【ハロウィン】寝子島神社で仮装行列をしたっていいじゃないっ！｜リアクション

【ハロウィン】寝子島神社で仮装行列をしたっていいじゃないっ！

「修ちゃ～ん！ハッピーハロウィンなのだ」

　真央が次に遭遇したのは友人の八神修だった。

「神社で和のコスプレか……これだけ色々居ると、本物が混じっていても楽しいな……」

　修はふと心に浮かんだ想像にふふと笑みを漏らす。
　実際、修がそういうのも無理はない程にコスプレ行列は盛況で、ありとあらゆる扮装をしたコスプレイヤーが周囲を埋め尽くしていた。
　その中にもしかして本当のアヤカシが混じっていたとして、誰に見分けがつくだろうか。

　そう言う修自身は妖狐の扮装だ。尾の数は八神の名からとって八本。
　いかにもといった風体の白装束を身にまとい、狐耳と尻尾を生やしている。
　髪をエクステでロングに伸ばし、額には修色の魔石を取り付けた修は一種異界の美を醸し出している。
　コスプレやメイクの効果もあって、細身の修は男か女か迷うような妖艶なオーラをまとっていた。
　
　修のお供には人間にまだ化けれない設定で、柴犬子犬のカーキーもついて来ていた。
　カーキーは修の肩の上に乗ったり、抱えられたりと終始愛相を振りまくのに余念がない。
　今日は修とお揃いの服を着せられ、飾りの尻尾も二本生やしている。
　
　修はコスプレ行列に参加して菓子を配りつつ歩く事にしたが、その美しさにたちまち周囲の注目を浴びる事になる。
　女性と間違えられてのナンパは何度となく繰り返され、写真撮影の依頼も途切れる間がないほどだ。