「こらーっ、やめなさーい!」
ここは星幽塔第一階層、箒と魔法具のお店
『sweep∽sleep』。
店内には
チェス・ブルームの声と、なにやらどたばたがしゃんとやかましい音が響いている。
壁を、天井を蹴り、縦横無尽。多数の小さな影が、俊敏に動き回っている。
どうやら、トラブルらしい。
一説には意思を持った箒と魔法具を扱う店と言われているが、影に翻弄されるようにさまざまな道具たちがことことと動き、ざわめき、騒いでいた。
「どうしたのですか?」
騒動を聞きつけたのか、やってきたのはノエル・バレ。箒と魔法具達の製作者である。
チェスはすがるように叫ぶ。
「グレムリンが出たんです!」
指差した先の棚の上では、いかにも狡猾そうな小悪魔たちがきききとこちらをあざ笑っていた。
グレムリンは、機械や道具にイタズラをする妖精の一種と言われていて、星幽塔でもたびたび出没する厄介な魔物だ。
どうやら『sweep∽sleep』の意思持つ魔道具たちもまた、グレムリンによって少々狂わされてしまったようだ。
「早く捕まえないと……あっ」
その時、不思議な光が店内に弾けた。
それは星幽塔に満ちる星の力の働きであったのか、あるいは今では大いに繋がりのある、寝子島からの神魂の導きであったのかもしれない。
ともかく魔道具を奪ったグレムリンたちの一部が光に包まれ、消えてしまった。
「これはいけない。グレムリンたちは、例のネコジマというところに逃げていったようですね」
「ええっ。それはまずいですね」
残ったグレムリンたちの動きを注視しつつ、ノエルが手のひらをかざすと、立てかけられた箒たちが動き出した。
箒たちは生き物のように飛翔し、やがて先ほどのグレムリンたちと同じように光に包まれ、消えた。
「グレムリンたちが関係のない人々へ迷惑を及ぼすのを、黙って見過ごすわけにもいきません。あの箒たちが人々の助けとなってくれるでしょう」
星幽塔にはびこる魔物のせいであり、ノエルやチェスやお店には全く落ち度は無いわけだが、それでも捨て置くことはできなかった。
救いの手は送ったが、それはそれとして店内はいまだ混乱の中にある。
二人はグレムリンへ向き直り、身構えた。
「あとは、この魔物をどうにかしないと……!」
「店をこれ以上めちゃくちゃにされては困りますからね」
グレムリンは、きききと笑っている。
こんにちは、風雅宿です。
よろしくお願いいたします!
概要
今回の舞台は、星幽塔にある魔道具店『sweep∽sleep』、そして寝子島です。
星幽塔では、お店へ侵入したグレムリンが、商品である魔道具を暴走させています。
おかげで店内はしっちゃかめっちゃか、危険な状態です。
グレムリンたちはなおも俊敏に動き回り、イタズラし放題。
魔物たちにオシオキして、お店に平和を取り戻してください。
一方、寝子島のあちこちには、星幽塔から逃げてきたグレムリンたちが出没。
家電製品や自動車、スマホやゲーム機、それにぬいぐるみやフィギュアなどのオモチャまで、
さまざまなものを操り、混乱を撒き散らしています。
寝子島住人たちは今のところまだグレムリンの存在に気づいていませんが、それも時間の問題です。
魔物たちをこっそりやっつけて、星幽塔へ叩き返してやってください。
グレムリンは身長50cm程度の小さくてすばしっこい妖精で、
狡猾で知能も高く、中には一部人語を話す者もいるようです。
手を触れた道具や機械に意思を宿らせたり、暴走させたりする能力を持ちます。
暴走した物体は、グレムリンが意識を失う、死ぬ、自ら能力を解除するなどで元に戻ります。
星幽塔、寝子島ともに、ひとももれいびもほしびとも、自由に参加可能です。
二つの舞台で展開する魔物譚、お楽しみください!
