Ms.joker、この名前を寝子島高校の生徒であれば一度は耳にする機会もあるだろう。
様々なくだらないいたずら、それこそ誰得レベルのいたずらばかりを行い、その都度生徒から色んな喝采を受けた一人の生徒の存在を。
既に本人はこの学校を卒業しているが、jokerの意志は消えず、今でもこの寝子島高校へと受け継がれていた。
寝子島高校内に存在するどこかの空き教室に、一人の生徒が訪れる。
その顔には、変装用であろう鼻眼鏡が掛けられており、本気でそれでここまで歩いてきたのかと正直なんとも言えない変装が施されていた。
「……合言葉は?」
生徒がたどり着いた空き教室の前に立つ、内部の関係者であろう生徒が立ち塞がり声を掛ける。
「Jokerは女だった」
静かに、生徒はこの言葉を伝える。
「……入りな」
合言葉を聞き、扉の生徒は自分と同じ組織に属する者であると確認し、その扉を開く。
――内部は何も変わらない、通常の教室である。
だが、そこに集まった者達は一様に変装を行い、たとえ関係者であれ自らの存在を明かさないように心がける。
まぁ、中には丸分かりであろう変装を行っている者が居ないわけではないが。
「諸君、よく集まってくれた」
普段教師が立つ教壇の前に、皆をまとめる者であろう変装した生徒が立つ。
「今回の議題は、今までのイタズラとは非にならない事を行おうと思っている。議題の内容は……これだ」
黒板に張られる一枚の紙。
参加している各自にも同様の物が配られており、それぞれがその紙に目を通していく。
風紀委員諸君、私は今回、北校舎学食でイタズラを行う事をここに予告する。
あぁ、もちろん迷惑を掛けるようなイタズラじゃない。ちょっとした楽しい楽しい代物だけれどもね。
昼休みの間に、私はイタズラを行う事としよう。
私からjokercardを奪い、見事私を止めてみるといい。
止められなければ、影でプークス笑わせてもらうだけさ。
それでは、精々頑張ってくれたまえ。
以上が紙に書かれた全文であり、間違いなく風紀委員に対する挑戦状である事は誰が見てもわかる。
「目を通してもらえば分かるな? Ms.jokerの名に恥じぬイタズラ、それぞれ各自に考えてもらう」
教壇に立つ生徒が一際大きく口にする。
禁止事項を外れない限りイタズラの手段は問わない。あらゆる手段を用いて成功させる事こそが命題なのだから。
その為に、Ms.jokerの名を冠したイタズラを考えだすよう、教壇の生徒は口にしていく。
「フツウなんてつまらないだろう? 諸君、楽しく行こうじゃないか」
最後に、教壇の生徒は楽しげにこの言葉を口にし、議題を終了させる。
――ここに、Ms.jokerの挑戦が始まろうとしていた。
まずはご覧いただきありがとう御座います。
初めにMs.jokerコミュニティ様を登場させていただきましたので、こちらにて感謝を述べさせていただきます。
今回のシナリオはMs.joker対風紀委員会という形を取った物となります。
以下より、シナリオでの設定となりますので、参加の際には一読いただきますようお願いいたします。
○舞台設定
舞台となる地点は、寝子島高校・北校舎にある【学食】となります。
内部情報は以下の通りです。
学食入り口 :南の中庭(テラス)側に二ヶ所、北の校舎内廊下側に一ヶ所。
学食(屋内) :大人数用と少人数用のテーブル、多数の椅子。
学食(テラス):少人数用のテーブル、椅子。(中庭につながっている)
学食調理室 :調理のおばちゃん達が忙しく働いている状態。この為、邪魔は禁止。
○時間設定
イタズラ、及び阻止時間は昼休みの12:30~13:30の六十分となります。
イタズラは時間内であれば何度でもチャレンジできます。
但し、実行回数が多いほど人目につき易くなり、自然と風紀委員に警戒される事となりますので注意してください。
以下の時間帯では、食堂の状況が変化しますので、こちらにも注意してください。
昼休みの前半は生徒の大量流入により、風紀委員サイドが生徒の把握が難しくなります。
昼休みの後半は生徒の減少により、風紀委員サイドは生徒の把握がやりやすくなります。
○各勢力設定
今回のシナリオでは、それぞれが勢力に分かれて行動する形となります。
参加する勢力で状況が変わりますので、注意してください。
各勢力の共通ルールとして、器物破損及び他生徒に対する常識を逸した迷惑行為は禁止となりますので
注意してください。
・Ms.jokerサイド
イタズラを行う側のサイドとなります。
Ms.jokerコミュニティ所属の方は、アクション作成時に必ずこちらを選んでいただくようお願いいたします。
イタズラの際に使うjokerカードは、こちらのサイドに所属しているPCのみが所有しています。
イタズラを行った後、必ずカードを付近に置く等、jokerカードが見える位置にあるように設置してください。
イタズラの詳細は以下となります。
第一目標:最大10個の椅子に細工を仕掛ける。細工は自由に考えてよし。
第二目標:最大10名の料理に細工を仕掛ける。細工は自由に考えてよし。
第三目標:自由枠。何かやりたいイタズラがあれば、好きに仕掛ける事。
各目標の優先順位は有りません。どれを誰がやりたいか、好きに考えていただければそれで問題ありません。
以上が今回のイタズラとなります。
知恵を絞り、くだらないイタズラで風紀委員会を出し抜いてやってください。
・風紀委員会サイド
イタズラを阻止、及び実行者の確保とカードの奪取を行う側のサイドとなります。
風紀委員会コミュニティ所属の方は、アクション作成時に必ずこちらを選んでいただくようお願いいたします。
風紀委員の腕章はこちらのサイドに所属しているPCのみが所有しています。
これにより、風紀委員としての特権を行使出来ますので、忘れずに持ってくるようにお願いします。
怪しい行動を行っている生徒がいる場合、及びMs.jokerサイドを捕まえる場合は、
腕章を見せた上で確保及び尋問を行ってください。
イタズラの解除については、被害者がイタズラに掛かる前にのみ、実行可能です。
注意として、風紀委員側は見張り等は可能ですが、学食に立ち入らせないといった行為は
他の生徒や先生方への迷惑行為となりますので禁止となります。
風紀委員として、Ms.jokerにイタズラを実行させないよう、全力での取り締まりをお願いします。
・中立サイド
こちらはどちらのコミュニティにも属さないPCが選択していただくサイドとなります。
Ms.jokerや風紀委員を手伝う事も可能ですし、イタズラの被害者になったりする可能性も存在します。
好きな事を行い、好きに舞台をかき回してください。
例外として、Ms.jokerと風紀委員会のどちらのコミュニティにも属しているといった方は、
三つのサイドの内、どれか一つをアクション作成時に選択してください。
選んだ後は、それぞれのサイドに従いアクションを作成していただければ問題ありません。
全体捕捉として、今回のシナリオでは【GA】の有効活用をお勧めいたします。
一人よりも二人、二人より三人の方が、それだけアクションの成功率を高める事となります。
勝敗に関しては、明確な線引きは用意しておりません。
風紀委員サイドはMs.jokerのイタズラを全て阻止すれば勝ちでも構いませんし、
Ms.jokerは一つでもイタズラを成功させれば勝ち、と言った形でも当然有りです。
盛大に、自分の為、コミュニティの為に張り切って頑張ってください。
以上が今回の設定となります。
よろしければ、ご参加をお待ちしております。