外はボロボロ。中もボロボロ。
いつ崩れてもおかしくない
古い古いその学生寮は
今日もしぶとく立っている。
そんなところに人が住めるのかって?
住んでいるんです、それも大勢!
どうやって?
まあ、そのお話は一先ず置いておきましょう。
季節は春。
春はあけぼの、というわけではございませんが
その猫鳴館の一室で
仲睦まじく身を寄せ合って
すやすや眠る二人の少女に
猫では無く鶏が
朝の訪れをお知らせします。
コケコッコー!朝ですよー!
*桃色怪異シナリオ後日談RPスレッドです
(http://rakkami.com/scenario/guide/1768)
何か御座いましたらキャラクターメール等でご連絡下さいませ。
うぅ……。んー……。
(飼育小屋から響く鶏の鳴き声に
不満げな声と共に目を覚ます。
花風冴来の、朝は弱い。)
嫌ぁぁ…。
うるさいうるさいまだ眠い…嫌ぁ…。
まだ寝る…まだ朝じゃない…嫌ー…。
(寝ぼけた様子でぐずぐすと愚図りながら
耳を塞ぎ再び瞼を閉じる。
繰り返す。花風冴来の、朝は弱い。)