【生徒会総会】クラブ対抗！部費争奪戦ｂｙコメディエアー｜リアクション

【生徒会総会】クラブ対抗！部費争奪戦ｂｙコメディエアー

56.

「コメディエアー、中央情報局のコーナー♪」
　陽気なサンバ調の曲と一緒に八重崎五郎八と大田原　いいなが手を振る。
「さてっ、ここでお便り、メッセージのコーナー♪」パソコンの画面をのぞき込む。「旧市街にお住いの『三夜祭り楽しみ』さんからいただきました。
　――ジャッジの皆さんは、どうしてジャッジを選ばれたのですか？」
　
「予算を司る役職としては、不正が無いように、見回っておかないとねー」
　ジャッジマスター、エヴァが頷く。
　呉井陽太、早坂恩といった生徒会メンバーは、運営として審判を務める。
　主審の尾鎌蛇那伊、三宅葉月、夜海霧楓は、それぞれ立候補である。
　なんだかバトルに参戦したほうが似合いの人物もいるが、それぞれに事情があるのだ。
「生徒会に恩義がある、という理由で審判団に志願している人もいるみたい」
「義理がたいのう」

　――恩は返すの、有言実行だ。
『ちび姫』を保護してもらった恩義で、審判団に立候補した楓。
　攻撃方法、防御方法についてのジャッジを行っていた。
　気まぐれなコメディエアーの動向を、運営本部やジャッジ間で分析し、共有する。
　コメディエアーの範囲内でことがすんでいるのは、彼らのおかげだった。

『せこい、陰湿と判断されたなら、自業自得だが……まあ、死にゃしないだろう』
「戦闘が室内に移行中……近場の審判に向かう』
　携帯を耳に押し当てる。。
「現場にて不正行為発生……ただし、こういう事例で頼む……うん、ん、了解」
　普段に変化する状況。
（まあ、ルール的に認められたからといって、成功するかどうかは、別問題なんだが……）

　彼が向かう先は……微妙な上にも微妙なラインの、男子対女子。