乙女のプロパガンダ｜リアクション

乙女のプロパガンダ

【俺達の戦いはこれからだ！！】

「俺こそが肉旧同盟キングオブニャンコだぁぁぁぁ！！」
「ひぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」

　断末魔の声。
　まさにそんな言葉に相応しい絶叫、そして何かが砕ける音が体育館裏に響き渡る。
　体育館裏に集まっていたメンバーは一斉に声がした方を向く。
　最初こそ土埃で影しか見えなかったが、風が吹いてその全容が明らかになる。

「あ、あれは……」
「そういえば忘れてたね……」

　熊が、ジャーマンスープレックスで何かを地中にめり込ませていた。
　正確には、熊の毛皮を被った邪衣士が、進撃の腐人と化した桃原空音を。

「……はっ！？俺は今まで何を……」

　士もここにきてようやく正気を取り戻したようで。
　暴走中のことはよく覚えてないのか姿勢を戻すと辺りをきょろきょろ見渡す。
　そして、程なくして地面と同化している空音を見つけるわけだが。

「桃原！？一体誰がこんなむごいことを！！」

　その問いに答える者は誰もいなかった。
　しかし。

「あの、あの子は大丈夫かしら……？」

　浮月が青い顔で顔が地面にめり込んでピクリともしない空音を指さして問えば、その問いにはその場にいた全員が首を縦に振ってこう答えた。

「「「大丈夫だ、（変態だから）問題ない」」」

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