」
まあ、下の方にしたからそんなに雪は来ないよね、と由貴奈はバランスを見ながら頷いた。
「あとはみんなのツリーの飾りが合わさってもっと可愛らしくなるだろーから、楽しみだねぇ」
他の人の作業の邪魔になら無いように、さりげなく場所を開ける由貴奈。と、入れ替わるようにやってきたのは凛乃。
「んじゃ、ツリーデコるか」
そして、カバンの中からぴかぴかと光る物を取り出す。
「それは?」
修の問いかけに、半ばドヤ顔で答える。
「……じゃーん! 光るボールに光るストラップ! やっぱ、光物があってなんぼでしょ」
「確かに。いい感じに目立ちそうだな」
「さらに『Merry Christmas』の飾りも定番しょっ!」
じゃらり、とデコパーツを盛っていく。
零葉が、閃いたような顔をして一同に断りを入れた。
「……ちょっと思い付いた事があるので少し材料を買ってきますね」
ぱたぱたと走って、手芸店の方へ消えてゆく。……一体何を買いに行くのか?
そうこうしている間に、高いところの飾りつけにも着手しようという話になった。
「うりゃ!」
ダンクシュートの真似事をしながら、碧南がクレーンの前にやってきた。
どんなに跳んでみても、やっぱりクレーンの高さには敵わない。せっかくだし、高いとこにいこう、と彼女は笑う。
虹子、月と共にクレーンに乗り、ぐっと高度をあげて行く。10メートル付近の所で止まって、三人は飾りつけを始めた。
「ふわぁ~、改めてみるとやっぱり大きいね」
碧南はその高さとツリーの大きさ、見下ろすストリートにため息を漏らす。
いつもはふわふわした服装が多い虹子も、今日は巨大ツリーの噂を事前に耳にしていたのでしっかりとパンツスタイルにしており、抜かりがない。
飾り付けるのは猫のぬいぐるみ。それも、彼女自作のテオそっくりな灰色。けれど、それでは物足りなかったのか、彼女が取った策は……。
「わ、おおきいねぇ。それ、自分で作ったの?」
碧南に問われ、虹子は得意げに頷く。
「ふふ、巨大ツリーに飾るということで少し大きなサイズに作ってみましたの。ですからそれに着せる服……も勿論用意いたしましたわ♪」
ひらり、と取り出した服は、サンタ服。
「製作は授業が終わった後だったり休みの日を利用しましたの。裁縫は私そのものですし、時間は惜しみませんわ」
次々取り出す衣装は、世界各国の民族衣装をクリスマスカラーにアレンジした物。
「民族衣装……?」
すごく綺麗だけれど、ちょっぴり理由が気になって月が尋ねる。
「寝子島には留学している方や海外から観光に訪れている人がおおいですし、折角なのでワールドワイド? にきめてみましたわ」
なるほど! と手を打ち、碧南と月はぬいぐるみに衣装を着せる手伝いをした。
ツリーに飾られていく猫たちが、寝子島の人々を表しているようで、とても可愛らしい。
上の方だけに装飾すると、折角の衣装が目立たなくなってしまうのでいくつかは下に飾るように取っておいて、三人は小物の飾りつけや電飾の配置に取り掛かった。虹子はバランスを見ながらああでもないこうでもないと色々提案してみる。
三人で頭を寄せあって配置を考えるのは、とても楽しい時間だった。
ツリーの下の方では、時子がモールを巻き付けていた。雪が積もっているように見えるように、真っ白なモールをバランスを見ながら飾り付けていく。
「本当に雪みたいだね」
修が笑いかけると、時子は大きく頷く。
「飾りが増えるツリーを見てるとどんどんクリスマスが待ち遠しくなってきますね。……今年は雪が降るのかどうか気になります」
傍らで、小淋が小さく頷いた。きっと、雪が降ったら素敵……と。
時子は、こっそり『好きな人と一緒にクリスマスを過ごせますように』と願いを込める。
次の飾りを取ろうと箱の中を見たときに、時子の顔がほころんだ
「鳥さんのオーナメントもあるんですね」
誰がもってきていたのだろうか? 鳥好きの時子はふわっと頬を染めながら、鳥のオーナメントを手に取る。
「ホントだ。へー可愛いじゃん」
凛乃が覗き込んだ鳥は、青い色をしていた。
