シーサイドモールに設置された、n.k.FMの公開録音スタジオ。
パーソナリティーとゲスト数人が入ることができ、ガラス張りで外からブース内を観覧可能な公録ブースと簡単な観覧席に加え、演奏等の可能な簡易ステージが設置される。
さて、今日のプログラムは……?
(ブースの外の羽藤君ににっこりと笑いかけ。
それから久保田先生の姿を目にとめて、こちらにも笑顔のまま片手を振って応えた)
ふふ、見に来てくれるみんなありがとうね。
(と、言ってから、ゲストの二人に向けて耳を指さすジェスチャー。
"放送は声だけ"。
それから、声を出さず口だけを動かして―――
"ほ・う・そ・う・じ・こ"
に、なるわよ。
ジト目でそう伝えた)
さあ次の質問いってみましょう。
好きな食べ物と嫌いな食べ物!
……定番だけど、この質問って何か意味あるの?
ちょっと、ネコミミ似合うのは市子でしょ……え、何……?
っ、な……!?
(市子につられてブースの外に目をやる。
(あ、人増えてる……)更に緊張を深めるがどこか安堵したような表情を浮かべ……たのは一瞬。
その中によく知った顔(美和先生)を見つけると、目と口を開き顔面蒼白になり、そのまま固まる)
イェー。鳴にネコミミどしどしイェ…ぇ?ぇぇぇぇええ……………………?
(ブース外の羽藤さんをみとめて。
「身内も初見もちらほら。ありがてーね。ちったー乗れてきたか」と思ったのも束の間。
すぐ久保田さんに気がつき。みるみる乗り物酔いの猫のごとき面相に…)
(ふと通りかかり)
あれっ? ……教え子が公録してる!? パーソナリティは2組の圭花さんなのね。
きゃーっ! すごいすごい! 市子ちゃん鳴ちゃん、がんばってー!
(通りがかり、聞き触りの良い声に、ふと足を止めて。
物珍しそうにブースの中を覗き込み、賑やかな様子に少し、目を細めて微笑んで。
しばし、聞き入る)
あはは、いいみかんの日。
いいわね、家庭的?な感じで……てわけでお二人の誕生日。
みんな憶えとくように!
そして二人とも頭にネコミミくっつけるのが大好きだから誕生日にはどしどし送ってあげてね。
あー、プログレかぁ。言われてみれば確かにそうかも。
……なるほど、そういう路線でやればいいのか(ぼそっと独り言)
っと、誕生日ね。あたしは11月3日。
文化の日以外に何かあったっけ……いいみかんの日とか?
(「まだまだ」と圭花に視線を返し、鳴を見ておどけ顔)
つーか実際プログレじゃね?ウチらやってるコトって。
ナニを隠そー言われて初めて思ったけどねジャンル。
あ。バースデーは4月30日。ヴァルプルギスナイト。
ガイフォークスナイトでもヘクセンナハトでもいーけど。
(ブースの外の花風さんにウインク。
それから市子さんに「どーよ?」と目線を送って)
あはは、怨霊込みっていうのは結構プログレッシブな編成ね。
じゃ、次の質問。
お誕生日は?
つまり保護者気取りの怨霊。タチわりーね我ながら。
えっ!?いやいや、そんなこと全然ないとおも……あ。
(ブースの外からの視線に気付き、思わず姿勢を正す)
コホン。
……ええと、赤猫こと仲村渠鳴です。
担当はキーボードとコーラス?サイドヴォーカル?かな。
市子があたしの保護者気取りだったなんて初耳なんだけど。
ふふ、「狛猫」なのに怨霊だなんて……怖いわねえ(くすっと笑う)
こ、のアマ…っ(めいっぱい圭花にメンチ切ってから)…おお。イカンイカン。
(なんとなくすくっと三つ編み持ち上げ)えーっとな。ハチワレことシジマイチコ。
(「ん」とブース外の花風に気づきブタっ鼻。でもすぐに、一瞬だけ微笑み)
ギターとヴォーカル。まー楽曲作りもいちおー。ついでに鳴の保護者気取り。
更にたった今怨霊が重要なパートになった。だってなんか塩盛られるらしーし。
(ブースの外、一連のやり取りを見聞きして
楽しげにくすくすと笑っている)
ちなみにこの挨拶は今考えたんだけどね(しれっ)。
ま、でも……ファンが増えたからいいんじゃない?鳴さんの。(ブースの外を見回し)
もう片方のにはあとでちゃんと盛り塩をしておくから、リスナーのみんなは安心してね♪(にこっ)
――じゃ、気を取り直してゲストにいろいろ聞いていきましょう。
まずは改めて、お名前と担当パートから。
えっ、えっと、え? やるの?
(困惑してあちこちに視線を彷徨わせた後)
えと……ら・ぶ・も・も?(棒読み気味の薄いはーと)
ハイ(適当に頷き)………?…は?はああ!?
(少し遅れて言われたことを理解。かっと開いた目でDJに「(聞いてねーぞコラ)」と口パク。
眉間を押さえしばし葛藤。やがて、ふすーっと溜め息して。とてもとても困った顔を上げて)
えーーーーーーーーーっと。…なんだっけ。
ら………『ら・ぶ・も・も(断腸の思いで蟲惑的に囁いてみた結果血濡れのはーと)』
(二人の様子に、少しの間何か考える顔をした後)
……というわけで、早速いろいろお話伺っていく、その前に。
無事ゲストも登場したことだし、いつもの挨拶いってみましょうか!
二人とも私の後に続いてお願いね。
いくわよー……
『ら・ぶ・も・も(はーと)』
最後にハートがくっつく感じでどーぞ。はい。
(隣を横目でみて)2人前のヨロシク頼マス(ぶすっとした顔で、DJとブース外にそれぞれぞんざいな会釈)
(相方の隣で、笑顔を作るもやや緊張の色が残りつつ)
狛猫です、こんばんはー。
(DJの向かいで、ちょっと横柄な感じに。緊張感ゼロの声で)
どーーーも狛猫デス。…コンバンワ(ぼそ)