シナリオ「【中間テスト】馬鹿には見えないテストペーパー！？」

【中間テスト】馬鹿には見えないテストペーパー！？

　
　キーンコーンカーンコーン……

　講堂いっぱいにチャイムが鳴り渡った。いよいよ中間テスト初日、である。

　寝子島高校の中間テストは今年から、教室ではなく講堂に全生徒を集めて行われる。
　さて、あなたは今、そのどこかの一席に座って、テストの開始を待っているところだ。
　ステージから呼びかける先生の諸注意を、あなたは今、眠い目をこすりながら聞いていることだろう。
　または全てをあきらめ、もはや運を天（と鉛筆）に託した境地だろうか？
　いやいや、そんなはずはない。日々怠りなく励んだ勉学の成果を見せるため、自分は万全の体調でこの日に臨んでいる！　ということだって、もちろんありうるだろう。
　だが、いずれにしてもあなたは驚くことになる。

　先生が配り始めた問題用紙が、何故か自分にだけ見えないからだ。

「えっ……、せ、先生？」
　通り過ぎる教師に訊ねても、問題用紙なら目の前にあるじゃないかと言われ、困惑するあなた。
　あわてて机の上をまさぐれば、確かにくしゃっとした紙の手触りがそこにある。
　けれど、どんなに目を凝らしても、見えるのは長机の木目模様ばかり。これは、いったい……？
『ここで、てめえらに残念な知らせがある』
　そこに聞こえてきたのは、猫のテオの声だ。例の、頭に直接ひびく声。あなたの他にも何人か、キョロキョロしている生徒がいるところを見ると、どうやら今回は特定の対象に絞って語りかけているらしい。
「また何かの事件？　残念な知らせって……」
　言いかけたあなたの声を、あわただしくテオがさえぎった。
　
『いいか、よく聞きやがれ。どうやら神魂の影響で現在、
「馬鹿な生徒には問題用紙が見えない」事態が、この試験会場で発生しているらしい』

「…………は？（絶句）」
『問題用紙に神魂が宿って、意志を持ち始めたようだ。
　てめえらにテストが見えてないのは、そのせいだな（うんうん）』
　あまりのことに、理解が追いつかないあなた。
　馬鹿には見えないということは、つまり、あなたのオツムは……？
「ちょっ、まっ、えっ？　ええっ？」
『いやまぁ、人間どものテストなんざ、俺にしてみりゃどうでもいいんだが。１つ問題がある』
「よくない、よくない！　何言ってんの！？」
『困ったことに、ののこも問題用紙が見えてねーらしい……（目逸らし）』

　気まずい、沈黙。

「神様ェ……」
　見れば確かに遠くの席に、キョロキョロと挙動不審な、野々ののこの姿が……。
『このままだと、試験を受けられずに、ののこが赤点になっちまう……ッ！』
　こんなになさけないテオの声を聞くのは、かつてない事態だ！
『いや、と言うかそれ以前に、問題用紙が見えないと、
　フツウが壊れていることに、ののこが気付いちまう。
　この世を混沌にしたくなければ、そうなる前にてめえらで、この事態を解決するんだ！（なげやり）』

　テオの話では、神魂の宿った問題用紙と希望者を、これから異世界に跳ばすとのこと。
　ののこの件はひとまず置いておくとしても、このままテストが見えなければ試験を受けられないのは、あなたとて同じこと。事件を解決──つまり神魂の宿ったテストを元の紙に戻せれば、再びこの瞬間の試験会場に戻って、テストの続きを受けることができるらしい。

　さあ、あなたなら、どうする？
　このまま、問題用紙が見えない屈辱にむざむざと甘んじるのか、それとも……？

運営部より

【中間テストの概要】

寝子島高校の中間テストは、全学年全クラス共通で４日間（１日３～４科目）行われます。
今年から、全生徒が大学受験のように講堂で受けることになりました。
１，２年生が１階席、３年生が２階席で、それぞれ長テーブルが設置されています。

＜裏情報＞
遊んでいる生徒が多いのか、今年の春から急激に学力が落ちているようです。（はあ……）
それを一部の教師が危惧し、大学受験を意識させるためにこのような形になったということです。

【中間テストのシナリオ】

中間テストに関するシナリオは、本シナリオを含めて３つあります。
全て定員無制限で、寝子高生は重複して参加することもできます。（予定はリアルタイム）

　　◇テスト前日
　　　対象：全寝子高生
　　　担当：焼きスルメマスター
　　　公開：公開中【中間テスト】一夜漬け狂騒曲　～寝るなよ？　絶対寝るなよ？～　

　　◇テスト当日（初日）
　　　対象：シナリオガイドを参照してください。
　　　担当：鈴木二文字マスター
　　　公開：公開中（本シナリオ）

　　◇テスト当日（最終日）
　　　対象：全寝子高生
　　　担当：梅村象山マスター
　　　公開：６～７月中

＜ご注意＞

※中間テストシナリオは、３つとも定員に制限はありません（システム上1000人と表示）。
※すべての参加キャラクターが描写されます。
※参加キャラクター数によっては、マスターが追加されることもあります。
※リアクション完結日は、参加キャラクター数が50人を超えるとアクション投稿期限より30日以上かかることがあります。
※その他、予定変更の際はそれぞれのシナリオガイドのページに追記されます。

