シンデレラ、それはめでたしめでたし……で終わる幸せな童話。ほとんどの人々が読んだ事があったり、物語を知っている。そんな世界的にも有名な童話だ。
物語には諸説色々あるけれど、大まかなストーリーは継母や義理の姉に虐げられていたシンデレラが魔法使いの力を借りて、お城の舞踏会へ赴き王子様と夢の様な時間を過ごす。けれど0時になるとその魔法は消えてしまう為、魔法が解ける前に王子様の前から消えて家へと帰るのだ。その途中、履いていた硝子の靴を片方落としてしまい、それを手に入れた王子様が国中の娘にその硝子の靴を履かせてシンデレラを探し出し、最後は王子様と結ばれてハッピーエンドという物。
寝る前に読んだ本を閉じ、桃井かんなはこう言った。
「シンデレラしか履けない靴って、いったいどんなのだったんだろー?大きかったのかなー、小さかったのかなー??形が特殊だったのかなー?」
小学生ながらにクールだと言われるかんなだが、その発想は子どもらしい可愛い意見だった。シンデレラにしか合わない靴なんてちょっと現実味がないようなお話だけど、本当はそんな物語に憧れているのは絵本を見つめる表情から見て取れる。
現実にはあり得ない話だと思ったけれど、もしかしたら夢の中では……そこまで考えて、かんなは首を振った。
「そんなに都合よく見たい夢が見れるわけないしねっ」
もそもそと布団に潜り込み、目を閉じる。枕の傍にはさっきまで読んでいた絵本が大事そうに置かれていた。
うとうとした感覚の後、かんなは緩やかに意識を手放して寝息を立てていた。そして、夢を見る――。
「……な、何よここ、どうなってるのー!?」
景色は総天然色、フルカラーの夢の中。見覚えのある南瓜の馬車に、魔法使い。硝子の靴と、シンデレラ。そこまでは絵本で見た光景と一緒だった。
それが、複数でなければ。そして、自分の姿がシンデレラでなければ――。
こんにちは、加持蜜子です。
今回は夢の中のお話です、寝る前にかんなが読んだ童話の世界が夢の中で展開されます。が、お話そのままの展開ではありません。
何せ夢です!夢!複数のシンデレラの中には強気なシンデレラも、泣き虫なシンデレラも、ぐうたらなシンデレラもいます。魔法使いも世話焼きなのから放任主義、果てはシンデレラに独立を促しちゃうような魔法使いもいます。王子様もシンデレラ一筋なのから、堅実な王子に結婚なんて面倒くさいと思っている王子もいるでしょう。
そんな夢の中、あなたはどんなキャラクターで、立ち位置で物語を進めて行くのでしょうか?皆様の思い描いたシンデレラ、お待ちしております。
【補足】
・参加者となったキャラクターの皆様は夢の中にいます。舞台はシンデレラです。
・夢の中で、何故かシンデレラの登場人物になっています(お好きな登場人物で構いません、街のモブでも可能です。キャラクターが被るのも問題ありません)
・夢の中、シンデレラの舞台で何をするのか、どんな登場人物と出会うのか、どんな風に夢の中のシンデレラは結末を迎えるのか。全ては夢の中の行動次第です。
・参加者の皆さんは、これは自分の「夢」なんだと理解しています。けれど神魂の影響か、他の参加者さんの夢ともリンクする事もあるようです。この影響は誰かに悪影響をもたらす様な物ではありません、何せ夢ですので翌朝には「なんとなくこんな夢を見た気がする」程度の認識です。
・アクションによっては他の参加者さんと一緒になる場合があります。一緒になりたくない、自分だけの夢を見たい場合は【交不可】とだけアクションに記載頂けると助かります。
・夢の中だからといっても、公共良俗に反する事や全てが思い通りにいくかはわかりません。だって夢だもの!