アクション
まずは、
【星幽塔】
【寝子島】
いずれに参加するかををお書きください。
なお、魔道具店『sweep∽sleep』の店員PCさんや関連するPCさんが参加していない場合、
店員はなんとなくぼかして描写されます。
◆魔道具店『sweep∽sleep』
星幽塔では、『sweep∽sleep』の店内に現れたグレムリンに対処します。
店内には暴走した魔道具が暴れ狂っており、大変危険です。
魔道具一品につきグレムリンが一匹おり、倒せば暴走は収まります。
<魔道具の一例>
・星のジョウロ:園芸用の魔道具。スプリンクラーのように水を散布します。
・星の鏡:離れた場所の様子をランダムに映し出す鏡。暴走状態では、攻撃をそっくり相手に跳ね返します。
・星の金槌:鍛冶屋から持ち込まれた修理品。飛び回ってはあらゆるものに殴りかかります。
・箒たち:意思を持つ箒たち。飛び回って体当たりしたり、やってきた人を店外へ「お掃除」します。
など。
◆寝子島
あなたの部屋で、道端で、学校や職場で、などなど舞台は自由に指定して構いません。
寝子島へやってきたグレムリンによって、あなたの持ち物、道具や機械、あなたの大事なものなどが、
意思を持ったかのように動き出し、暴れ回ります。
暴走すると、もともと持っている機能を活用して襲ってくるほか、不思議な力で攻撃してくることもあります。
攻撃をかいくぐり、グレムリンを倒せば現象は収まります。
一般人にバレないうちに対処してください。
<暴走するもの一例>
・テレビ ・ラジオ ・パソコン ・スマホ
・洗濯機 ・冷蔵庫 ・ゲーム機
・ぬいぐるみ ・フィギュア
・椅子 ・テーブル ・布団やまくら
など、物体であればなんでも。
なお寝子島におけるグレムリンとの対決には、星幽塔から送られてきた箒が助っ人をしてくれます。
箒に乗り、高速で逃げるグレムリンを追いかけたり、接近戦では武器として使用したり、
勝手に動いて援護してくれたりします。
グレムリンを倒せば、箒は星幽塔に帰り、『sweep∽sleep』で主に事が終わったことを報告します。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
ただし、星幽塔ではほしびとのNPC、寝子島ではひと・もれいびのNPCのみ登場できます。
また、このシナリオでは、Xイラストのキャラクターも描写することができます。
口調などのキャラクター設定は、アクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いてもらえれば大丈夫です。
星の力
星幽塔にいると、星の力 と呼ばれる光が宿ります。
★ 基本的な説明は、こちらの 星の力とは をご確認ください。
星の力やその形状は、変化したりしなかったりいろいろなケースがあるようですが、
このシナリオの中では変化しませんので、このシナリオではひとつだけ選んでください。
ひとともれいびにはひとつだけですが、
ほしびとには、第二の星の力(虹)もあります。
★ 虹についての説明は、こちらの 第二の星の力 をご確認ください。
アクションでは、どの星の光をまとい、その光がどのような形になったかを
キャラクターの行動欄の冒頭に【○○の光/宿っている場所や武器の形状】のように書いてください。
衣装などにこだわりがあれば、それもあわせてご記入ください。
衣装とアイテムの持ち込みについて
塔に召喚されると、衣装もファンタジー風に変わります(まれに変わってないこともあります)
もちものは、そのPCが持っていて自然なものであれば、ある程度持ちこめます。
※【星幽塔】シナリオのアクション投稿時、作物・装備品アイテムを所持し、
【アイテム名】、【URL】を記載することで、
シナリオの中で作物(及びその加工品、料理など)・装備品を使用することができます。
※URLをお忘れなく!!!
※オーダーメイド装備品についてNew!
鍛冶工房のトピックを経る(またはシナリオなどで得る)場合のみ
アクション冒頭で指定した星の力とは別に、装備品固有の《特殊効果》が認められます。
アイテム説明欄に、トピックでの完成時の書き込みURL・シナリオ入手時のURLを記載してください。
例:http://rakkami.com/topic/read/2577/2116
それでは、皆さんのご参加をお待ちしております。