夕暮れの旧市街、そのレトロな街並みの中に
すっかりと溶けこむ一軒の豆腐屋があった
古びた外観、辺りに漂う大豆の匂い
・・どこからかあの独特な笛の音が聞こえてくるような感じさえする
そんな豆腐屋の中を覗いてみると、一人の男性が笑顔で声をかけてきた
「いらっしゃい、今日は何をお求めかな?」
僕もよく歳の割の若いって言われますけど、若喪先輩には敵いませんね(苦笑
・・でも、僕は嬉しかったですよ?
10年間寝子島を離れて、仲の良かった友人も・・好きだった店もガラリと景色を変えててしまっていたのに
若喪先輩は昔のまま迎えてくれて・・
変わってしまった寝子島の中で、それがどんなに懐かしく・・そして嬉しかった事か
・・ははは、ちょっと感傷的過ぎましたかね?
でも・・ありがとうございます若喪先輩(笑顔)
うちの豆腐とスーパーの豆腐を比べてもらっては困りますね、スーパーに気の毒ですよ
僕が、家出したことですか・・ははは、まぁ僕も若かったと言う事で(苦笑)