木々の葉の間から温かな光が弱く差し込む。
心地よい静寂に満たされたその場所は、周辺の猫たちの集会場所になっているらしい。
猫好きな人なら、集う猫たちに誘われて、この場所を訪れることができるかもしれない――
……。
(異世界人ではないらしい。小さな動きで辺りを見回す。
気まぐれな風が通り抜け、木々の木の葉がさらさらと歌った)
此処は九夜山。山の中よ?
私もニュイに連いてきただけだから
詳しい位置はわからないけど…。
貴女って、もしかして今迷子なの?
(先ほどと同じくごく自然に、なんでもない事の様にそう尋ねる)