「ふふ、可愛らしいです。高いところがいいでしょうか?」
折角の鳥さんですしね、と呟く。
クレーンはまだ上にあるし。どうしようかな。そう考えた時子はこっそりとろっこん『鳥の囀り』を発動させた。
チュンチュン、と可愛らしい囀りで、スズメたちが現れ、時子の手からオーナメントを受け取り木の上に羽ばたいていく。
「スズメさんも手伝ってくれるの? すごいな~!」
碧南は電飾をかざる手を止め、小さく拍手をする。
猫のぬいぐるみたちよりも少し高い位置に鳥のオーナメントをひっかけ、スズメたちは再度時子の元に戻った。何度かそんなことを繰り返し、すっかり鳥のオーナメントはツリーの上の方を彩り終える。
だいぶ時間もたって皆に疲れの色が見え始めた頃、三人もクレーンから降りて皆で一時の休息を取ることに。
「長丁場になりそうですね」
月は、こんなこともあろうかと持ち込んだドライフルーツを取り出し皆に配って歩く。プルーン、リンゴ、オレンジ等、甘味が疲れに染みわたる。
「ドライフルーツサンキュー♪ 気が利くじゃん」
凛乃は軽いノリでウインクを一つ返し、オレンジを口に放り込んだ。
小淋は、しっかりと頭を下げて礼の意を表し、ドライフルーツを頬張りながら自分が飾り付けたボールやぬいぐるみを見上げる。
すると、買い物に出かけていた零葉が帰ってきた。
「お待たせしました……ふふ、折角ですから、ちょっと凝ろうと思いまして」
がさり、と持ち上げた袋の中にはフェルトや糸。もしかして……?
「……不器用ですけど、これは少しだけ自信があるんです……何が出来るか、楽しみに待ってて下さいね」
針に糸を通し、彼女はちくちくと何かを作り始めた。
『12月だけあって、辺りもすっかり忙しくなってきましたね』
小淋が、スケッチブックにさらさら、と綴る。
「そうですね……年の瀬、と言う感じですね」
零葉がふわっと笑う。
『12月の予定は……私はまだ多くは決まってませんが、どこかに出かけてみるのもいいかもしれませんね』
小淋の提案に、修が頷いた。
「寝子祭も終わったし島外に出かけても良さそうだよな」
書き終わった後で、小淋ははたと思い立って書き足す。
『それと冬休みは一度里帰りしないと…なにぶんお母さんも心配してそうですから』
修もあっと小さく声を上げる。
「そうだな……俺も帰るよ。なんだ、旅行も行きたいし、里帰りもあるし……やっぱり忙しいな」
零葉が、いきなり思いついたように口を切る。
「そういえば……この中で男性の方って八神さんだけですね?」
「えっ?」
修は慌ててあたりを見回した。あまり意識していなかったが……。
「ああそういえば男は俺だけか……」
聞きようによってはちょっと失礼になるかもしれない発言だが、彼は本当に気付いていなかったのだ。このメンバーに、男子はいない。ちょっと離れたところで呪いのツリーを作っている真央を含め、巨大ツリーに携わっているのは修以外全員女子だった。
「ふふ……ナチュラルに女性を周囲に囲むなんて、将来凄い人になりそうですね」
『そういえば……八神さんは異性の方との行動が多く見られがちですね』
「そ、そうか!?」
小淋の筆談の文字に、動揺の色を隠せない修。
『何かと自然に感じてたので気付きませんでした……それだけ八神さんのエスコートがお上手なのかもしれませんね』
「そんなことはないぞ」
くすっと笑った小淋の顔に、冷や汗たらり。
「……ちなみに、八神さんはこの中だと誰が一番気になります?」
零葉は楽しそうに修をからかう。修はその言葉にしどろもどろになりながら視線を逸らした。
「気になる人って言われても」
困ったように、ちらりと月に助けを求める視線を送った。
「……にしても八神さんは女性と行動をするのが多いですね。自分もそうさせている節もありますが」
「おいおい常闇まで何だよ」
完全に四面楚歌。
修は助けを失い焦りの色を見せる。
「いえ、貶めるわけではなく……異性の方との付き合い方が上手だな、と。参考にできればいいのですが……」
ふっと笑った月。修はそんなぁと首を振る。
「ほ、ほら、フルーツ食べよう。な」
