Twitter発祥らっかみ!文芸企画。
自PCが他PCさんに対して
「思っている」「感じている」ことを
文にしてみませんか?という企画です。
独白文、その人に当てての手紙、エクセトラ。
形式はご自由に。
PL、PC様方の交流及び
二次創作SS広場の更なる発展を願いつつ。
*Twitter上でお相手様を募集する際、便利かもしれないタグ
#リプしてくれた方のお子さんをうちの子がどう思っているかの文を書く
◆ジニー・劉→花風冴来◆
あいつの目を見ると思いだす
組織が売り買いしていたガキどもの事 逃げねえようにと見張りにつかされた人生最悪の時期
あいつは同じ目をしてる
荷箱に腰掛けて煙草をふかす俺をじっと見つめるガキどもの目
乞うような縋るような眼差し
俺はあいつの初恋の男に似てるんだそうだ
だからだろうか、妙に懐かれちまったのは
一度名前を呼び間違えられた
誰かの身代わりにされるのは慣れてる 違う名前をおっかぶせられるのも今さらだ でもあいつはひどく気にして落ち込んでいた 見てるこっちが気まずくなるほどに
突き放せないのは俺の甘えだ
孤独に膿んだ心のどこかで求められる事に喜んでいる、縋られる事で救われている、ニセモノでも必要とされる事に飢えている
あいつの目は売られるガキども以上に昔の俺にそっくりだ
母さんの着せ替え人形だった頃の俺 独りに怯えて卑屈に媚びて、自分を愛し庇護してくれるどこにもいないだれかをさがしている
青い瞳の奥に誰かによく似た子供がいる 膝を抱えた子供がいる 傷付いた子供がいる
そのガキに手を伸ばしても届かない
瞳に投影されたガキは過去の俺で過去のお前 カタチのない追憶の幻影、もう通り過ぎた痛みの残滓にすぎないから
同情と同族嫌悪と少しばかりの庇護欲と、愛情に似たナニカ。
自慰のような憐みと
自傷のような憎しみと。
俺はあいつに何もできない 愛情の代替物を乞われても返せない あいつが欲しがるモノをはなから持っちゃいないのだから
つまるところ俺とあいつはいやになるほど似た者同士
欠落を欠落で埋め合わせても渇望が増すばかり
喪失を喪失で補っても幻滅を深めるばかり
わかっていてもないものねだりの堂々巡り
同情に限りなく近い愛情と
愛情に限りなく近い同情と
どっちにしたって、それは俺の、俺たちの欲しいものじゃない
ニセモノじゃこの絶望は癒せない
俺たちが本当に欲しいモノは代わりじゃ間に合わせられないモノだから
恋愛対象として見るには幼すぎ、愛するには誰かに似すぎた厄介な女
ぶっちゃけすごく面倒くせえ
それでも突き放せないのは求められる事で救われているから
貰えなかった名前を捏造し、虚しいままごと繰り返す俺にも価値があると錯覚できるから
だからもうしばらくは、世間知らずのお嬢ちゃんのくだらねーままごとに付き合ってやるか。