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「今日は平和ね~」
頭の後ろで手を組んで、無頼漢のようにのしのしと、
尾鎌 蛇那伊
はシーサイドタウンを歩む。
だが武道の心得がある者が見れば、蛇那伊の闊歩が猫のようにしなやかで、なおかつ、隙らしい隙のないものであると悟ったであろう。今、バットを振り上げた暴漢が物陰より飛び出し蛇那伊に襲いかかったとしても、二秒後にはバットをへし折られ腕に関節技を決められているに違いない。常在戦場とまで言っては大袈裟かもしれないが、格闘家としての不断の努力が、無意識的であれ蛇那伊をそうさせてしまうもののようだ。
物騒なことが起きないのはいいけれど……。
ぼんやりと蛇那伊は思う。
この平和は一時的なもの、いわば嵐の前の静けさのようなものだと。
間もなく、彼の感情にさざ波のようなものが起きた。
あら? あそこにいるのは……?
言葉には出さねど、肩に力が籠もる。
長身の女性だ。高いヒールの靴を履いているわけではない。いわゆるベタ靴なのに、187センチある蛇那伊を上回るように見える。すらりと引き締まった体つきなので、ファッションモデルでもやれば引っ張りだこになるだろう。
それなのに彼女は、身を隠すように背を丸めているのである。おどおどした様子で視線が定まっていない。まるで、「背が高くてすみません」と言っているかのように。
縁のぶっとい眼鏡をかけ、地味にもほどがある枯葉色のパーカーを着ている。くすんだジーンズはよれよれだ。透き通るようなプラチナブロンドなのに、おばさんみたいな乱暴なひっつめ髪にしているのもいただけない。
お忍びでお買い物中のスーパーモデル、って話じゃなければ……。
蛇那伊はすぐに察した。拳を交え関節を取り合った相手を、そうそう忘れる彼ではない。
ナターシャね。
声をかけるべきか迷った。なぜならあの『ナターシャ』は、蛇那伊の知る彼女とはまるで違っているからだ。まるで、犬の品評会に紛れ込んでしまった仔猫、自信がなさそうで、一声かければ飛び上がって逃げてしまいそうな気がした。
彼女はやがて女性の下着専門店を見つけると入っていった。
さすがに……男一人で女性下着専門店に踏み込む愚は犯さないわよ。
蛇那伊は腰に手を当て、ショップの正面にある輸入食料品店で時間を潰すことにした。
まぁ、誰かに声を掛けられたら連れの買い物を待っているとでもごまかすとでもしましょうか――。
◆◆◆
同じく休日のシーサイドタウン、時刻も、蛇那伊が闊歩しているのと同じ頃。
黒依 アリーセ
もこの地を踏んでいた。といっても、蛇那伊が輸入食料品店をのぞいて肉がつく(=筋肉がつく)食品を眺めているのとは正反対ともいえる理由のためだ。
――太った?
と脳裏をよぎる言葉にふるふると首を振って、
いえ、身長も伸びてるし、成長期、成長期なのよ――とアリーセは己を励ましている。
悩ましいことにこのところ、アリーセは下着サイズの変更を余儀なくされていたのであった。特に厳しいのがヒップだった。堂々、ワンサイズアップとなったのだから。
「成長期、成長期なのよ……」
唱えつづける。鎌倉の実家の近く、禅寺から聞こえる念仏のように。
いずれにせよなすべきことは一つ、下着の購入である。
下着買うだけの話だろ? とあなどるなかれ。乙女にとってこれは、大化の改新に匹敵するレボリューショナリーな事態なのだ。
もちろん装着に際しては、体に負担がかからないようにしたい。趣味に合うデザインかどうかも重要だ。とりあえず誰かに見せたりする可能性は限りなく低いが、偶然にも見られる可能性なら看過できないくらいにはあるだろう。だったら……やはり映えにもこだわりたいではないか。
好みをいえばアリーセの場合、最近はパステル調の淡いグリーンやブルーを選びがちだった。パステル調というのはわずかな差で印象が大きく変わったりする。だからネット通販よりは、店舗で実物を見て選びたい。
かくして入店した下着専門店、これも悪くないあれはどうかしら、と、レース飾りの花畑のような売り場でひとり、思いをめぐらせていたアリーセだが、
んふふふふふ……。
はっとして顔を上げた。たっぷりと水気をふくんだ甘く濃い笑い声――この声には聞き覚えがあった。
「ではごゆっくり」
と、誰か女性客に声をかけ歩き出したのは
胡乱路 秘子
ではないか。このショップ店員の制服、つまり黒いスキニーパンツと白いシャツ、ネイビーのニットベストという組み合わせがよく似合っている。
先日の学校内での事件といい、このところ彼女を、意外な場所、意外なシチュエーションで目にすることが多い。アリーセは秘子の背を追いかけようとして、
「あっ」
見知らぬ客と肩をぶつけてしまった。肩同士がぶつかったのではない。なぜならその客の肩は、ずいぶんと高い位置にあったから。
「ご、ごめんなさいっ……」
アリーセより先に、女性客のほうが声を出した。なんとも長身のひとなのに、蚊の鳴くような声だった。
「いえいえっ、ぶつかったのは私のほうです。すいません」
アリーセは言ったのだが、これを聞いて女性客は、身を屈めて深々と頭を下げたのである。こちらが恐縮してしまうほどに。
「わ、私、大きくてボーッとしているから、いつも人にぶつかってしまうんです。すいません。すいません……」
「いえ悪いのは私ですし……その……気にしないで下さい」
思わずアリーセは女性客の腕に手を置いてしまう。そうでもしなければ、彼女が泣き出しそうに見えたからだ。年齢は二十代半ばくらいだろうか。抜けるように色が白く、柔和な顔つきだ。なぜなのかアリーセは、彼女のことを知っている気がした。
「お客様、どうかいたしましたか?」
んふふ……と余韻のある笑みを洩らして、蝶のようにひらひらと秘子がやってきた。
「い、いえ、なんでも……」
女性客は顔を背けるようにして言う。少し落ち着いたようだ。
「あら? 黒依さん、ごきげんよう。そしていらっしゃいませ」
あ、はい、とアリーセは返す。
「胡乱路さん、もしかしてアルバイトですか?」
「ええ、遊ぶ金ほしさに労働に勤しんでおります」
不可思議なことを言うものだが、秘子らしい言いようなのでなんだか納得してしまう。
「それでは黒依さん、いえ、お客様。せっかくですからサイズをお測りいたしましょう」
「サイズ!? そ、それは家で測ってきましたので……」
ははは、とアリーセは頬をかいた。メジャーを取り出した秘子はなんだか残念そうに、
「でしたら柄選びをお手伝いいたします」
と手を引くようにしてアリーセを店の奥にいざなうのである。魔法にかかったみたいにアリーセはその後に続いた。
去り際、秘子はあの女性客をちらりと振り向くと、
「あなたには、二番目に手にしていた桃色のブラジャーが一番似合うと思いますよ……ナターシャ様」
と、長身の女性の声をかけたのだった。
ナターシャ?
どこかで聞いた名前だとアリーセは思った。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月27日
参加申し込みの期限
2017年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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