シナリオタイトル:
鍵のない部屋で
担当ゲームマスター(敬称略):
阿瀬春
シナリオタイプ:
シルバーシナリオ
▼リアクション
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▼シナリオガイド
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▼参加者一覧
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▼コメント
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シナリオID :847
シナリオ名 :鍵のない部屋で
キャラクター名:木原 一颯
投稿日時 :2015年03月05日 01時23分59秒
◆アドリブ度
S
◆指定イラスト
或る老紳士の肖像
http://rakkami.com/illust/detail/6681
◆プレイヤーの目的・意図
ルチアの亡霊と語り合いたい
寝子島に来た動機の一端に触れてほしい
◆キャラクターの目的・理由
密室か……なに、そのうち解けるだろう
時間はたっぷりあるのだから
◆キャラクターの行動・手段
4
「villa L'eremita」の店内にて
ろっこんでルチアを召喚
二人分の紅茶を淹れて語らう
亡霊のルチアに紅茶は飲めないが……気持ちの問題だ
あるいは自己満足か
君は変わらないね 別れたあの日のままだ
僕はもうすっかり年老いてしまったよ
既に死を待つばかりの身だ
あの日君は……いや、過ぎた事は詮索すまい
時間は巻き戻らないのだから
柱時計の秒針の音が耳朶に響く
……聞いてくれるかい、ルチア
僕がこの島に帰ってきた理由を
贖罪に捧げた人生
人の目を恐れ、人付き合いを避け、イタリアに移り住み
僕のピアノは好事家に高く売れた
幸いにして安楽な老後を過ごせるだけの蓄えはある
一つ心残りを挙げるなら何十年という歳月を費やし磨き上げた技術を後世に継承できない事
妻も子もなく天涯孤独
僕はそう……心の片隅で優秀な弟子を、アルティジャーノの後継者を求めていた
過酷な修行に耐え、研鑽を重ね高めた技術を持ち腐れて死ぬなど、ましてや僕の代で絶やしてしまうなど職人の矜持が許さない
死ぬならば僕が生きた証を、職人として持てる技術の全てを誰かに伝えて死にたい
その為に職人として黄金期を過ごしたこの島に戻ってきた
……傲慢かな
どうだろうルチア
伝えるべき事を伝え終えたあとならいつ死んでも悔いはない
地獄の業火に焼かれても構わない
ただ……天国にいるだろう君に会えないのだけが心残りだ
さて、弟は天国と地獄どちらにいるのかな
どちらにせよ僕の事を赦しはしまい