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【お三夜】お三夜迎撃準備! と書くと過激ですが要するにですね
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「……そもそも宮祀、なぜ私が一人ではないと思ったんだ」
長く冷凍庫の底に眠っていた白身魚のフライのごとく、絶対零度のクールさを漂わせながら桐島義弘は言う。言いながら鋏を動かし、型紙を迷いなく真っ直ぐに切っている。それが、一分の狂いもない直線なのだ。定規も当てずそもそもガイド線すらないというのに、すさまじい技術だ。
いま、宮祀智瑜はその彼のすぐ隣に腰を下ろして、製図用の鉛筆でもじもじと、手元の紙にためらいの落書きを行っている。
「だって……先生と、こういう場所でお目にかかれるとは思ってもみなかったものですから」
「私とて、寝子島の行事に協力することもある」
「あの本当に、奥さんとかは……?」
「さっきも言っただろう。いない。親戚の子どもを連れてきたりもしていない」
「だったらどうして、幼児・家族コーナーにいらっしゃるんですか……?」
「なにっ」
ガタ、と義弘は立ち上がっていた。そして頭上の吊り看板を仰ぎ見て絶句したのである。
「……道理で、鬼河内も同じようなことを言っていたわけだ」
「鬼河内さん?」
ちょうどそこに、鬼河内萌がやってきたのである。手に黒い紙を抱えて。
「桐島先生、黒い画用紙もらってきましたよー。だから黒ペンで模様代わりに方程式とか書いたって無駄で……あ、宮祀さん」
このとき、智瑜の視線が瞬間的にGペンのように尖り、ぐさっと突き刺さるのを萌は感じていた。
「違う! 宮祀さんの邪魔をしようなんていう気はこれっぽっちも! ていうかボクにはユウくんというものがあって……!」
言いながら椅子を手にして、やや義弘からも智瑜からも離す萌である。
「たまたま買い物してて先生に気付いただけということなんだ。偶然だから! だから許して……お代官さまー!」
どうやら萌は、智瑜の義弘への想いに気がついているらしい。(義弘以外の者にはほぼバレバレという説もある)
「萌さん、そ、それどういう意味なんだか……っ。で、でも」
顔を赤くしながらバタバタと両手を振りつつも、すとんと智瑜は義弘の隣の席に戻った。
「せっかくですし、先生、衣装作って行きません?」
難色を示すかと思いきや、
「そうしよう」
義弘は大人しく着席したのである。
「このコーナーのままでいいですか?」
「家族づれ以外禁止というわけでもないのだろう? 動く方が非効率だ」
義弘はにこりともしないが、この状況を嫌っているわけでもなさそうだ。それに寝子島の行事に協力したいというのも嘘ではないだろう。ハロウィンのときも智瑜は感じたのだが、見た目のイメージよりもずっと、義弘は遊び心を解するのである。ただ、それを表に出すのが下手なだけだ。
誰も知らない義弘の可愛い部分を知ったような気がして、智瑜は胸の奥にキュッと、痛いようなそして快感のようなものを感じた。
「ところで、先生は何を作ってるんですか?」
「さっきまでネズミを考えていたがやめた。今は猫の耳を作ろうとしている。あそこでサンマさんが配っているやつは、私には似合いそうもないのでな」
「先生にあのカチューシャ……」
猫耳カチューシャをつけた義弘……その姿を想像するだけで、抱きしめてあげたくなる智瑜である。
――いつものイメージと違うけど……そのギャップがたまらないですっ!
「うわーい! 先生がカチューシャしたらキュン死だよね!」
しっかり聞いているようで、やや離れた席から萌も賛意を表した。
「キュンシ……?」
義弘のボキャブラリーにはない言葉のようだ。新手のキョンシーだとでも思っているかもしれない。
「そういう鬼河内は何を作っているのか」
「ええっ!? 先生、ボクの作っているものに興味があるの?」
「社交辞令だ」
「あいかわらず胸に五寸釘を打ってくるほどに直球ですね! 先生!」
と言いながらも萌は立ち上がって、切り抜いた黒い丸を三つ示したのである。
「見て見て宮祀さんも見て! ここに切り出したるは三つの黒丸! この三つの黒い丸でネズミを作るよ! たった三つの黒丸だけでネズミになるのってすごいよね!」
ところが即答、
「見えないな」
義弘は冷めた目で言ったのである。
「う……先生、その辺はお察し下さいよ。ボクが言いたいのはですね……」
「鬼河内が何を言おうとしているかくらいは判る。しかしそれには正しい比率がある。鬼河内、その寸法は狂っている。ゆえに私にはネズミに見えない」
「え……う、嘘っ!」
「嘘だと思うのなら調べてみたらどうだ。ある程度の誤差なら認めてもいいが、公式の比率を無視するのは看過できないな」
「そんなバカな! MMRの情報収拾能力のすべてを使って調べてくるからっ……!」
萌は席を立ち、いずこへともなく走って行った。
智瑜は圧倒されたように、萌の去った方向と義弘を交互に見比べていたが、やがて、
「先生、その話本当なんですか……?」
「ジョークだ」
まったくもって平然と、一刀両断するほどにクールに、義弘はそう言ったのだった。
「これくらい、危険な話をもてあそぶ鬼河内にはいいクスリだろう」
「先生が……ジョーク?」
笑ったらいいのか驚いたらいいのか、智瑜は迷うのだけれど、ただひとつ、迷わず言えることがある。
それは今、最高に涼しい顔をしている義弘が、いつもにいや増して魅力的な容貌をしているということ。
「教壇に立って嘘は厳禁だが、あいにく今日の私は、オフだからな」
これが桐島義弘という男なのだ。
格好いいじゃないか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月12日
参加申し込みの期限
2015年10月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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