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【遠回しのラブレター】
変装メイド喫茶「bonheur」
は今日も超満員、とはいかないが、常連客でそこそこの賑わいを見せていた。
大田原 いいな
扮する(といっても、ろっこんのお陰でほぼ別人)デネボラは店のマガジンラックの整頓をしながら、常連客のひとり、
八十八旗 信彦
の様子を窺っていた。
というのも、彼はいつも美辞麗句を並べ立てて薔薇を差し出して、『五月蠅い』『鬱陶しい』といいなに怒鳴られて蹴り出されるのが常の
ボケ彦
……もといお客様である。
しかし今日に限って、信彦はやけに静かだ。きちんと席に座り、何やら本を読んでいる。
(天変地異の前触れと思っちゃうわ……今日は久夜山でも噴火するんじゃないのかしら?)
などと大変失礼なことを思いながら、いいなは本の整理を続ける。
すると、見覚えのない文庫本が雑誌の間に紛れていた。
「あら? こんな文庫本、店にあったかしら?」
パラパラと中身を覗けば、どうやら恋愛小説のようだ。それも随分と情熱的な。
思考すること数秒。いいなはにっこり笑顔を貼り付けて、信彦の元に歩み寄った。
「若様。読書中のところ大変申し訳ありませんが、こちらの文庫本は、若様の持ち物ではありませんか?」
っていうか貴様のだろう、またややこしい手の凝った面倒なことをしよって。
「え、なんで俺のだと思ったのかな?」
不思議そうに首を傾げる信彦に対し、いいな。至極丁寧に自分の意見を述べてみせた。
「ええ、恋愛小説ですもの……普段から心の内を打ち明ける若様の持ち物かと思いまして」
「……なるほどね。でも、残念。その本は俺のじゃないみたい」
そう言うと、信彦はいいなに手に持っている本の表紙を見せてくれた。
◇
お店についてすぐのこと。信彦が鞄からデネボラちゃんへのプレゼントを取り出そうとすると、覚えのない恋愛小説が入っていることに気がついた。
「すわっ、一風変わったラブレターか!?」
とポジティブ解釈をして、信彦は小説に目を通していた。
……というのが天変地異説を破る真実であった。
「若様、こちらの文庫本は、若様の持ち物ではありませんか?」
「え、なんで俺のだと思ったのかな?」
「ええ、恋愛小説ですもの……普段から心の内を打ち明ける若様の持ち物かと思いまして」
「……なるほどね。でも、残念。その本は俺のじゃないみたい」
「え? 若様、既に同じ物を?」
デネボラはわざとらしく驚いてみせたけれど――もしかしてこの本を鞄に忍ばせたのは、デネボラなのではないだろうか。なんて甘い考えが、信彦の脳裏によぎる。
そんな彼女の初々しさ・恥じらいを可愛らしく思いながら、信彦は本の中身を話し始める。
「この恋愛小説、なかなかいい攻防を繰り広げているのだけれど、肝心の告白シーンが空白なんだよ。正確に言うと、翻訳しろと書いてあるだけで続きがない」
「それは面白い趣向ですね」
「そうだね、確かに面白いかもしれないね……デネボラちゃんはどう訳す?」
彼女の反応を探るように尋ねると、デネボラはにっこりと微笑んで、
「さぁ。私にはわかりかねます」
と誤魔化されてしまった。(というよりは、婉曲なそんな話を貴様とする気はないぞ、という意味なのだろうが、信彦はそんなこと気にしない)
まったくへこたれずに信彦は自分の考えを述べていく。
「なるほどね。そうだな、俺は遠回しに想いを伝えるなんて論外だと思うんだ。
婉曲的で曖昧な言葉を用いれば、そこに誤解が生じる可能性があるじゃないか。
『愛とはお互い見つめあう事ではなく、共に同じ方向を見つめる事である』とは、『星の王子さま』で有名なサン=テグジュペリの言葉だけど、
初っ端からすれ違っているようじゃ同じ方向を見るどころか、互いに見つめ合う事すらままならないだろうね」
そんなメロドラマよろしくの展開、ちっとも望んじゃいない。
だとしたら、ただただ(自分に)素直に、ただただ(自分に)正直に自分の中のピュアな気持ちを言葉にした方が億倍マシなはずだ。
と、信彦は心の底から信じている。
「だからこそ、敢えて率直に伝えるよ」
デネボラの手を取り、ジッとその澄んだ瞳を覗き込み――
「お前が欲しい」
心の丈をすべてこのひと言に込めて、紳士に真摯に伝える。
「……ええ、構いませんわ」
デネボラは握りしめられた手に、もう片方の手を重ね、
「けれど、その前にチップが必要ですわね、若様?」
この言葉の意訳:早く料金払え。
にっこり笑顔が、少しばかり怖い。
「カードは」
「お父様より、使わせないようにと、先日ご連絡を頂戴しました」
「え、えっと、今日は現金はあまり……」
「当店、ツケ・掛売は承っておりません」
「…………」
信彦は葛藤した末に、携帯電話を取り出し、執事にお金を持ってきて欲しい旨を伝える。
「ドリンクのお代わりはいかがでしょうか?」
そこへデネボラは追い打ちをかける。
「……いや、今日はやめておくよ」
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担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
推理・サスペンス
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月26日
参加申し込みの期限
2015年09月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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