話題をすり替えようと月がもってきたドライフルーツを配るも、皆のニヤニヤは収まるところを知らない。
「やっぱり八神はプレイボーイだったわけで、遊びも程々にしときなよ?」
凛乃がくぎを刺すと修は眉を顰める。
「あ、遊んでないって!」
そのやり取りに、凛乃に視線が集まった。
「あっ、あたし彼氏いるから八神のアレじゃないから誤解しないでね」
なぁんだ、というような空気が一帯を包む。
「彼氏って……」
いたっけ? という言葉を飲み込む修。
「えーっと! 他校のね! えっとね! イケメンだよ! ははは!」
目に見えて狼狽する凛乃。いないの、バレバレである。
「できた!」
その時、零葉が声を上げた。
出来上がったのは……人形。
「不格好だけどフツウにぬいぐるみの飾り付けとかもいいじゃん」
歯に衣着せぬ凛乃の物言い。ちょっぴりデフォルメされて作られた人形は、お世辞にもとっても上手とは言えない。言った後で、凛乃はハッとして付け足す。
「手作りってのもポイント高いし」
フツーに可愛いよ、とフォローすると、零葉は小さく笑う。
月は感嘆のため息を漏らした。
「こんな短時間にこのような……可愛らしいものを作れるとは」
「ふふ、ありがとうございます」
「私も、このような女の子らしいものができればいいのですが」
人形を抱き上げて月は気付いた。
「あら、この人形……」
今ここにいるメンバーに、そっくりである。
「器用なんだなあ。似てるよ、これ……俺達だろ?」
修の言葉に、零葉はそのとおりと頷く。
「じゃ、みんなでこれ、上の方に飾りに行こう!」
碧南の言葉に、一同は頷いた。
クレーンに乗って、頂上に修の人形を飾り付け……周りにメンバーの人形。
「……今の状況みたい、ですね♪」
クスッと笑った零葉に、修はあわあわと話題を転換しようと試みる。
「ほら、人形を飾るんだろ?」
まだあるぞ! と抱えた人形をささっとツリーに飾り付けていく。
「修ちゃんモテモテなのだ~♪」
真央までそんなことを言いながら下の方の星飾りをしてるものだから、どんどん修の顔からは余裕が奪われていく。
とりあえず色々の声を流し流し飾りつけを終え、クレーンから降りる修。
みんなで見上げるツリーはとても綺麗で、可愛くて、愛着がある。
そこで修は気付いてしまった。
(女子の人形に囲まれてる……! ハーレムっていうの否定できないじゃないかぁぁ)
頭を抱える修の肩を、時子がぽん、と優しくたたいた。
「写真、撮りましょ?」
バランスを見て均等に巻いた電飾が、キラキラ点灯してとても美しい。
こんなに大きなツリーカメラに収まるかしら、と考え込む時子に声をかけたのは
椿 美咲紀
だった。
「みなさんのお写真、とりますよ!」
寝子高新聞の街イベント参加紙面に載せても良いですかぁ、と問われ、修は頷く。
「俺からも頼むよ、これ、記事にしたらすごく盛り上がりそうだ!」
そうして、みんなでツリーの前に並んで記念撮影。
「この前を通るたびに立ち止まって見上げてそうですね」
時子が笑うと、一同は首肯する。
みんなで力を合わせて作り上げたツリー。
とてもとてもいい思い出になることに違いない。クリスマスが終わって撤去することなんて、考えたく無い位に。
でも、きっと大丈夫。思い出と一緒に、いつまでもこの光景が心に刻まれていくはずだから――。
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30人
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30人
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シナリオガイド公開日
2015年11月15日
参加申し込みの期限
2015年11月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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