=SS情報=
【ジャンル】日常、キャラ語り
【形態】完結
【分量】5レス、約3400字(レス番号6→2)
【登場キャラクター】桜崎 巴
……っと、何の話だったっけねぇ。
そうそう、あの鈴島にゃ伝説があってね。それによればあの島、どうやら火山で生まれたらしくてね……何だい、噴火したらどうなるかって?
そういやあんた、九夜山に登った事はあるかい? 夏休みの間に一度? やっぱり、寝子島住民になるなら一度は登りたくなるだろうねえ。……その時に気付いた事は?
傾斜がキツい。ああ、その通りさ……他には? あんた、展望台までは行かなかったかい?
……そうさ、思い出したかい。展望台から三夜湖を見りゃわかるが、あの周辺には木が生えていないのさ。
もちろん、幾ら険しいっていったって、九夜山は所詮、標高500メートルさ。全長たった3キロの島にしちゃやけに高いのは確かだが、森林限界になるような高さじゃないさ。
じゃあ何でかって?
あんた、草津白根山を知ってるかい。それと九夜山の光景は似てると思わないかい? 何なら箱根の大湧谷でもいい。
つまりはこういう事さ。『九夜山は、微活動中の活火山』だ……植物が着生できない程の量の火山ガスを放出している、ね。
もしかしたら、明日にでも突如活動が活発化するのは、鈴島じゃなくて九夜山の方かもしれない。そしたら最悪、大噴火して山体崩壊を起こして、一気に寝子島の町並みを押し潰す……なーんてね。
おっと。ちょうど今、予鈴がなったね。昼休み終わりまで後5分だ。
だが、すっかりビビらせちまったままで帰すのも忍びないね。今度は、もうちょいとばかり楽しい話をしようじゃないかい……。