ゲームマスターより

担当ゲームマスター

鈴木二文字

マスターコメント

　
　さて、以下が今回の中間テストで配られた、問題用紙になります。
　もちろん聡明なあなたには、全ての試験問題が読めているものと思いますが……、

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┃　　　　　　１学期中間テスト問題用紙　　　　　　┃
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　えっ？　何も見えないって？　そんな馬鹿な！？
　じゃあ、まさか、あなたのオツムは、…………（目逸らし）

　申し遅れました、マスターの鈴木二文字と申します。
　今回、テオはＰＣを無差別に異世界に送り込むような真似はせず、テストが見えない有志のＰＣだけを、トクベツに選別して送り出してくれます。
　つまり、このシナリオに参加申し込みをした時点で、そのＰＣたちは全員、

　問題用紙が見えてない＝プレイヤーさんも認める馬鹿ＰＣ

　という扱いになります。じっくりよぉ〜〜くお考えになった上で、参加をお決め下さい。

▼エネミー情報：
・ＰＣといっしょに異世界に跳ばされる、問題用紙のデータです。ＰＣの人数分＋１枚（ののこの分）います。
●付喪紙（ツクモガミ）
・神魂が宿って、意志を持ち動き回れるようになった、問題用紙。紙から短い手足が生えている。
・茶碗や唐傘に手足が生えた、妖怪変化の付喪神のようなビジュアルでご想像下さい。
・特徴：馬鹿には見えない。
・ただし、近くでＰＣが何か頭良さげな行為をしたり、ナイスなアイデアを思い付けば、その姿が見えるようになります。
・ＰＣに目視観測された付喪紙は、元の問題用紙に戻って、現実世界の試験会場に帰っていきます。
・付喪紙を元に戻したＰＣもいっしょに、テオが現実世界に帰してくれます。出発直後の時間に戻ることができますので、試験を受ける時間は充分あります。
・ただし付喪紙を破いたり濡らしたりすると、元に戻した問題用紙にもそのダメージが反映されちゃいます。注意！
・また付喪紙に実体はあるので、目視できずとも触れることはできます。時々キューキュー（ＱＱ）可愛く鳴きます。

▼異世界情報：
・事件が起こるのは中間テスト初日の４科目、【物理】【地学】【生物】【世界史】の試験中です。
・上記４科目のうち、ＰＣにテストが見えなかった１科目をアクションの１行めにお書き下さい。
・ＰＣはその各科目ごとに、テオが投げやりに造った以下の世界に跳ばされます。各世界には、その科目に応じたテキトーな法則が働いています。

【物理】
・テキトーな万有引力が働く世界です。全てのおっぱいが引力を有します。
・小さなおっぱいは、より大きなおっぱいに引き寄せられます（男女問わず）。
（この科目に参加の女子ＰＣはバストサイズの記入必須。非公開希望と書けば、サイズは公開されません）

【地学】
・テキトーなプレートテクトニクス理論が働く世界です。
・身体の上で着衣が分裂・移動をくり返し、際どい所までめくれ上がったり、ずり下がったりします。

【生物】
・テキトーな進化論が働く世界です。ＰＣは時間経過により人魚に進化します。
・陸上での移動が困難になり、かつ学校中の猫から狙われます。

【世界史】
・アバウトな原始時代っぽい世界です。ＰＣはクロマニョン人になります。
・男子は葉っぱ１枚、女子は毛皮ビキニです。マンモスとサーベルタイガーが校内をウロついてます。

・４つの世界の場所はどこも、無人の校舎となります。
・テオが投げやりに造った世界のため、校外には何もありません。
・また、４つの世界は完全に別次元のため、ＰＣが各世界を行き来することはできません。
・シナリオ参加ＰＣたち以外の生徒はおりません。ののこもこの世界にはいません。カラスもいません。
・テオは校舎のどこかにいますが、原則ＰＣを手助けすることはありません。
・ＰＣが『ひと』の場合は、間違ってテオが異世界に放り込んだ、という扱いになります。

▼最後に：
　以上、そんな感じの（たぶん）コメディシナリオです。
「馬鹿にはテストが見えない」というルールの本シナリオですが、「馬鹿」の定義についてはあえて曖昧にしてますので、「赤点寸前」「頭脳明晰だけどこの科目だけはニガテ」「寝不足で今日はぼんやり」など、あなたのキャラに合わせて、お好みで決めて下さい。

　また、ののこ本人は現実世界に居残ったままですので、余裕のあるＰＣさんは、２枚以上の付喪紙を元に戻してあげましょう。ののこの机にもその問題用紙が返って、彼女も無事にテストを受けることができます。

