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【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
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いつの間にか、暗くなるのがまた早くなったみたいだ。
ベースの演奏に集中していた
吾妻 優
は、ふと見た窓のむこうの空の色を見てそう思う。
空は薄い闇の色。夜が目前に迫った学校。それだけで少し特別感があるものだが、今日は正真正銘「特別な日」だ。
だって、なぜなら――
「あれ? 優くん?」
ふと声をかけられ、吾妻は振り向いた。
彼以外誰もいない教室。その入口に立っていたのは友人の
雨寺 凛
だった。どうやら先ほどまで全力で走っていたようだ。大きく肩を上下させながら息をついており、黒くて長い髪はややほつれているように見える。
「雨寺か。どうしたんだ」
彼女はたしか文化祭の実行委員だ。こんなところで、と付け加えると雨寺は笑ってみせた。
「ベースの音が聞こえたから、もしかしたら優くんかなって」
雨寺と吾妻は同じ軽音部に所属している。耳慣れた曲に思わず立ち寄ってしまったのだろう。
練習? と教室を見回しつつ彼女がそう尋ねる。吾妻は小さくうなずいた。
「ベースは息抜きで弾いてただけだけどな。クラスの出し物の最終確認でもしようかなと思って。そういう雨寺は?」
こんなとこで寄り道してていいのかよ、と言うと、あ、と雨寺はそこでようやく思い出したような表情をしてみせた。
「だめだめ、急がないといけないんだった! サンマパン!」
「サンマパン?」
彼女の要領を得ない答えに首を傾げると、そう! と雨寺は語気を強めて言った。
「注文してたぶんを取りに行く途中だったの! 急がないと!」
じゃあまた! そう言って手を振ると、雨寺はくるりときびすを返して走っていった。
元気のいいその背中に、おー、と無気力そうな声をかける。
無気力そうな――。けれど今は、決してそういうわけではない。
(……なんか、意外だよな)
再び静けさの戻った教室の中。
クラスメイトのいない教室の中、吾妻は考える。
自分の性格は自分でも把握しているつもりだ。面倒臭がり、怠惰で無気力。
(加えて愛想も無いときたもんだ)
そんな自分が、クラスの出し物や文化祭の発表のために最後までひとり教室に残っている。
あまりこういうことは考えないようにしていたけれど――
走り出す雨寺の後姿。舞い上がった髪の毛やスカートの裾の広がりを思い出しながら、吾妻は思う。もしかしたらあんな風に、自分も真っ直ぐに、一生懸命になってみたかったのかもしれない。今までは、失敗を恐れてその一歩を踏み出せないでいただけなのかもしれない。
この島に来てから、まだ1年も経っていないのに本当にいろんなことがあった。
面倒だ、と一蹴しようとしても、ついつい巻き込まれてしまう自分がいた。
もしも本当に嫌だったなら、もっと徹底的に突っぱねることもできたかもしれない。
けれど、なんだかんだでそうしなかったということは。つまり。
「優くん!」
静かだったはずの教室に、ふいに弾んだ声が響く。
考え込んでいた吾妻が驚いて顔を上げると、目の前に何かがゆるやかな弧を描きながら飛んできているのが見えた。
「うわっ」
反射的に手でつかんだそれは――パンだった。
「最後までがんばってる優くんに、差し入れ!」
教室の入口には、またもや雨寺が立っていた。
ただ、先ほどとは違いその手には大量のビニール袋。文化祭で使うパンの入った袋が握られている。そのうちのひとつを放ったのだろう。
そのパンをつかんだとき、なぜかそのタイミングで吾妻ははたと気づいた。
――なんだかんだ、この面倒で厄介な場所が好きなのだということに。
「……なんだ。そんなことか」
吾妻が思わずそう言うと、雨寺は不思議そうに首を傾げてみせた。
「え? 何か言った?」
「別に何も」
絶対誰にも言ってやらねえけど。
そんな意地っ張りでささやかな決意を胸に抱きつつ、吾妻は短く答えた。いつものようにそっけなく答えたつもりだったが、存外自分の声の響きはやわらかかった。
そんな吾妻の様子に気づいたのか気づいていないのか、雨寺はそっか、と短くうなずく。
「じゃあ私、急がなきゃ。優くんも準備がんばってね」
「ああ。そっちこそ」
再び背を向けて走り出す雨寺。
再び静かになった教室。
周囲の出し物を見渡し、吾妻はよし、と小さく気合を入れるように息を吐いた。
(あともう少しだけ、頑張ってみてもいいかもな……)
やがて、講堂の方から大きな歓声が聞こえてくる。
どうやら無事、前夜祭は始まったようだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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