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片付けをしていたため
六月一日宮 檸檬
が部室に戻った頃には、もう誰も残ってはいなかった。
「ちぇ、誰かひとりくらい待っててくれてもいいのに」
なんてわざとらしく女々しい独り言を呟くが、やはりどこからもツッコミが返ってこない。
「……ちぇ」
電灯を点けても薄暗い部室で、檸檬は億劫そうに着替えていく。すると誰かが置き忘れていった小説が目についた。
「中はーっと」
高校男子ならではのアレなヤツだったりして……なんて、ちょっとした悪戯心を交えて、何気なく目を通していく。
「……なんだ、これ」
けれどいつの間にかページをめくる手が真剣になり、檸檬は着替えの途中、乱れたシャツも忘れて、小説にのめりこんでいく。
「まるで俺とセンパイの……」
小学生みたいに
手持ち花火ではしゃいだ
あの日。
先輩の浴衣姿は見惚れてしまうほど綺麗で。自分のために、頑張ってくれたのかな、なんて自惚れてみたり。
そんな感情の移り変わりまで赤裸々に描かれた小説から、今すぐ目を逸らしたいのに、けれどどうしても目を逸らすことができなかった。
未来ももし描かれているならば――
そう思わずにはいられないから。
けれどページをめくり続けた先にあったのは『I LOVE YOU』。
落胆すると同時に、檸檬は心の底から安堵した。
「……バイト、行かないと」
部活が終わってから随分経ったというのに、檸檬の額を、ツツと汗が伝っていく。
◆
夕焼けに染まった
店内
にいるのはバイトの
澪乃 澄佳
だけ。
今日は特別にお客が少なく、澄佳はふとカウンターに置きっぱなしになっていた小説を読み始めた。そして今に至る。
「センパイ」
「ひゃっ!?」
本に夢中になりすぎて、声を掛けられるまで檸檬が到着したのにも気が付かなかった。
「あ、えっと」
何か言わなければと口を開くが、驚きすぎてまともな言葉になってくれない。
澄佳の挙動不審をものともせず、檸檬はいつもの人懐っこい笑みを浮かべて、
「その本どうしたんすかー」
と尋ねてきた。
カウンターに置きっぱなしだったこと、ついつい読みふけってしまったことを話ているうちに、澄佳は平常心を取り戻す。
「実は俺もその本読んでてギリギリになっちゃって……」
「え? キミも、読んでたの?」
澄佳はぱっと目を輝かせてから、頬を染めて語る。
「このあとは、どうなるのかしら……?」
Rを想うMの姿が、澄佳には自分自身と重なってみえた。
……恋する気持ちは澄佳も同じだから。すごく気になる。
「もうすぐ告白だけど、何て言われちゃうのかな。ちゃんと、応えられるのかな……?」
そわそわと、まるで自分がMになったかのようなつもりで澄佳は呟いた。
「あ、まだそこまでしか読んでないんですね。じゃあもう少し読んでみてくださいよ」
と言って、檸檬が何気なく本に手を伸ばすと――意図せず澄佳の手に重なってしまう。
「す、すみません」
「き、気にしないで」
檸檬に見られていることが気になって仕方がないが、澄佳は必死になった本の続きに目を通した。
「あ、ここでおしまい……?」
「そうなんですよー。翻訳しろってありましたよね?」
「うん」
期待していただけに、少しだけ残念。
けれどこうなってくると気になるのは、翻訳の方。
「……れ、檸檬くんなら、どういう風に言うかな?」
澄佳は必死になって何でもない風を装いながら、檸檬に尋ねる。
Mが澄佳に重なるならば、Rは檸檬に重なる。そっくり。
だから、きっとピッタリな言葉をくれるかなて。澄佳は信頼と期待を檸檬に寄せていた。
「じゃあ……俺の翻訳、聞いてもらってもいいっすか?」
妙に真剣な檸檬の様子に澄佳は気圧される。
「う、うん?」
「今度はちゃんと澄佳センパイに……だけに、伝えたいんで」
澄佳の心臓がドクンと大きく飛び跳ねた。
澄佳センパイにだけ。それはつまり……。その後に続く言葉を想像しながら、澄佳はキュッと唇をつぐんで、檸檬が口を開くのを待った。
「俺……」
檸檬の声が、静謐の似合う店内にシィン……と響く。
「澄佳センパイの事が、ずっと気になってました。好きです。
その笑顔も仕草も、澄佳センパイの事、支えたいし守りたい。
頼りねーかもしれねーけど、泣かせたりしないっす
だから俺と、付き合って下さい! 返事はすぐじゃなくてもいいんでっ!!」
耳まで赤くなって、時々言葉に引っかかりながらも、それは言いたいことが多すぎて溢れすぎて言葉にならないだけのこと。
檸檬のあふれた気持ちは言葉以上にしっかりと澄佳に響いてくる。
「……そっかあ、うん、キミらしいねえ」
澄佳はマイペースに微笑んでから、こっそりと深呼吸をする。
キミが、とてもキミらしい答えを出してくれたから。
だから、あたしも、あたしみたいなこたえをしてみようかな。
そう、想うんだ。
すぅー、と細く長く息を吸い込んで――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
推理・サスペンス
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月26日
参加申し込みの期限
2015年09月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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