とある朝。
「おはようございますアルー財前先輩!」
「あら、ごきげんよう。畑中さん」
「そういえば先輩、知ってるアルか?」
黄金色のゆる巻きヘアーをなびかせながら通学中の
財前 華蓮お嬢様は、彼女を敬愛して止まない後輩、
畑中 華菜子に、こんな噂を聞かされました。
「シーサイドタウンに、
新しいカレー屋さんが出来たらしいアル。
スープカレーのお店らしいアル」
「あら、そうなんですの? 多少、興味はありますわね……なぜ、さも当然のように私に教えてくれるのかは分かりませんけれど!」
華菜子が言うには、シーサイドタウンはキャットロードの一角にカレー屋さんが新規オープンし、寝子島の食通たちの間で話題になっているのだそう。なかなか評判も良いらしく、自身も食べ物屋さんの娘である華菜子に伝わってきた情報でもあり、味には期待が出来そうです。
華蓮は、そのうち足を運んでみようか、なんてことを考えながら、華菜子と仲良く登校しました。
という日の、お昼時。
「あ、いたいたー、華蓮ちゃん!」
「あら、ごきげんよう。野々さん」
「探してたんだー、教えてあげようと思って!」
「? 何ですの?」
やってきた
野々 ののこの明るい笑顔に、華蓮は首を傾げます。
「シーサイドタウンにね、
新しいカレー屋さんが出来たんだって! それも、
スープカレーのお店なんだって!」
「あら、それなら先ほど聞きましたわよ。随分と評判になっているようですわね? そんなに美味しいのかしら」
「おおっもう知ってたんだねー、さっすが華蓮ちゃん!」
「えっ、何が? ちょっと野々さん、何がさすがなんですの?」
良く分かりませんけれど、件のスープカレー店の噂は、あちこちに広がっているようです。
という日の、放課後。
「あ、いたいた。財前さん♪」
「あ……あら、ごきげんよう。白沢先生……」
「探してたのよ、あなたに教えてあげようと思って!」
「何となくパターンが読めてきましたけれど、いちおう……何ですの? 先生……」
やってきた
白沢 絢子先生は、何だか浮き浮きと楽しそうな様子で言いました。
「シーサイドタウンに、
新しいカレー屋さんが出来たそうなのよ。
スープカレーのお店なんですって。財前さん、興味があるかと思って。うふふ!」
「そ、そうなんですの。それはそれは……貴重な情報をありがとうございます、先生……」
「あれ、財前先輩。何してるアルか?」
……帰り際の華菜子は、目撃したということです。
彼女が心から尊敬する先輩が、なんか空に向かってうおーっと叫んでるトコを。
「何で皆さん、私に言うんですのー!?」
墨谷幽です、よろしくお願いいたします~。
今回は、ぜんざいカレ……財前 華蓮さんと、畑中 華菜子さんにガイドへご登場いただきました。ありがとうございました!
スープカレー、食べたことありますか?
墨谷の地元には、スープカレー屋さんがたくさんありまして。味は様々、店構えから店内の装飾から、メニューや店員さんの制服に至るまで、並ならぬコダワリやぶっ飛んだセンスのお店が数多くあって、これが珍妙かつ面白いもので……ちょっとシナリオにしてみようという次第です。
このシナリオの概要
今回は単純明快、スープカレーを食べに行こう! というシナリオになります。
スープカレーは薬膳カレーに端を発しており、ダシと数十種類のスパイスをブレンドしたスープに、大きな具材やたっぷりの野菜が器の中で渾然一体となった、ヘルシーで身体に良い食べ物なのです。
皆さまには、寝子島のシーサイドタウンに新規オープンした『猫亭<ニャンティ>』にてスープカレーを食べ、味わったり、辛さに悶絶したりしていただきます。
初めての方も、スープカレー好きな方も、カレーには一家言アリという方も、どなたもお気軽にどうぞ!
