木箱の中に入れられたアンティーク調のノート。
木箱の中には青薔薇の飾りがついた
ボールペンも一緒に入れられている。
ノートの一ページ目には
「言の葉ひらひら。
吐き出せないなら書き出して。
あなたの想いで私を埋めて。」
と丁寧な字で記されている。
*落書きや誰にも言えない想いなど
ご自由に書き込みをどうぞ。
『漸く分かった。
私は神様なんてきっと、初めから信じていなかったのだ。
きっと信じたいわけでもないのだ。
世界に災いをばら撒いた神様を
災いの中へ私と私の大切な人達を
理不尽に放り込む神様を許したい。
許したいだけなのだ。
もう誰も憎みたくない。
もう誰も恨みたくない。
誰のことも傷付けたくない。
負の感情に操られ、人の心を無くした
化け物にはなりたくない。
この世界の誰にも、化け物にはなって欲しくない。』