みなさん。桃太郎の物語を知っていますか?
おっと、よく聞こえないぞ。もう一度言ってみようか。
……うん、そうだね。コラテラルダメージだね。
皆も知ってる桃太郎の物語を一行で振り返ってみるよ。
すごく長いから三倍速で聞いてるつもりで読み飛ばしてみてね!
20XX年に世界は核の炎に包まれたが人類は絶滅していなかったのだそう北斗のなんかを継承したじいさんが鬼とヒャッハーをキュッとシメている一方某国のスパイが鬼ヶ島の機密を探るべく行動を開始して同時に剣道部の桃太郎と射撃部の桃太郎が刀とAKを手に鬼ヶ島への侵攻を始めていたのさ彼らはネコさん猫娘さんバニーガールさんをお供に加えて鬼ヶ島に着いた頃には桃太郎と桃太郎と某国のスパイが鬼ヶ島へのチケットを駆けて死闘を繰り広げた末よく考えたら別にみんなで行けばいーじゃんとなりかくして鬼ヶ島へは五人の桃太郎(うち一人はスパイ)とネコとネコとウサギとジジイが乗り込むスーパー大惨事とあいなったわけで急に突っ込んできたカメのでかいやつとそれに乗った人が事態を浦島太郎を助けに行くとか言い出してもうやめてこれ以上話を広げたら文字数がもたないのエエイこうなりゃ鬼ヶ島を爆発だとばかりにキノコ雲を上げた島から脱出した一同。残ったのは意外とタフな鬼と戦争需要に乗っかった政府とブックメイカーで大もうけした資産家とそして島の風土を守り鬼まんじゅうを作らせることにした活動家だけとなったとさめでたしめでたし。
ちゃんと読んだかい? え、ほんとうに? 途中からノリで爆発させたのに?
ともかくこの本にある『エクストリーム桃太郎』はこんなお話なのでした。
で、その本に再び吸い込まれてしまったというからさあ大変。
ただでさえ原型から遠ざかった桃太郎に続編が生まれ、今度は舞台が宇宙ときたもんだ。
さあ、物語の一員となり、このカオスを楽しもう!
うしなうものなんか、もうなにもないんだ!
■むかしむかしあるところに
活動家の商人の
旅鴉 月詠がおりました。
穏やかな風土の鬼ヶ島を拠点に鬼まんじゅうを作らせて、各地でお取り寄せグルメ的な売り方をする一方、工芸品を持ち込んだり日用品を売り込んだりと忙しい日々を送っていました。
そこへ、軍用ヘリがバラバラいいながら下りてきました。
「よう、穏やかにやってるじゃあないか。ええ?」
ヘリから降りてきたのは
桜崎 巴。国を表と裏から支配する権力者でした。
ついてきてる? これ桃太郎だよ。
「おかげさまでね。そっちは派手にやってるね」
「政治ってのは派手が一番なんだよ。人が動けば金も物も動くからね、運動不足は不健康のもとさ」
巴は商売に関わる書類にさらさらとサインをしつつ、『ところでさ』と顔を上げました。
「宇宙から新しい鬼がやってくるって話、聞いたかい」
「マユツバな噂だと思ってたけど、どうやら本当みたいだね」
空を見上げる二人。
そう、突然ですが世界は宇宙からの侵略を受けようとしているのです。
ごきげんよう、青空綿飴です。
約半年ほど前にお届けした『らっかみ桃太郎伝説』を覚えていますか? 今回はその続編をお届けします。
スケールも自由度もアップして、カオスな世界観をお楽しみください。
■これってどういう状況?
みなさんは前回のあれこれで生まれてしまったカオスな絵本『エクストリーム桃太郎』の世界に再び迷い込んでしまいました。
役者として世界に関わり、最後に『めでたしめでたし』で終われば何もかも元に戻れるのですが……やっぱり折角ですから、この状況を楽しむのもアリですよね!
前回絵本に吸い込まれた方々も、今回から吸い込まれちゃう方々も、どんな方でも大歓迎です。配役が変わっても勿論OKですよ。
■配役を決めよう!
桃太郎に登場する何かの役になりましょう。
私が覚えてる限りですと、桃太郎、イヌ、サル、キジ、宇宙大魔王、コンビニ店員、白雪姫、ハリウッド俳優、あとなんでしたっけ?
とにかくなんかの役になってお話を(勝手に)進めましょう!
役かぶりの問題はノープロブレム(重複表現)。桃太郎が十人くらいいても別にいいじゃないですか! 前回は実際五人もいましたし!
どう考えても物語がおかしな方向に転がるとは思いますが、ご安心ください。
私がなんとかする! するともさ!