僧職系男子の
中野 空也は寝子島高校2年1組の担任である。
担当は倫理で、普段は仏教の成り立ちや変遷、哲学者の思想などを授業で紹介している。
しかし、今日の授業は少し趣が違うようだ。
中野先生はピンと背筋を張ったまま、黒板にカツカツと文字を書いた。
『 不 殺 生 』
中野先生は向き直ると、生徒たちに語りかけた。
「仏教の教えにこの『不殺生』という言葉があります」
ハキハキとした口調は、生徒たちの耳に強い印象を残す。
「生きものを自ら害してはならない。また他人に殺させてはならない。また他の人々が殺害するのを容認してはならない。これは仏教のみならず、キリスト教などにも重んじられてきた思想です。それも、2000年以上も前からずっと私たちの倫理観の根底に根付く思想です。様々な思想が入り混じってきた有史の中で、これほど強く、そして長く影響を及ぼす思想は非常に興味深いと思いませんか?」
偶然、担任の中野先生と目が合った
花風 冴来は思わず身構えた。
そして、無言で目を逸らす。
すると程近くにいたクラスメイトの
南波 太陽が、若干ウザい口調で花風にちょっかいを出し始めた。
「さっきゅん、さっきゅん! 中野先生チョー見てるし!」
「う る さ い 、 授 業 中 よ ?」
「アッハイ(戦慄)」
謎の威圧感(笑顔)に、流石のチャラ男も黙らざるを得なかった。
そして程なくして熟睡をし始める南波である。
中野先生はそれでも寛容に授業を続ける。
(もしくは諦観ともいう)
「今日は、皆さんなりに『何故、人を殺してはいけないのか?』を考えて、ここで発表してもらおうと思います。ただ発表するのではなく、自分の考えを端的に示した言葉を書にしたためてみましょう」
そう言いながら、生徒たちに半紙と書道セットを配る中野先生。
「単語は熟語に拘らず、自由な発想で書いて構いません。皆さんの考えを、是非その半紙に込めて下さい」
教室がにわかに賑やかになる。
さて、どのような『思想』が垣間見えるのだろうか?
概要
このシナリオは2年生のみならず、寝子高生ならばどの学年でも参加可能です。
(寝子高の授業は単位制のため、一部は学年を超えて受講が可能です)
アクションには以下の2つを必ず添えて下さい。
『人を殺してはならないと考える理由』
『その理由を端的に表した言葉』
授業の流れは以下のようになります。
『書道(言葉を書く)』→『発表』
他人の発表に対して感想を述べてもいいでしょう。
(その際はGAをおすすめします)
ただし、他人を非難するような内容は採用しづらくなります。
マスターより
今回は大真面目に哲学をしてみませんか?
ごきげんよう、乾物です。
大きな動きはありませんが、心情アクションで是非とも乾物を唸らせてみて下さい。
それでは、皆様の熱の篭った『思想』をお待ちしております。