その日、朝から衝撃的なニュースが駆け巡った。
『本日、寝子島は「寝豆島」に改名されました。それに伴い、一家に一匹モルモットが支給されると役場から公式発表されました』
ネコがたむろしていた島は、一日でモルモットが街中に溢れる島へと早変わり!
そこらじゅうでプイプイプイプイと聞こえてくるのだ。
これだけでも衝撃的だが、更に衝撃的なニュースが飛び込んできた。
『寝豆島改名記念として、寝子電は「寝豆電」に生まれ変わり、世界初のバイオ技術で誕生した生きてる電車車両「モルモット電車」が本日から運行されます。電力を消費しないクリーンな公共交通機関として、今後は寝豆電に世界の注目が高まっており――』
島のド真ん中をプイプーイと警笛代わりの鳴き声を響かせながら巨大モルモット型電車が爆走していた!
う~ん、さてはこの状況、カオスだな???
更に、モルモット化したのは寝子電だけではない。
乗用車やトラックやバス、観光用フェリーなどの乗り物に止まらず、隣の駄菓子屋のお婆ちゃんやクラスメイトも巨大なモルモットになって平然と日常生活を送っている!
「プイプイ!(おはよう!)」
「プイプーイ!プイププイ?(おはよー!あとで宿題みせて?)」
うわああああー!寝子島の学生たちも巨大モルモットに変身してる~!
モッフモフの身体をせわしなく動かして、口元にニンジンスティックをかじりながら通学してる!
「プップーイ♪プイプイプププイ☆(いっけなーい♪遅刻遅刻☆)」
「プイ!?(うお!?)」
「プイー!(きゃー!)」
(2匹が勢いあまって激突!)
「プイプイプイプイー!(急に路地裏から飛び出したらあぶねぇだろー!)」
「プイプイプイー!プイププイー!(ごめんなさいー!遅刻しちゃうー!)」
「プイプイプイプイ……プ~イ、プププイ……(なんだよアイツ……ふ~ん、おもしれー女……)」
なんかベタなラブコメ展開も始まってるー!?
自分はモルモット同士相手に何を見せられてたんだ!?
って、まさか、自分も……???
う、うわー!モルモットになってるー!?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
灰色猫テオは溜息を吐いていた。
「どうにかしねぇとだな……」
どうやら今回の異変にテオが関連しているようだ。
春先になるとバカみたいに神魂が抑えきれなくなる日が1日限定で発生する。
これはたとえ、らっかみでも防ぎ切ることは非常に難しい。
しかし、元の寝子島へ戻すためのアイテムをテオは密かに生み出していた。
「俺の吐いた毛玉に神魂を宿して、この島中に放った。それを7つ捜して“元に戻して”と願えば騒動は終わるぞ」
それが、7つ集まると願いが叶うとされる『ネコモウボール』……!
一毛球(イーモウチュー)から七毛球(チーモウチュウ)の7つは、モルモットで埋め尽くされた寝豆島の何処かに散らばっているというのだ。
もしかしたら水の上に浮かんでいるかもしれない。
もしかしたらゴミ箱に捨てられているかもしれない。
もしかしたら何故か八百屋で売っているかもしれない。
探せ! ひとつなぎのネコモウボールは確かに島の何処かにある!
ありったけの毛玉を掻き集め、寝子島を取り戻しに行くのだ!
「んじゃ、7つ集まったら寝子高……いや寝豆高の屋上へ来い。俺が願いを叶えてやる」
テオはそう告げると、約束の地で眠りについたのだった……。
さあ、キミもプイプイしてみる??/
エイプリルフールなので思いっきりバカバカしいシナリオをご用意しました。
プイプイ鳴きながらモルモットで溢れた島で大騒ぎしましょう。
【出来る事は3パターン!】
・あなたは人間のままです。島に溢れたモルモットを可愛がります。
モルモット自動車や寝豆電に乗って、カオスな日常をフツウに過ごします。
・あなたはモルモットです。モルモットになってプイプイしながら日常を過ごします。
街にはモルモット化した島民向けのお店がズラリと並んでいます。
激映えなサラダバーショップやモルモットファッション店など、プイプイと楽しみましょう。
・あなたはこの島の異変を正したいと考えています。
テオが吐き出した毛玉こと『ネコモウボール』を7つ集めます!
毛玉は色々な場所に隠れていたり、放置されていたりします。
(発見場所は参加者の皆様の想像力で自由に設定しちゃってください!)
もしも参加者のアクションの都合で7つ集まらない場合もあるので、発見場所はいくつかアクションで記載していただけると助かります。
……ということで、モルモットだらけの寝豆島を楽しんじゃいましょう!