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スケッチブックを小脇に抱え、帽子のひさしに手をかける。
見上げたのは、シーサイドタウンのビル群。
といっても
旅鴉 月詠
はウィンドウショッピングのために来たのではなかった。依頼を受けて街の壁や橋の支柱等に描いてきた絵が、その後どうなったか観察しに来ただけのことだった。まれにだがその後、落書き等で消えたものを修復することもある。だからこの観察は、いわば下見と言える。
もちろん、次の活動の為のインスピレーションが下りてこないかと、刺激を求めて来た側面もあった。
だからショッピングをするとしても、それはついでだ。
ところがそのついでが、久々ということもあってなんだか盛り上がってきた。
おや、いつの間に新色が……これも悪くない。こっちの組み合わせはどうかな。
などとやっている間に、なんだか月詠のショッピングバッグの数は増えていったのだった。下着専門店に足を踏み入れたときにはもう、彼女は買い物客そのものになっている。
しかし月詠のスイッチは、いつでもONにできる状態だった。買い物客から観察者へ。あるいは消費者から芸術家へ。ちょっとしたきっかけがあれば瞬時にして切り替えられる。
このとき月詠のスイッチが入ったきっかけは、ある人物を目にしたことにある。
――おや珍しい所に収まってる。
わざわざその人は店内の、柱の間のような狭い空間に収まっていた。
それでなにをしているのかというと、手を伸ばしてはバーゲンワゴン内のショーツを取っては戻し、取っては戻ししているのだった。
そういう芸当ができるのも、その人が並外れた長身だからだ。普通の女性ならこうはいくまい。
もしかしてショーツを買うのを見られたくないという、極端な恥ずかしがり屋さん?
自分で買うのがはじめてでどうしたらいいのかわからない?
さもなくば……ああして社会勉強的な何かをしているのでしょうか? 人間観察?
それなら理解できる気がする。なので、
「私も好きです、人間観察」
ひょい、と月詠は彼女の下から顔を出した。狭いので必然的にくっつくことになる。彼女の胸の辺りに頭を押しつける格好だが、女性同士なので許してもらいたい。
「いや失礼。そのまま、そのまま」
ふーん、と月詠はそこから店内を見回した。
確かに色んなお客の姿がうかがえる。財布と相談しいしい高級品を眺めている姿、同じ価格帯で高級品二つを買うか、安いもの三つにするか真剣に悩んでいる姿、化粧っ気のない少女がかなり際どいものを選んでいたり、逆に、派手目な人が地味なブラジャーをカゴに入れていたりする。人生色々といったところか。
おや、小学生くらいの子が、緊張の面持ちで下着を選んでいる。こういいう店で買うのは初めてなのだろうか。
「ほんのり赤く恥ずかしがる顔とかいいよね!」
くすくすと月詠は笑った。そして彼女を見上げて、
「あ、眼鏡は細いののほうが才女に見えますよ」
とアドバイスもしておく。
「そうそう、私は旅鴉月詠と言います。楽しいポジションを教えてくれてありがとう。お名前は?」
彼女は一瞬ためらった様子だが、やがておずおずと言った。
「……
ナターシャ・カンディンスキー
と言います」
「良いお名前で。『同志』とか付けたくなりますね。失敬失敬」
月詠が気がついたことがある。ナターシャは、ほとんど匂いがしないのだ。どんな人間でも服の匂いや食べたものの匂い、住んでいる場所の匂いなどなんらかの体臭がするものである。ところが彼女にはそれが少ない。意図的に消しているかのように。
――なんの仕事をしている人でしょう……?
そんなことが気になった。
このとき濃く甘い匂いがたちこめた。じんと痺れるような匂い。身を沈めたくなるような蠱惑的な香り……麝香(musk)のような。
「……んふふふふ……」
月詠は笑顔になる。そして月詠は、
「フフフフフ……」
笑み返した。胡乱路秘子が登場したのだ。店員の制服姿で。
「秘子、こんなところでフリフリな下着を売る仕事に従事していたとは」
にちゃ、と口を開くと、桃色の舌で秘子は唇を舐めた。
「フリフリな下着以外も、お望みとあらばご用意します……」
フリフリな下着を売る仕事、っていうところは否定しないんだ! ……と、ツッコンでくれる人は誰もいないらしい。
秘子は金色の瞳を歪めて告げた。
「ナターシャさん、こんな狭いところで隠れずとも。それに、いつの間にやら私の旅鴉さんとお友達になられたご様子……」
「お友達というわけでは」
小声で反論するナターシャだが、秘子も月詠もてんで聞いていないようである。
「それでは私と秘子とで」
「ナターシャさんに似合うショーツを選んで差し上げます」
「服飾デザインも学んでいる私なのでお任せあれ」
「私には、店員の勘と経験があります……先週務めたばかりですけど」
「フフ、フフフフフ……」
「んふ、んふふふふ……」
こうしてナターシャは二人がかりで、どこかに連れて行かれたのだった。
まあ、狭い店内なので『どこか』といっても知れたものだが。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月27日
参加申し込みの期限
2017年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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