ごごごごご……どががががん!
雨崎 荒太郎はすさまじい轟音に思わず身をすくませ、目の前で繰り広げられる光景にあんぐりと口を開けた。
「ろ……ロボットと怪獣が戦ってるー!」
巨大なビルがいくつもそびえる街は都会だが、見覚えのない街並みだ。ホログラムのような半透明できらびやかな看板や広告が踊るその光景は、SFに登場する未来都市を思わせた。
ひょっとしたら自分の知る地球ではない、別の世界の街かもしれない。そんな直感が荒太郎の胸に飛び込んできた。
そう……彼は
ニャルキーを食べたことで、この別世界へ転生してしまったのだ。
地球によく似たこの異世界では日常茶飯事だが、荒太郎には見たこともない光景が眼前で展開されている。
かたや、ビルに並ぶほどの巨大ロボットだ。青いボディに赤いラインの入った人型ロボットが、拳を握り身構えている。背中には翼が生えていて、体のあちこちには武器らしきものが備えられている。
対峙するのは、勝るとも劣らない巨体を誇る、形容するなら二足歩行の犬といったところだろうか。しかしその首は二つあり、いずれも獰猛な牙の間から炎の息を吹いていた。
巨大ロボットに巨大怪獣。まるで特撮映画かアニメのようだ。
ロボットがブースターを吹かして突撃し、強烈なパンチをぶちかませば、怪獣も負けじと引っかき攻撃を繰り出し、口から熱線を浴びせかける。
『必殺!! アトミックミサイルパーンチ!!』
ぎゃおおおおおん……!! ロボットのパイロットが気合の叫びとともに放つ拳が火を噴きながら飛び、怪獣へ叩き込まれる。
「……はっ。ぼくは何をすれば?」
荒太郎がこの世界へ転生したのなら、何か彼だけの役割があるはずだ。
例えば、目の前のロボットは怪獣に敗退し、かわりのパイロットとして彼が招集されるのかもしれない。あるいはパイロットを支援するオペレーターだったり、随伴する戦闘機の操縦士だったりするのかもしれない。
またあるいは……実は荒太郎自身が怪獣で、ロボットと激闘を繰り広げることになるのかもしれない。
『……○×シティに、今年……体目の
<ビースト>が出現しました。現在街を破壊……に向かっている模様。
A.B.Iは対ビースト巨大兵器
<ハンター>を即時投入し、ビースト撃破を……』
どこからか風に乗って聞こえてくるラジオの声が、彼らの名を知らしめた。
巨大怪獣、『ビースト』。
ビーストを狩る人型兵器、『ハンター』。
「ぼくは、あれに乗るのかな? それとも……壊す?」
どうやら寝子島から転生したのは、荒太郎だけではない。
異世界転生を果たした、誰もが何らかの役割を担うことになるのだろう。
ごごごごご。ずががががん!
巨大ビルがいともたやすく崩れ落ちてゆくこの異世界で、はたして君は、どんな役を演じるのだろうか?
こんにちは、水月 鏡花です。
雨崎 荒太郎さん、トピック『異世界に転生した後の人生を占ってみる件。』でのにゃんゾロ、
おめでとうございます!
今回はこのようなガイドを用意しました。
雨崎さんは主人公にも、それをサポートする脇役にも、敵役にもなることができます。
ご参加の際はぜひ、自由なアクションでお楽しみください。
概要
舞台となるSF的な未来都市は、深海や宇宙、あるいは異次元から出現する巨大怪獣、
その名も『ビースト』の襲撃におびやかされています。
ビーストの脅威に対抗するため、対怪獣機関『A.B.I(Anti Beast institution)』が開発したのが、
巨大ロボット『ハンター』です。
ハンターを筆頭に、人類は次々に出現する怪獣と戦い続けています。
あなたはそんな怪獣と巨大ロボットがぶつかり合う異世界へ、転生してしまいました!
あなたはハンターを駆るパイロットでしょうか?
あるいは彼らを支える機関のサポートスタッフでしょうか?
はたまた、人類を滅ぼすべく迫り来る怪獣の一体でしょうか?
単なるモブ一般市民だったりするかもしれませんね。
お好きな立場に転生して、自由にお楽しみください。
アクション
例えば以下のような立場で参加することができます。
世界観に沿っていれば、その他の自由なスタンスで参加することも可能です。
★対怪獣機関『A.B.I』
巨大怪獣ビーストを撃退するために結成された組織。
主に巨大ロボット・ハンターの開発と運用、パイロットの育成などを行っています。
ハンターのパイロット、戦闘時にハンターを輸送したり支援戦闘を行う戦闘機の操縦士や、
指揮官、基地で働く整備員、食堂のおばちゃん、避難民、火事場泥棒、ビーストを予知する超能力者、
撃破したビーストの肉や骨を集めて売りさばく裏商人など、様々な人物になることができます。
★『ハンター』
全長数十メートルの巨大ロボット。
1~2人乗りで、乗り込んだ2人が息を合わせて動かすものや、
AIによるサポート機能により1人でも動かせるものなど、さまざまなタイプが存在します。
いずれのハンターも、機体ごとに適合した人物が、厳しい訓練の末に動かすことができます。
パイロットは、やけにぴっちりとして身体のラインが丸見えなパイロットスーツの着用が必須。
機体には多数の銃火器や近接武器を装備し、状況に応じて使い分けることができます。
また、各機体には『必殺武器』『必殺技』があり、武器や技の名前を気合を込めて叫ぶことで発動可能です。
ハンターの名前、形状や武装、備える機能、必殺技など、自由に設定してお楽しみください。
人型以外の形状だったり、合体変形機能など盛り込むのもアリ。
中には、自分自身がハンターに転生してしまう、なんて人も?
★『ビースト』
どこからともなく出現し、人類やその構築物を破壊してゆく、巨大な怪獣たち。
非常に謎多き存在で、人類がビーストについて知りうることは、今のところほとんどありません。
彼らに共通しているのは、人類に対して敵意を持ち、一度攻撃を始めたら止まらないという点です。
実在の動物が巨大化したようなものや、神話に登場する怪物のような姿をしたもの、
エイリアンのような奇怪な身体を持つもの、不定形で分裂して数を増やすもの。
複数の頭を持っていたり、翼を生やして空を飛んだり、口から光線を発射したり……などなど、
その生態は多種多様です。
自分自身がビーストに転生したり、あるいは転生して戦いたいビーストを考えたり、
あなただけのビーストをご指定ください。
もちろん、マスターにおまかせもOK。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
あなたの良く知っているあの人も、この世界に転生しているかも?
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上になります。
皆さんのご参加をお待ちしています。