(コンクリート剥き出しの殺風景な部屋。間接照明で薄暗い。
スチール机にデスクトップパソコン。椅子に座ってキーを打っていた男が振り返る)
……なんだあんた、お客サンか。
ご覧のとおり此処は廃墟の雑居ビル。付近の住民からはシーサイド九龍って渾名されてる。昔そんな名前のスラムの複合団地があったんだってな。
ホームレスやガキがよく潜り込んで困ってる。勝手に間借りしてる身でうるさく言えねえが……
なんでも昔殺人事件があったとか。自殺騒ぎはザラ。飛び降りる瞬間を見ちまったヤツはゴシュ―ショーサマ。
地下一階五階建てだが、一部異空間に繋がってるって都市伝説が囁かれるよーなカオスな場所。
興味本位で潜りこむのは構わねーが、迷子になったり行き倒れても面倒見ねーぞ。
自己責任ってヤツだ。
ま、明るいお天道様の下でやったら手が後ろに回るよーな事をしたい連中にゃいいんじゃねえか。
俺?
……ワケあって横浜から逃げてきた。今は情報屋やってる。欲しいネタありゃ言いな、料金は応相談だ。
名義上はコミュの管理人て事になってるが、特に何をするでもねえし、トピ立てはお好きにどうぞ。
タイトルの最初に「〇階」って階数を入れるとわかりやすいかもな。
……んじゃ、もう一眠りすっか(雑誌を顔に被せてソファーに寝転がる)
そ、それって僕もズレているって事なんでしょうか。
…あぁ、でも確かに、ぽわぽわしている所があるので気が合うのかも。
いやいや、浮いた話は…なかなかないと思いますよ、僕の様な男には(汗)
もう8月ですし、カップラメーンだけだとバテてしまいそうですね…。
新しいバイト、見つかるといいですね。
あ、この間買ったプレゼントを渡せたんですね。よかった♪
…うーん、でもまだ悩んでいるようですね。
僕は洋美さんとは少ししかお話した事がありませんが、本当に困っていたら
ちゃんと話して下さると思いますし、大丈夫ですよ。
(優しいと言われて、少し俯いて)
い、言われた方もすごく照れますよ、それ…。
あーもう…。そんな事言わないで下さいよ。
ジニーさんこそ、言葉はぶっきらぼうでも相手の事を考えて話してくれて
優しいじゃないですか。
とにかく、今は持ってきたタコスとマフィンでお腹いっぱいにして下さい。
(グイグイもってきた食べ物を渡す)