夕暮れの旧市街、そのレトロな街並みの中に
すっかりと溶けこむ一軒の豆腐屋があった
古びた外観、辺りに漂う大豆の匂い
・・どこからかあの独特な笛の音が聞こえてくるような感じさえする
そんな豆腐屋の中を覗いてみると、一人の男性が笑顔で声をかけてきた
「いらっしゃい、今日は何をお求めかな?」
いらっしゃいませ・・あ、藤谷先生でしたかお疲れ様です
あはは、うちに来る方達も近くにいい病院ができたって喜んでますよ
はい、絹1丁ですね少々お待ちを
そうですね、最近すっかり夏らしくなって・・もうすぐ観光客が大勢来る時期になりすね
ところで、藤谷先生・・僕の友人で良い奴がいるんですが(お年寄りから何か頼まれたらしい)