ただし、辛さを選ぶ際は、くれぐれもご自分の舌とご相談を。カレーの辛さというものには天井がありませんもので……マジで。
あるいは、もはや暴力的なまでの辛さを突き抜けたところに、広がる新たな世界を見ることができるかも知れません。
アクションでできること
今回は、ご参加いただけた方=来店者という扱いになります。皆さん、何かしらの注文をしてください。
スープカレーの注文は、以下のように、スープの種類、辛さ、具材を選んでいただきます。
お好みで、トッピングやドリンクメニューを追加することもできます。
●スープの種類
まず、スープの種類を以下の二つから選びます。
【輪廻転生】 :さらっとしつこくないあっさり系スープ。
【ミレニアム】:がっつり濃厚こってり系スープ。
●辛さ
次に、辛さのレベルを選択。数字が大きくなるにつれて辛さが増します。
【辛さLv.1…舞い降りし天使の歌声】:お子様でも食べられる、マイルドな辛さ。
【辛さLv.2…静謐なる森に差す朝日】:大体標準的な辛さ。ぴりっとスパイシー。
【辛さLv.3…荒野に吹き荒ぶ颶風】 :一段階上の辛さ。辛さにはちょっと自信アリな方に。
【辛さLv.4…深遠なる闇に瞬く稲光】:この辺りから辛さが跳ね上がる。辛いというか痛い。
【辛さLv.5…恍惚の紅い月】 :もうヤバい。ヤバい辛さ。スープが赤い。ヤバい。
……なお、更に激烈な辛さを誇る裏メニューがあると言うウワサも。
辛いの超得意で挑戦してみたい! という方は、店員さんに尋ねてみてください。
●具材
メインとなる具材を選びます。
【定番!ニャンティチキン】:グリルした後、スープと一緒にやわらかく煮込んだチキンレッグ。
【寝子島しらすぺしゃる】 :寝子島ならではの魚介をふんだんに使った一品。
【ベジタブルダイバー】 :どかんと入ったキャベツ半玉を始め、野菜をこれでもかと増量。
これに加えて、数種類の野菜が入ります。
●トッピング
お好みで、以下のものをトッピングすることができます。メイン具材のダブル乗せも可。
・ニャンティチキン ・たっぷりしらす ・キャベツ半玉
・ソーセージ ・豚角煮 ・チーズ ・半熟たまご
・オクラ ・カボチャ ・ピーマン ・茄子 ・ニンジン ・レンコン ・舞茸
●ドリンクメニュー
お飲み物はこちら。食後にお出しすることもできます。
・ラッシー(プレーン、マンゴー、ストロベリー)
・ソフトドリンク(オレンジ、リンゴ、グレープフルーツ、コーラ、ウーロン茶)
・ホットチャイ
・ホットコーヒー
アクションには、上記のご注文に加えて、
・スープカレー食べたことある?
・辛いものへの強さ
・参加にあたっての心情
(辛いの大好きでうきうき、苦手だけど友達に連れられて、辛さの限界に挑戦! などなど)
・食べた時のリアクション
といったあたりもお書きいただけましたら。
その他
●参加条件
特にありません。どなたでもご参加いただけます。
●舞台
寝子島シーサイドタウンにオープンした『猫亭<ニャンティ>』の店舗内、またはその周辺が舞台となります。
客席は、真ん中に大きな丸テーブル席が二つ。一人がけのカウンター席と、4人用のテーブル席が幾つかあります。
●NPC
○吾妻 宏・清子
スープカレー店『猫亭<ニャンティ>』を経営する、まだ若い店主夫妻。
調理担当の旦那はノリノリでメニュー名を決めたものの、ホール担当の奥さんは、それを読み上げるのがちょっと恥ずかしいそうな。
基本的にはチョイ役です。
○野々 ののこ
○白沢 絢子
『究極のカレーを求める会』の二人。究極のカレーに至るための研究の一環として来店したようです。
大きな丸テーブルに着いているので、相席OK。
●備考や注意点など
※上記に明記されていないNPC、及び今回のシナリオには参加していないPCに関するアクションは基本的に採用できかねますので、申し訳ありませんが、あらかじめご了承くださいませ。
以上になります。
……ほんとにこういうヘンなメニューのお店、あるんですよ。スープカレーのお店って。
というわけで、皆さまのご参加をお待ちしております~!