this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お三夜】お三夜迎撃準備! と書くと過激ですが要するにですね
<< もどる
1
2
3
4
5
…
20
つぎへ >>
シーサイドタウン。
書店の出口で、偶然
市橋 誉
は声をかけられた。
「八神」
八神 修
は誉とは逆に、店に入るところのようである。よう、と片手を挙げて、
「買い物か?」
誉の紙袋を目で示す。新書本が入るくらいの大きさだ。
「ああ。好きなジャズミュージシャンの伝記本が出たんでね」
「どんなミュージシャンの?」
「障害を克服したミュージシャンでね。ギタリストだから俺は直接の影響は受けていないかもしれないが、彼の精神はすべてのジャズマンに受け継がれていると思う。若い頃に大やけどを負ったせいで、左手は人差し指と中指くらいしか使えないんだけど、そのハンディキャップを乗り越えて素晴らしい奏法を……おっと、こんな話をしだすと止まらなくなるな。退屈させたのなら、すまん」
「いや、面白いよ。話している市橋は楽しそうだし、そのギタリストにも興味が出てきた。本、読み終えたあと貸してくれたら嬉しいな」
「そうかい? じゃあそうしよう。八神は今から買い物か?」
「ああ、参考書を買いに……。そういや今日、アウトレットのイベントスペースでお三夜まつりの準備企画をやってるみたいだな。さっき始まったところらしい。サンマさんがいたよ」
「そうか。行ってみるかな。今日の用事はもう終わったし」
「俺も後から行ってみる。誰か知り合いがいるかもしれない」
じゃあまた、と修と別れ、誉はイベントスペースに足を向けた。
誰か知り合いがいるかもしれない――修の言葉がなんとなく、心に残っていた。
言葉には言霊というものが宿っており、なんとなく口から出たものを、良しにせよ悪しきにせよ現実のものとすることがあるという。
ここ寝子島では、言霊の力が強いのかもしれない。
まもなくして修の言葉は実現する。誉の身に。
そして、修自身の身にも。
「桐島先生……?」
誉は自分の目を疑った。
イベントスペースの自作コーナー、しかもどちらかといえば幼児を含む家族向けのスペース、明らかにサイズの合わない椅子に座っているのは、寝子島高校教師の
桐島 義弘
ではないか。
休日だというのに隙のないスーツ姿で、大真面目な顔をして紙テープや色画用紙にあふれたテーブルの前にいる義弘の姿は、とんでもなく浮いて見えた。周囲が未就学児童ばかりというのもアウェー感を高めている。
――先生、何をしてるんですか?
誉はそう尋ねようかと思ったのだが、自分のやや前方にいたポニーテールの少女が、
「桐島先生そこはお子様コーナー……ま、まさか隠し子がいるとか!?」
と素っ頓狂な声を上げ義弘のほうに駆け寄っていったので、声をかけそびれ立ち止まった。
どうしたものかと何気なく視線を横に向けた途端、胃の腑に正拳突きを浴びたような気がして誉は息を飲んだ。
とんでもなく浮いている人が、もう一人。
桐島先生と同じテーブルの、ちょうど対角線上の端にいた。
少女はテーブルを前にして、やっぱり幼児用の椅子に腰を下ろしている。寝子島高校の女子制服姿だ。長い脚が完全に余っており、がに股のような座り方になっているのだが気にしていないらしい。一生懸命に画用紙を鋏で切ろうとしているのだが、手先が不器用というか致命的に駄目らしく、稲妻のような線で切り裂いてしまっているのだった。
それで愉快そうにしていればまだ可愛げもあろうが、彼女は怒った猫のように目をつり上げ両肩を張り、触れれば血が出そうな苛立ちの気配を全身から発散させていた。ギリリと歯ぎしりする音すら聞こえそうだ。その強烈なオーラは当然、周囲から人を遠ざけている。
ところが誉はいとも容易にその空間に踏み込んで、彼女の隣に腰を下ろした。
「……詠」
「うわ!」
詠 寛美
は飛び上がりそうに驚いて、画用紙を握ったままの手で手刀を作り斜め上方に突き上げてぴたりと止めた。
このとき寛美があと10センチほど突き入れていれば、誉は喉を潰されしばらく、ハスキーな声で会話することを強いられていただろう。
誉は苦笑気味に言う。
「物騒だな」
笑みが返ってくることをほんの少し誉は期待したものの、寛美の回答は平素通りの無愛想さだった。
「なんだ。お前か」
とはいえいくらか警戒は解いたらしく、寛美は手を下ろして腕組みした。
「ご挨拶だな。もしかして衣装作りか?」
ハイともイイエとも言わず、寛美はむっすりと眉をしかめる。
「この島の連中……仮装、好きすぎだろ」
「まあ、そうかもしれない」
「ハロウィンの騒ぎのときに思った。イベント時、仮装していないほうが悪目立ちすると」
そんなことはないように誉は思ったが、寛美の意見を尊重してうなずいておいた。
「それで仮装グッズ作りというわけだな」
「慣れないことはするもんじゃねぇ、とも思った。今」
ともかくこの詠寛美という少女は、よくもまあこう怒りが持続するものだと感心するほどいつも不機嫌そうにしており、このときだってプリプリしていた。けれど何度か交流するうちに誉は理解していた。この娘は、だいたいいつもこうなのである。というか、不機嫌そうな表情がデフォルトなのかもしれない。
だから一見、ただの不機嫌に見えても寛美には、ちゃんと怒以外の喜怒哀楽(喜哀楽?)があることを誉は知っている。このときも気がついていた。「慣れないことはするもんじゃねぇ」と口にしたとき、寛美の口調にほんのりと哀しみの色がのぞいていたことを。
「一緒に作るか? 衣装」
「な、なに言い出すんだお前!」
またまた目をつり上げて寛美は声を上げる。
「悪かった。じゃあやめよう」
誉が立ち上がりかけると、
「馬鹿ッ、嫌だなんて言ってねーだろ!」
手を伸ばして、寛美は彼の袖をつかんでいた。
「市橋、お前がどうしてもって言うなら……一緒に作ってやってもいい」
ぷっと誉は吹き出しそうになった。本当、彼女は素直じゃない。
素直じゃないだけじゃすまない。怒りんぼで口が悪くて、危なっかしくてプライドが高くて……。
そして、可愛い。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
20
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お三夜】お三夜迎撃準備! と書くと過激ですが要するにですね
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月12日
参加申し込みの期限
2015年10月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!