とある休日の昼下がり。
お客さん同士の雑談中は、我々はお邪魔致しません。
店員の事は気にせず、お好きにお喋りしていって下さいな!
(努力したことない発言を受けてさも可笑しそうに)
へー、何お前所謂天才肌ってヤツ?
頑張り方が分からないのが悩みです的な?
くっだらねェな中学生かよ!
努力なんてしようと思えばいくらでも出来るっつーの。
何なら空手やっか、俺が教えりゃ5年で熊倒せるようにしてやんぞ。
スタイルも維持できるだろうし一石二鳥だ。(ゲラゲラ笑う)
おっと、そこは拘りがあると言ってもらいたいね。
服であれ何であれ目的が明確なモノには独特の魅力がある。
そこから垣間見える人間の美意識を愛でてるワケよ俺は。
そうそう、まさに替えが効かないってのが重要な点だな。
(意味を履き違えての応答。明らかにわざとである)
(ハァ、と呆れたように溜息を吐き)
女兄弟なんてのは女のうちに入らねェんだよ。
しかし痛ぇならそれこそ付けろよと思うのは男のエゴなのかしらん。
つーかおいV字て。お前ホントに相手がそれ着てても引かない自信ある? 俺は引く。
おータルトも美味そうだ。何度も悪ぃね店員さん。
(軽く会釈しつつピアノ関連の会話に聞き耳を立て)
一日中勘繰ってるとか疲れねーの?
まァそれで気が済むならもうお好きにどうぞって感じだが(タルトをひと口)
うわこれもすげー美味い(ガツガツ)何食っても美味いとかここのマスター何モンだよ。
(一息吐いてコーヒーを啜り)…で、生い立ちだっけか。
んじゃ先ず俺に5人も姉ちゃんがいる理由とか聞く? これがまたくだらねェんだ。
つっても親父が男の跡継ぎが生まれるまで毎年頑張ったってだけの話なんだけどな。
あー、あと意外と気付かれないけど俺ハーフなんだぜ。ママがアメリカ人。
この(指先でぐい、と目を大きく開く)目の色はママから貰った宝物だ。カッコよかろ?