　（はっ）そう、世界の命運は、選ばれし君たちの肩に掛かっているのだ！（思い出したように）
　

サンプルアクション（1）

プレイヤーの目的・意図: 本気で自分を天才だと思ってますが、
アホの子なのは最初から、周囲にはバレバレな感じで。
キャラクターの目的・理由: 馬鹿にはテストが見えない……ですって？
みっ、見えてますけど！　見えてますけど何か！？
キャラクターの行動・手段: 【地学】
「あっ、ありえませんわ！？　寝子高始まって以来の神童と呼ばれるこのアタクシに、
　まさかテストが見えないなんてこと、あるはずが……（震え）」
　異世界に跳ばされても、他のＰＣさんの前では必死にその事実を隠そうとしますよ。
「きっと何かの間違いですわねっ。
　ほ〜ら、アタクシ天才ですから、もう付喪紙を見つけちゃいましたわ！」
　パントマイムで何も無い空間をつまむフリをし、必死で見えてますアピール！

（テストが見えてないのがバレた場合は）
「はっ！？　アタクシ分かりましたわ！
　つまりこれこそが、先生方が仕掛けた、真の中間テスト……
　ありもしない問題用紙を配ったフリをして、
　アタクシたち生徒の反応を見ようという、すなわち『裸の王様』テストなのでは……！
　テオまでグルなんて、危うく引っ掛かるところでしたわ！」
　そうと分かれば、決め台詞は１つ！
「王様は裸だ……って、えっ？　ハダカなのはオマエだ……ですって？」
　いつの間にかスカートがずり落ちている、あられもない自分の姿に気が付いて。
「いっ、いやああああああああ！」
　走り出そうとしてそのまま服が絡まり、ずっこけたり。

サンプルアクション（2）

プレイヤーの目的・意図: ヤンキーキャラですが、根は純情なのでエロ男子には弱いです。
キャラクターの目的・理由: バカにはテストが見えねー？　ハン、見えたところでどーせアタイは０点さね。
いや、待てよ（ヒラメキ！）
キャラクターの行動・手段: 【物理】
　あーテストかったりぃ。講堂だとさすがにフケらんねーし……
（テオの声を聞き）
「！！　いーこと思い付いちまったぜっ」

（異世界に跳び）
　90cm・Ｆカップのバストで、さっそく校内の貧乳女子を引き寄せてしまい、
「のわっ、何だいこりゃ！　（この世界の法則を聞いて）へえ……賢いねアンタ。
　これがあの有名な、乳トンの万乳引力ってヤツか！（違う）」

（男子ＰＣまで来ちゃった場合は）
「って、男どもまで寄ってきた！？　あっ、アタイの胸に触るんじゃないよ！（真っ赤）」
　サラシでバストを締め付けて引力を弱め、男子からは距離を取ります。
「そ、ソコ動くんじゃないよっ！　いいかい、ここは共同戦線といこうじゃないか。
　テオの話じゃ、元の世界では時間が経たないし、ここにはセンコーもいねー。
　つまり……カンニングし放題！」

（ここで近くの付喪紙が見えたら）
「おっ？　今みたいな悪知恵でも見えるよーになるのか」
　じゃあ早速手分けして答えを調べ……って、全問読む前に消えちまった！
「ちょっ、元の世界に返るの早えーよ！」
　自分も現実世界に戻され、無事テストは読めるも、結果は散々……。

サンプルアクション（3）

プレイヤーの目的・意図: 助けてor助けられて、他のＰＣさんと仲良くなりたい！
キャラクターの目的・理由: うぅ……ペコちゃん、うっかり朝ゴハンを食べそびれたのだ。
あっ、あんなところに美味しそうなお魚さん！
キャラクターの行動・手段: 【生物】
　アウアウ、さっきからお腹が鳴り止まないのだ。
　２時間目までは何とか頑張れたけど、もう限界……生物は得意科目なのに、さっぱり頭が回らないのだ。
　……うう、ヘンな猫の声まで聞こえるし、何だか目もかすんで、テストが見え……な……（異世界に跳ぶ）

（ハッと目覚めて）
「おっ、お魚さんなのだーー！（じゅるり）」
　人魚になった他のＰＣさんを見つけて、目をキラキラ。
　空腹に我を忘れて、その美味しそうな尻尾にかぶり付こうとします！
「（ドテッと転んで）な、なんじゃこりゃー！　ペコちゃんの足にもウロコが！？」
　しかも何だか、そこらじゅうから猫が寄ってきた！？
　時間が経つと人魚になってしまうことを聞き、足がまだあるうちに猫から逃げ出そうとします。
　教えてくれた人魚ＰＣさんは、背中におんぶして助けるよ！

「（どぼーーん）な、何とかプールまでは逃げてこれたのだ」
　けれどそこで、完全に人魚化。プールの回りを猫の群れに囲まれ、絶体絶命のピンチ！
「ひ〜ん！　だっ、誰か助けてなのだ〜！」

　もし誰かに助けてもらえたら、そのＰＣさんが付喪紙を見つけるのを手伝うよ！